第2話 入学式
どうやら入学式が始まったようだ。
「開会の言葉」
「これより、平成27年度、第一回楠窪中学入学式を開会いたします。」
始まったな。それにしても先生の数が多い。こんなに少ない人数しかいないのにこんなに必要か。
あ、そうか、大学の先生も来ているのかな。
さあ、いよいよ退屈な時間の始まり始まり~
「入学候補生点呼。1-1担任琴坂謙治先生、お願いします。」
「1-1点呼を始めます。天木壮樹。」
「はい」
「石崎光喜」
「はい」
「岡野頼伸」
「はい」
「押木佳」
「はい」
「岸野作久間」
「はい」
「小敷栄斗」
『はい』
いるんだよなー小屋ってものすごい大きな声で返事をしてくる奴がさ。絶対一人はいるよ。
「佐崎悠木」
「はい」
「清水正樹」
「はい」
「関野敏人」
「はい」
「瀬野理樹」
「はい」
「高宮慎介」
「はい」
ちょっと声が小さかったかな。別にいいや。こんなのあまり関係ないし。自分も呼ばれて飽きていたし、眠くなってきたな...
「鶴見瑛士」
「はい」
「戸来仙人」
「はい」
「・・・」
「・・・」
この後はなんていってたかよく覚えていない。多分寝てしまっているようだな。
・・・
「ねえ、起きた方がいいよ。」
「・・・」
チッ起きちゃったじゃないか。何してくれるんだ。
「それでは続いて、代表生徒お礼の言葉です。1-1小敷栄斗君、同じく1-1小宮雅美さん、よろしくお願いします。」
『はい』
代表生ってあの二人なんだ。というか一人はさっきのめっちゃ声がでかいやつじゃん。あんな奴が成績トップなのか。
「本日は私たちの為にこのような買いを開いていただき、ありがとうございます...」
あーもう聞いてらんない。早く終われ。
「...これからよろしくお願いします。」
パチパチパチパチ
とりあえず僕も拍手はしておくか。一応な。
「続いては、校長あいさつです。梓乃校長よろしくお願いします。」
僕は知っている。校長あいさつだけはあとから聞かれる可能性があるからしっかり聞いておいた方がいいということを。
これだけはしっかりと聞こう。
「新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。皆さんは記念すべき一期生です。この学校では、自主性を一番に掲げています。この後詳しいことは話されると思いますが、一年の間にはたくさんの学校行事が存在します。それらすべては生徒諸君の努力次第で完成度が変わってきます。まずは何事も自分から動き、自分の意見を見出し、よりよいものを作り上げてください。期待しています。また、この学校では基本的に宿題は無しということになっています。つまりこれも生徒の自主性に任せるということです。自分で頑張らなければ何も生まれません。学校行事もそうですが、勉学にもしっかりと励み、両方とも楽しめる学校生活を送ってください。そして最後に、保護者の皆様、本日はお忙しいなかお越しいただきましてありがとうございます。されされも全力で生徒の皆さんをサポートしていくつもりです。どうぞ今後ともよろしくお願いします。以上で校長あいさつとさせていただきます。」
「ありがとうございました。それでは、続きまして幹部紹介です。」
「それでは紹介します。」
あれ、これも校長なのか。だったらステージから降りなくてもよくない?
「まずは私、梓乃啓司です。よろしくお願いします。そして私の方から、副校長の瀬野雅史。」
「よろしくお願いします。」
「同じく副校長の牧野伊佐美。」
「よろしくお願いいたします。」
「同じく副校長の園田寛政。」
「よろしくお願いします。」
「続きまして教頭の...」
さすがにこれも飽きてきた。とりあえず、教頭は全部で6人いるってことはわかったからいいか。
「私たち10人でこの学校を経営していきます。」
やっと終わったか。
「それでは最後に効果を歌います。保護者の皆様もお手のしおりを見てご一緒にどうぞ。それでは、新入生起立。」
いくら入学前の資料に歌詞が載ってても歌えるわけないでしょ。僕は口パクで行く。
・・・・・・
先生もみんな歌っていたが結構音量が小さめな校歌だったな。
「では、新入生退場。担任の先生のあとにつづいて退場してください。」
やっと終わった。一番長かったのは校長あいさつかな。本来なら新入生点呼なのだろうけど僕は寝てたし。
「それでは、これから教室に向かいます。教室についたら今後のことを話したり、教科書の配布を行います。皆さんお疲れさまでした。」
今思ったけど、中学で担任の先生ってこの琴坂先生だけなんだよな。結構責任重大な人なのかもな。
・・・
それにしても4階って結構遠いな。この学校の敷地って確か東京ドーム4個分ぐらいあるらしいからな。今のこの人数にしては広すぎるな。まあ、僕が中学3年生になった時点ではもっと人が増えているのだろうけどな。これが人ごみになるのかと考えてみると恐ろしいな。
教室についた。と思ったら見たことない先生が3人もいた。なぜ先生ってわかったって?先生ん名札を付けているからだ。
実はこの3人の先生全員が副担任だったりして。そうしたら笑っちゃうな。まあ、この人数には3人ぐらいいてもいいのかな。
まだ新しいからだと思うけど、先生の量が生徒の数に対して多すぎだと僕は思うな。
それで、確かこの後は学校説明があって、たぶん自己紹介もあり、学校見学ってところかな。一日がこんなに長いなんて...




