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仙龍創乱3  作者: 劉・小狼
第4章
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 第4章 18

 劉・小狼が戻った事で郭瑜は関遼と張爛を

前線部隊を任せ、趙燕らを周囲から仙鵠が率いる

風の民の軍勢を切り崩していった。

 初めは風の民が優勢に戦っていたが

郭瑜と龐悦の絶妙な作戦により、

劉・小狼らは徐々に風の民の軍勢を追詰めて行った。

 仙鵠の傍に付いて、采配を振るっていた岨闇【そあん】は

戦況を見詰めながら


 「仙鵠さま。もはや、これまでです…… 国に戻りましょう!」


 と言った。

 仙鵠も苦々しく、押し寄せて来る劉・小狼らの軍勢を見ながら


 「やもえまい……」


 と言うと前線に多くの風の民の軍勢を残し、

岨闇と共に自分の国【風の里】に逃げ帰るように戻った。


 前線に取り残された風の民の軍勢は容易く、

劉・小狼らに捕まった。

 仙鵠と岨闇が風の民の軍勢を残し、自分の国【風の里】に

戻ったことで風の民の軍勢はどうして良いのかわからず、

容易く、劉・小狼らに捕まった。

 捕まえた風の民の軍勢を見ながら、


 「どうしましょう? この者ら……」


 郭瑜は劉・小狼にそう言った。

 劉・小狼は捕まった風の民の軍勢を見ながら、

処遇を考えていたら、ふと哀しげな表情で捕まっている

風の民の軍勢を見詰める蒼琥の姿が目に入った。

 蒼琥のそんな表情を見た劉・小狼は


 「その者らに罪はない。放して、国【風の里】に帰してやれ!」


 と言うと風の民の軍勢のもとから立ち去った。

 劉・小狼の後を慌てて、追いかけた郭瑜は


 「よ、宜しいのですか? あの者らを国【風の里】に

戻しても……」


 と劉・小狼に言った。

 劉・小狼は一旦、立ち止まり、嬉しそうに

風の民の軍勢のことを気にする蒼琥の事を見ながら、


 「蒼琥の為だ!」


 と言い、再び、歩き出した。

 解放された風の民の軍勢は自分の国【風の里】に

戻ろうとしたが……

 自分らが劉・小狼らに捕まったことは軍勢の指揮をしていた

岨闇に知られていて、このまま、国【風の里】に帰っても捕まり、

殺されるだけで劉・小狼らの治める領地から

中々、立ち去ることが出来なかった。


 一方、国【風の里】に少ない手勢で仙鵠と岨闇は

何とか、帰った。

 だが、密約と違って、堯閣帝が劉・小狼らの領地に

攻め入らなかったことに激怒した仙鵠は


 「あの野郎【堯閣帝】め!……」


 と言い、今度は堯閣帝の領地に攻め入ろうとした。

 だが、仙鵠の相談役を務めていた岨闇が


 「ちょっと、お待ちを…… 私が書状を送り、

堯閣帝の真意を測りますから…… 堯閣帝の領地に

攻め入るのはそれからでも……」


 と仙鵠に進言し、仙鵠の行為を諌めた。


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