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小さな玉手箱【二百文字小説集】  作者: つるめぐみ
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芸術への想い

 気晴らしに散歩に出た僕は、近くの小高い丘に行く。

 するとそこに、カンバスに絵を描いている男の人がいた。

 街を一望した青い海が見える風景だ。

「素敵ですね。タイトルは、なんですか?」

「平和の象徴」

 答えた男性は筆を動かす。

 何が平和の象徴なのだろう。この街には何もないのに。

 考えていると男性は白い絵の具を付けて、飛んでいる鳩を描き加えた。

「芸術はね。想いを表現できるものなんだよ」

 僕の国ではまだ内戦が続いていた。


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