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脱走兵の後方支援  作者: 目黒権吉
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フィナ撤退戦4

「私たちは本当に戦場に行くのか。行軍中に何度も疑問に思ったことだ。上官が無能ということもあるが、何より問題なのは人数確認ができていない点であった。また、もう一つ問題なのは行軍スピードである。行軍が炎天下の中、徒歩で行われる。平均よりも体力がないものは、倒れていっている。戦う死者数より、餓死や衰弱で弱っていく方が多い。無駄なことだ。ここまでくると精神も参ってくる。  帝国歴176年7月30日」

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

「作戦のポイントは一つだ。それは、物資の奪取だ。遅れていったやつが多いため、兵士が抜け出すのは問題じゃない。抜け出した後、食べ物がなければ、盗みを働くしかなくなる。物資の輸送は、部隊の輸送班が担っている。輸送班は小隊一つに護衛されているが、輸送班のなかにも遅れていったものがあり、護衛は薄い。ここで力技で盗んでもいいが、まあ、賄賂を用意しよう。」

「賄賂はどうする?」

「今、私が持っている金品と盗んだ食糧の分け前が妥当だろう。私たちの食べ物は行軍中、本当にすくないからな。」

「よし、俺が盗みに参加してやる。賄賂は俺が話をつけよう。」

「お前も参加するのか、アジタ。」

「俺も物資が欲しい。盗めるものは盗むさ。ばれれば、ロキに脅されたことにする。」

「それでかまわない。どうせ気づかないだろうが。それよりもトロール、君は遅れている奴に逃げ出す手はずを整えてくれ。声をかけるだけでいい。」

「わかった。物資の運ぶ合流地点はアジタと話をつけておこう。」

「よろしく頼む。私は…」

「お前は動くな」

「私も同感だ。カシミヤ隊長に目をつけられている。隊長たちの目を引く行為をしていてくれ。おとりとして。」

「はあ…、わかった。」


                                  

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