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第1話 初対面

諸事情により他の二つの作品を更新していませんでしたが、今日から再開します。

この「僕がいないスクールライフ」も含めて三作ともよろしくお願いします。

また、計画としては、この作品は「中学生編」のあと「高校生編」、「大学生編」...などと続けていくつもりです。

他の作品とはまた違ったストーリー構成をお楽しみください。

 物語とは突然始まるものである。

 今日は入学式当日の朝だ。


 僕は高宮慎介たかみやしんすけ。今日から楠窪くすくぼ大学附属中学・高等学校の中学1年生になる。


「シンスケー!もう朝よ。早くしないと入学初日から遅刻するわよ。」

「わかった。」


 とりあえず返事はしておいた。

 実をいうと、僕は今日学校に行きたくない。話は長くなるが、しっかりとした理由はある。


 とりあえず学校に行く準備をするか。しょうがないから。


 僕が小学生だったころ、僕はみんなにいじめられていた。理由はというと、僕は何もしていないと思っている。あいつらは僕がおとなしすぎるから何とかでいじめてきた。

 そんなこともあってか、僕は中学受験をすることにした。小学生の時の友達が誰もいない学校へ行くためだ。友達関係がリセットされればいい。


 だが、しかし、僕はまず友達との会話が苦手だ。少なくともこのままいじめが続くよりはましだろうけど、やっぱり当日になるととても嫌なものだ。


 そうこうしているうちに、学校に行く準備ができてしまった。

 初めて切る制服。初めてのネクタイ。という過去の制服にmら先のネクタイとか全く合わなくない。ダッサイナー。


 朝食も終えた。あとは学校に行くだけか。


「今日は入学式でお母さんも行くから車で行くわよ。早く乗りなさい。」


 あーも―これはだめだ。行くしかないな。休む作戦失敗...


「今乗る。」


 ・・・・・・


 学校についた。


「それじゃ、お母さんは入学式やるところに行ってるわね。慎介はまずは教室に行きなさいね。説明に書いてあったでしょ。」


 お母さんに促されるまま、僕は教室のある方へ向かった。


「慎介、行ってらっしゃい。」

「行ってきます...。」


 ・・・


 昇降口についた。ここには中学、高校、大学の三つがあり、中学にはどうやら一つしかクラスがないようだ。

 これも、高校、大学の入学時に外部からの入学生で増えるらしいけどな。

 それにしても一クラス46人はちょっと無理があるんじゃないかな。

 それで、僕は1-1らしいな。というか組番号振る必要ないでしょ。まあ、しょうがないことなのかな。この学校は今年が開校一年目だからな。一期生ということもあって、中学2年生も3年生もいない。先輩もいないが僕にとっては人間関係があまり複雑にならないと思うから好都合だけどな。ちなみに高校も2,3年生、大学も2,3,4年生はいない。


 教室についた。ここは4階。ここまで登ってくる間にクラスの札を見ると、どうやら2階が3年生、3階が2年生、4階が1年生のようだ。1フロアには教室が4つもあるし、随分と空き教室があるな。

 教室の中は真新しい。

 黒板に張ってある出席表を見た。どうやら席は横に6列で縦に7または8個のようだな。それで、僕の出席番号は11番。廊下側から2番目の前から4番目のようだな。


 それにしても、半分以上クラスの人がそれってるってのに、誰も何も話してないな。意外と僕もなじめそうなのかな。


 さて、これはどうなるのだろうか。第三者の視点から見るとただ単に緊張しているだけに見えるが...。


 ・・・


 10分ほどたった。今は8:13。そろそろ集合時間になりそうだな。

 そして、どうやら全員そろっているようだ。


 ガラガラガラ


 先生が入ってきたようだ。


「皆さん。おはようございます。」

「おはようございます」

「おはようございます」


 数人の声が聞こえた。もちろん僕はしていない。こんな中で僕ができるわけがない。


「皆さん緊張していると思いますが、私ももちろん緊張しています。何しろ初対面ですもんね。あー説明会で見かけたかもしれませんが。まあ、リラックスしていきましょう。」


 先生はなかなか明るい先生のようだな。これは僕にとって結構気が合わない先生...いや、どうかな。


「では、あらためまして、私の名前は琴坂謙治ことさかけんじです。そして、皆さんご入学おめでとうございます。といいたいのですが、まだ皆さんは入学していませんね。」


 教室内に少し笑い声が響いた。


 え、なに、今笑うところなの。


「今は皆さんは入学候補生です。そのあとに皆さんは正式に入学したことになります。では、まずは入学式の説明をしようと思います。...」


 わかってるから。どうせ呼ばれたら返事をすればいいんでしょ。早くしてよ。


 いや、でもそのあとは僕の嫌いなこと。自己紹介が待っているのか。どうか先生。話をもっと長くしてください。


「それでは、皆さん入学式中のことはわかりましたか?それでは式場に移動します。学校についての説明はそのあとに楽しいことも交えて話しましょう。では、皆さん出席番号順で並んでください。」


 どうやら廊下に並ぶらしいな。それにしても46人もいると列がものすごく長いな。いくら男女2列だとしても結構長い。

 ここは前の10番の人を覚えておいてよかった。誰かと話をせずに済む。

 と思っていたが。


「あの、あなたは11番ですか?」


 なんで初日からこんな不幸が降りかかってくるんだ。


「ああそうだ」

「ありがとうございます。」


 もう話しかけないで。ホントそういうのだめだから。


 一階まで下りて僕たちのいた党とは別のところへと向かった。どうやらあれが体育館かな。いや、正確にはあれらかな。それにしても建物が多いな。確か入学式のあとには学校案内もあったと思うけど。


 ・・・


 どうやら一つの体育館の中に入って式場の中に入った。これから入学式か。それよりも返事の始まりか。

 あ、お母さんがいる。別に手を振る気はないけどな。

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