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小さな玉手箱【二百文字小説集】  作者: つるめぐみ
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107/108

平気と駄目の境目

 彼はシナモンの香りがする物は駄目だと言う。

 けれど、何故か生八つ橋は平気で食べる。

「ニッキなら平気なんだよ」

 その駄目の境目がわからない。

「そういうお前は果物が駄目じゃないか」

 私は生の果物は平気だけど、調理した物が駄目。

「ジャムは平気なのよ」

 それは形があまりないから。

 お互いが平気と駄目の境目がわからなくて。

 けれど、ある物で互いの意見が一致した。

 お隣さんから貰ったアップルパイ。誰か食べてくれないかしら。


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