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黒き竜殺しの思春期少年、少女達  作者: 正 三元
第3章 変格の兆し
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盗賊達!?

集団は皆バラバラな目立たない色の服装で、荷馬車の前で武器を構えているのを見ると、単なる寄せ集めの盗賊達とは違い、統制の取れた盗賊の一味だという事は明らかだ。


集団のやや後方に停められた荷馬車の荷台の前には、1人の女性が素っ裸で泣き崩れて座っている。


その横でガッチリした体型の髭を生やした男が、湾曲した鉈のような武器?三日月刀ともいうべき物を、両手に持っている。


『主さま。あれはシャムシールという、刀剣の一種です、わずかに曲がった細身の片刃刀や太めの鉈のような片刃刀を含めて、シャムシェール、 シャムセールとも呼ばれる武器です。』


シャムシールを持っている男が下半身丸出しで、構えている姿は、異様としか思えないが、その横に素っ裸の女性がいるなら、想像は簡単だ。


荷馬車の荷台には鉄格子で出来た牢屋が、そのまま載せられている。


その牢屋の中には十代半ばと思われる少女が3人と、そとにいる素っ裸の女性と同じぐらいだろうか?


二十代と思う女性が1人が閉じ込められている。


二十代の女性は、そばにいる素っ裸の女性を見て、十代半ばの1人の少女が泣き崩れていてる。


他の2人は鉄格子の柵を掴み、泣きながら外の状況の成り行きを見守っていた。


荷台の直ぐそばには集団の服装とは違って、高貴な服装をした若そうな男が1人、剣先を震わせながら構え立っている。


荷馬車の周りには、矢を受けて物言わぬ屍になった者と、外套を着てうつ伏せに倒れている者は盗賊とは違って、異なる立場なだろう。


外套を着た人物は盗賊に殺されたのだろうが?じゃあ、盗賊の方は外套を着た仲間に襲撃を受けていると考えられる。


それを確信させる人物が荷馬車から、少し離れた大木の太い枝を足場に矢を放っている。


それは先日に出会ったエルフの男と特徴が同じだが、弓の弦を引き絞り矢を放っている人物は、長く尖った耳は同じだが、先日に会った者とは違うエルフだ。


その矢の飛ぶ速度は速く、矢になんなかの力が付与されているようだが、それが魔法なのかは遠目からだと判断できない。


前方の集団で気勢をあげていた男が、その矢に射ぬかれ呻き声を上げると、その場でもう1人の盗賊らしき者も同時に倒れた。


2人の盗賊が倒れ、視界が開けると、そこには剣を引き戻し、油断なく構え直す、もつ1人の襲撃者の姿が目に入った。


太ももまで達していない、短めの外套を羽織っている事から、一目見て矢を放つエルフの仲間なのだろう、そこには1人の美しいエルフの女性が剣を構えて立っている。


装備は土色と草色を基調にした外套に、垂直に立っているスカートから伸びている健康的と言ってもいい肌色の、頬をスリスリしたいと思える程の、曲線的な太ももを地面から隠そうとしている皮のブーツ。


背中には矢筒が吊るされていて、とても襲撃者というより、狩人かと思ってしまうが、そんな事より美しい顔立ち………


「おぉ、白矢のハーフのダークエルフ!?」


怪しく琥珀色の髪が輝いている彼女は、イノシシの前足を分けてくれた時のハーフエルフだった。


彼女の尖った耳は以前会ったエルフの男とは耳の長さが少し違うのは、人とエルフの子供なんだと証明しているようだ。


ハーフのダークエルフの女性は、油断なく構える立ち姿は、歴戦の戦士を彷彿とさせるが、その衣服に包まれた体からは、圧倒的な女性の主張が溢れ出していた。


細身に着こなした衣服からは、胸元の圧倒的な質量で、ボタンがパツパツではち切れんばかりに、ぴったりとしている。


う~ん………なんか、エロい。


括れた腰の下にはミニ丈のスカートの生地の下に、引き締まった臀部としなやかな脚が伸びている。


その美しい肢体に少しでも目を奪われようものなら、手に構えられた剣で襲い掛かり、屈強な男達を次々と地面に沈めていくだろう。


さらに彼女の立つ位置から離れて大木にいる男のエルフが、矢を放ち彼女を取り囲もうと奮闘する盗賊達を牽制し、矢傷を負わせている。


外套を纏って倒れている者をよく見ると、川沿いの馬車道で会った男のエルフが、生き絶えていた。


どうやら、3人で盗賊の悪行に遭遇してしまい、盗賊を襲撃したのだろう。


そして、2人で残りの盗賊達と対峙しているが、まだ盗賊は20人近くいる。


多勢に無勢で確実にエルフ達が不利だと思えたが、寄せ集めではない盗賊の中には、手練れらしき者も盗賊達の中に存在しているというのに、留るに足らないと言わんばかりに、危なげ無く対処していく。


その剣技は1人の踊り子が舞台上で舞っているかのような動きと、その着こなした衣服に包まれた、女性なんだと主張している胸元の圧倒的な質量が、動きに合わせて上下左右に、ゆっさゆっさと動いている。


あぁ、胸元のボタンが外れないかなぁ?


その体は、やっぱり………エロいよ。


括れた腰の下にはミニ丈のスカートの生地が動き合わせて、ヒラ、ヒラと捲れては太ももが露になるなっと思えば、引き締まった臀部の形をスカート生地が張り付いき露にする。


このまま行けば暗くなる前には、決着が付いて終わるだろうと、ヘレンと静かに藪の中から、その美しい肢体に将生の目が奪われていた。


その時に盗賊の高貴な服装をしている1人の男が、女性の方に大声で呼び掛けた。


「そこ女ぁ!?そのまま大人しく武器を捨てて投降しろ、さもないとコイツを剣で、穴だらけにしてやるぞっ!

木の上にいるエルフの男もだ!!」


向けられた剣の先、荷台を背にして少女の後ろから羽交い締めしている、高貴な服装の男は1人の少女を抱えながら、喉元に剣を突き付け、唾を撒き散らしながら叫んだ。


捕まっているのは荷台の鉄格子の中の4人の数は減ってはいない。


荷馬車のそばにいる素っ裸のエルフの女性は、荷馬車に両手をついてガッチリした男に、腰を持たれて後ろから………………自主規制。


捕まっているのはエルフ達とは違う、人間の女性は二十才前後で、剣を突き付けられた状態では恐怖の為か、声も出せずに涙を瞳の端に滲ませている。


男の脅迫により美人なエルフが振るっていた剣の動きが止まると、周囲の男達からは少し安堵の吐息が漏れたと、同時に徐々に包囲を縮めだす。


「くっ、恥知らずな!……

少女が男共に屈辱を強いられる、苦しみもわからないのかキサマは!!」


この時に彼女は重量級の男爵に、地下の牢屋に閉じ込められ、男爵にされた数々の鬼畜な行為が、頭の中によみがえり、さっきまでの歴然とした雰囲気が嘘のようになくなっていた。


構える手が僅かに震えているのを知らせるように、剣先が震えだしている。


凛とした立ち姿も失われ、ミニ丈のスカートから出ている足も膝から震えた振動で、スカートの裾を揺らしている。


「その女の子には何もするな!鬼畜野郎が!」


エルフの女がそう叫ぶと、下がった剣先を再び構え直し、両眼からは先程より激しい憎悪と怒りが吹き上がっているが、震える体は盗賊達にも気付かれ、周囲の男達が一歩一歩と近付いていく。


大木の上にいるエルフの男は「人間の少女など構うな!」と叫ぶも、どうするべきか迷っているようで、弓を構えられずにいる。


それも仕方がないだろう、元々は2人のエルフが前衛で弓のエルフが後衛の役割なのだ、いくら弓の精度が良くても、これだけの盗賊相手に弓だけでは戦えないだろう。


それに、このままでは人間の少女だけではなく、荷馬車にいるエルフ族の人質にも何人か犠牲が出てしまうかは考えなくても明白だ。


それに少しでも、ハーフのダークエルフの美女との戯れてみたいと、思ってしまうのは致し方ない男の性だろう。


そんな彼女が構え続けて、高価な服装の男に剣先を向けているのに、我慢の限界が来たのか、抱えている少女の着ているカラフルなシャツの、前ボタンを無理矢理に引きちぎった。


ビリッ、ビリビリィ


「貴様!恥を知れ!!」


エルフの女が叫ぶも男は露になった少女の胸の下着を捲り上げ、後ろから抱えていた腕で露になった乳房を鷲掴む………その行為の度に乳房の形が変形する。


そして男は1人の盗賊の男を呼ぶと、エルフの女に問いかける!?


「おい、俺が合図したら、この女を好きにしていいぞ、逃がすなよ!?

おいエルフの女、このままだとこの女のショーも始まるぞ?

見物だがな、クッワハハッ

止めて欲しかったら、武器を捨ててお前が脱げよ、じゃなければこの女を殺して、荷台にいるエルフの女も同じようにしてやるぞ!」


「くっ………」


多勢に無勢の中での女性にとっての最大の侮辱的な提案に、怒りが沸騰させたダークエルフの女の周囲を、モワっと黒い霧のようなオーラが現れ、徐々に濃さをましていく。



美人の女エルフを纏っている、そのオーラが消えると同時に、構えていた剣から手を離し、剣は地面に落ち、背中にある弓と矢筒を投げ捨てる行為は、仲間の男のエルフと盗賊達にも諦めた事を告げていた。


外套を脱ぎ捨てたところで、大木の上にいたエルフの男は構えていた弓を下げ、高貴な服装の男が彼女に近付いてくる。


まるで地下室で足枷を取り付けられて、重量級の男爵が一歩、一歩と近付いてくる時と同じような感覚に、彼女は歯を食い縛り耐えるしか出来ないでいる。


目の前まで来た男は利き手じゃない手に剣を持ち変え、いつでも首を切れると言わんばかりに、剣を彼女の肩に乗せた。


彼女の圧倒的な質量で、はち切れんばかりの胸を隠しているシャツを上から順に、ボタンを外そうと手を伸ばしてくる。


彼女は諦めた事が悔しいのだろう、歯を食い縛る力が強くなり、瞳をギュッと閉じて、再びこのような屈辱的な行いからは、逃げられないのかと自分で自分の生い立ちを怨むしか出来ない。


一方で、盗賊の男に引き渡された少女は、今にも大声で泣きそうだが、自分の為に戦う事を諦めたエルフを見ながら「ごめんなさい、ごめんなさい」と少女は繰り返している。


その少女を渡された盗賊の男は、高貴の服装の男の合図を待ちながら、少女の首筋を舐め上げ、片手で乳房を乱暴に弄んでいた。


その二ヵ所で行われている卑猥な行為を、盗賊の男達はいまかいまかと、露になるだろう美しい女エルフの胸に釘付けになっている。


もちろん、仲間の男エルフも見てはいけないと考えてはいるが、横目で見続けている。


そして藪の中で身を潜めている1人の思春期の少年は、取り囲む盗賊の男達が壁になっている為に、見えないじゃないかと頭の中で、文句を言っていた。


だが、美人の女エルフのシャツのボタンは全て外され、圧倒的な質量を押し潰しながらも胸を覆っている下着だけとなっていた。


舌で口を舐めた高貴な服装の男は、取り囲む盗賊達の期待を裏切るように「シャツを脱いで、スカートも脱げよ。」と言いはなった。


その言葉に驚きもしない女エルフは、素直にシャツを脱ぎ捨て、腰に巻き付いているベルトを外し、スカートの止め金具を外すと、ミニ丈のスカートが足元に落ちる。


ブーツ以外は下着姿になった女エルフの姿になった事で、少女を捕らえている盗賊の男に、好きに弄んでいいぞと合図を出した。


「貴様の愚かな振る舞い!その娘に手出しするとは、許せぬ!許せぬぞ!!痴態ちたいをさらけ出して、生き永らえるくらいなら、誇りある死を選んでやる!!」


そう叫んだところで、この状況下では犬の遠吠えと同じだという顔付きの男とは違って、合図を出された盗賊の男は少女を地面に押し倒して、覆い被さった。




ここまで読んで頂きありがとうございました。


誤字脱字あれば遠慮なくご報告して下さい。


今後も読んで頂けたら、幸いです。


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