第4章 13
韓忌は仮面の男【劉閣】によって、張爛と趙燕の攻撃から逃れ、
軍勢と共に岩厳城の近くで仮面の男【劉閣】がやって来るのを
待っていると暫くすると張爛と趙燕の軍勢をある程度、
蹴散らした仮面の男【劉閣】が韓忌のもとに戻ってきた。
仮面の男【劉閣】は苦々しい顔をしながら
「まずは岩厳城に戻り、体制を立て直す!」
と言うと韓忌と軍勢と共に岩厳城へとやって来たが
岩厳城の城門は硬く閉ざされていた。
「わたしだ! 何をしている…… 早く、この門を開けんか!」
仮面の男【劉閣】は少し怒りながら、岩厳城の護り兵へと
怒鳴ったが岩厳城の城門の上に現れたのは雷神丸と
その軍勢だった。
岩厳城へとやって来た仮面の男【劉閣】らを
見下ろして見ながら
「遅かったなぁ…… この城は 我らが頂いた!」
と言い、仮面の男【劉閣】らに向けて、弓矢を構えた。
「何を!……」
仮面の男【劉閣】が激怒をし、岩厳城の城門へと
襲いかかろうとしたが
『そうはさせるか!』
雷神丸は一斉に仮面の男【劉閣】らに向かって、
構えていた弓矢から矢の雨を降らせた。
「危ない! お前達、あの方【劉閣】を護るのだ!」
韓忌は兵士に仮面の男【劉閣】の楯になるように命じた。
言われるままに仮面の男【劉閣】の楯になり、
兵士らは次々と倒されていった。
雷神丸の攻撃を受けた韓忌は
「このままだと我らは全滅します! ここは悔しいですが
退却をしましょう!」
と仮面の男【劉閣】にそう言った。
仮面の男【劉閣】は悔しそうに岩厳城を見上げて、
見ながら
「しょうがないなぁ…… 退却をするぞ!」
と言うと残った全軍と共に龍炎国の都まで退却した。
その様子を近くで見ていた劉・小狼らは雷神丸がいる
岩厳城へやって来ると
「我らの大勝利だ!」
と言うと勝利の雄叫びを上げた。
劉・小狼らが勝利を祝い、燗壬城で宴会をしている頃……
やっとの思いで龍炎国の都に仮面の男【劉閣】と
韓忌は戻ってきた。
だが、龍炎国の都の城門は硬く、閉ざされていた。
「今、戻った! すぐに この門を開けよ!」
韓忌は硬く閉ざされている龍炎国の都の城門の見張り兵に
そう呼びかけたが全く反応はなかった。
それどころか、龍炎国の都の城門の上に掲げられたのは
仮面の男【劉閣】らによって、龍炎国の都を追い出された
かつて、龍炎国の主だった堯閣帝の旗だった。
「何をやっている! 早く、門を開けんか!」
仮面の男【劉閣】が激怒をし、龍炎国の都の城門へと
襲い掛かろうとすると
「立ち去るが良い! もうここはお前の城ではない」
と言い、堯閣帝が仮面の男【劉閣】らに弓矢を構える
手勢を共に仮面の男【劉閣】らの前に現れた。




