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仙龍創乱3  作者: 劉・小狼
第4章
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 第4章 7

 『え?……』


 雷神丸らが驚いた顔をし、後ろを振り返ると

そこには劉・小狼の姿があった。


 「頼まれた通り、連れて来たよ」


 雷神丸らを連れて来た少年は満面の笑みを しながら、

現れた劉・小狼にそう言った。


 「ありがとう! とても助かったよ!」


 劉・小狼は雷神丸らを連れて来た少年に

そう言うとお駄賃をあげた。


 「ありがとう!」


 少年は劉・小狼からお駄賃を受け取ると嬉しそうに

劉・小狼らの前から立ち去った。

 少年を見送った劉・小狼は雷神丸らの方を見ながら


 「さて。この中でコソコソと何をしているのかな?

海賊達」


 と雷神丸らに言った。

 風鬼は雷神丸を護ろうとしたが劉・小狼の堂々とした

風格に一歩も身動きが出来なかった。

 雷神丸らが劉・小狼の気に動けなくているのを見て、

劉・小狼は途端に自分の気を消すと


 「私に何か用でここに来たのでしょう?」


 と雷神丸にそう言った。

 急に劉・小狼の気がなくなり、動けるようになった

雷神丸は


 「ええぇ…… 私らの協力を得たいという者らの事が

直に見たいと思って……」


 と言うと劉・小狼は途端に笑顔で雷神丸らの事を見ながら


 「そうですか…… なら、もっと早く、私の所に

直接、来てくださると良かったのに……

 ここでは何ですから私がいる砦へ……」


 というと三埜宮の中にある、自分らがいる、砦の中へと

雷神丸らを招待した。

 劉・小狼は雷神丸らを自分らが護る三埜宮の関の中にある

砦の中に招くと砦内で仲間らと共に三埜宮の防衛策を

講じていた郭瑜が


 「小狼さま。やはり、その者らを連れて来ましたね……」


 と劉・小狼に言うと


 「ああぁ…… この者らに楽しい話を色々と聞きたいから

すまぬが酒の用意をしてくれぬか?」


 劉・小狼がそう言うと


 「お酒なら、私らが用意をしましょう!」


 郭瑜の後ろから風雅を連れた、水蓮が

劉・小狼の前に現れた。

 水蓮は風雅と共に雷神丸らを接待する宴の準備を整えた。

 準備が終わると雷神丸らを囲み、お酒を酌み交わした。


 朝方まで宴は続いたが劉・小狼を含め、

一切、雷神丸らに協力を求める話をしなかった。

 雷神丸らが三埜宮の関から帰る際に劉・小狼は


 「また、いつでも遊びに来てくれ!」


 と言い、雷神丸らを送り出した。

 雷神丸は自分の隠れ家に帰る途中、


 「風鬼。あいつら、面白いなぁ……」


 と風鬼に話しかけた。


 「ええぇ…… とても面白いですね!」


 風鬼はそう、雷神丸に言った。

 劉・小狼が海賊の雷神丸と出逢い、三埜宮の関に

やって来た水蓮としばしの休養の時を過ごしている頃……


 北方の地の黒竜党の臥狼と戦っていた仮面の男【劉閣】は

臥狼の軍勢に大きなダメージを与えると臥狼の治めていた

北方の地の各地に寝返ってきた者や自分の配下の者らを

配置すると龍炎国の都への帰路へと着いた。

 だが、その途中、龍炎国の都を護っているはずの韓忌が

龍炎国の都の近くの城・爛壬城にいると聴き、


 「帰る前にちょっと、韓忌に会いに行く!」


 と言うと突如、軍勢の進路を韓忌がいる燗壬城に向けた。


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