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be leader  作者: 王佐
1/3

one

 「大変だ‼魔王が復活した!

 「なんだって!この世はもうお終いだ。

 「魔物たちが攻めてくるぞ、逃げろ!

 「落ち着き給え、私が来たからにはもう安心だ。

 「あなたは、勇者様。

 「おお、勇者様が現れたぞ!

 「勇者様どうか私たちをお救いください。

 「任せておけ。

 勇者は魔王城へたどり着いた。

 「魔王よ、覚悟しろ!

 「フハハハハ、勇者だか何だか知らんが、粉みじんにしてくれるわ。くらえ、メタボリックサンダーストーム!

 「ぐっ。だが、人類の未来のため、負けるわけにはいかないんだ。必殺メテオスラッシュ!

 「ぐわあ、バカな、魔王たるこの私が敗れるとは。

 こうして世界に平和が取り戻された。

 

 「なーにぶつぶつ言ってんの。」

 「おふ。」

 突然後ろから声を掛けられ、変な声が出てしまった。だが私ほどの傑物になると、そんな動揺などおくびも出さず、悠然と振り返り。

 「いい、いや、あの、子供たちが遊んでたから、セリフをね。」

 「女の子たちなのに、勇者ごっこなのか。」

 「聞いてたのか!エッチ!スケベ!変態!」

 なんて奴だ。いつからいたんだろう。

 「まあでも、平和だな。」

 「ん。そうかもな、今のご時世、平和なんて言うやつはほとんどいないけどな。」

 「はは、違いない。」

 それにしてもお腹すいたな。今日の晩飯は何だろう?

 「最近さ、よく考えるんだよね。」

 「何をさ。」

 あれ、今奥の方で何か動かなかったか。誰か来たんだろうか。

 「こうして当たり前のように暮らせるのっていうのは、思っているよりも幸せなことなんじゃないかなあって。」

 「日々の暮らしに文句はあれど、些細なことってか。」

 「うん。」

 何だろう、嫌な感じがする。さっきの影が気になってしょうがない。

 「なんかさ。」

 

 「危ないっ!!」

 向こうの方で遊んでいた女の子たちの誰かが叫んだのが聞こえた。

 「えっ。」

 思わず声が出た。視界が消える、同時に激痛が走る。何にも理解してないけど、体は本能的にその場から逃げようとする。

 「あああああああ。」

 口から叫びが漏れる。衝撃が走った。

 そこから先は何もわからない。

  


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