第4章 3
武器の調整の手を休め、まだ意識がはっきりしない
蒼琥に近付き、
「ここはお主が命がけで護った三埜宮の関の中だ……」
と孫嘉がそう話していると
三埜宮の関の中を見回っていた劉・小狼らが
蒼琥らがいる一室内に
「だ、大丈夫か?」
と言い、入ってきた。
劉・小狼はまだ意識がはっきりしない蒼琥の事を
気遣いながら
「良く頑張り、この三埜宮の関を 手に入れてくれた。
それに比べ、お前は……」
と言い、怖い顔で風雅の事を睨み付けた。
「だって…… 私だって、貴方達の役に
立ちたくて……」
と今にも泣き出しそうな顔をした。
今にも大泣きしそうな風雅を気遣い、
「まあまあ…… まずは蒼琥殿の怪我を癒すのが
先だと思うのですが……」
と孫嘉は劉・小狼にそう進言した。
劉・小狼は部屋のベットのような所に横たわっている
蒼琥を見詰めていると
「どうでしょう? この三埜宮の関内では蒼琥殿を
治療する体制が整っていないから水蓮様がいて、
李桃殿が護る沙箕螺城に移ってもらっては?」
孫嘉は劉・小狼にそう進言した。
蒼琥を見たまま、少し考えた劉・小狼は再び、怖い顔で
風雅のことを見ながら
「風雅。お前も蒼琥殿に付き添って、沙箕螺城に行け!
そのまま、暫く、沙箕螺城に留まれ!」
と言い残すと他の者らを引き連れ、孫嘉らがいる
部屋の中から立ち去った。
劉・小狼らが三埜宮の関を占領したことは燗壬城にいる
韓忌のもとにも伝わっていた。
韓忌は自分の前に広がっている、三埜宮の関と
燗壬城の周辺の地図を見ながら
「さて。どのようにあの三埜宮の関を 攻めようか?」
と劉・小狼らがいる三埜宮の関の攻める方法を
一人で考えていると一瞬、韓忌の目の前に
旋風のようなモノが起こったかと思うと韓忌の前に
死鏡が現れた。
「戻ったか。死鏡よ」
韓忌は肩から血を流している死鏡を見ながら
「見事に作戦は成功し…… 奴らは目的の場所に
入りました」
というと死鏡は再び、韓忌のもとから姿を消し去った。
韓忌が燗壬城内で劉・小狼らがいる三埜宮の関を
攻めあぐねていた頃……
郭瑜も目の前の燗壬城をどう攻めようか、思案していた。
郭瑜が思案していると蒼琥が怪我の治療のために
水蓮がいる沙箕螺城に旅立つ前日に郭瑜がいる部屋に
「ちょっと、良いか?……」
と言い、蒼琥が入ってきた。
「ど、どうしました?……」
郭瑜は自分の部屋の中に入ってきた蒼琥に
そう声をかけると蒼琥は郭瑜の前に広げられている
地図を見ながら
「何故、お主らは戦う?……」
と郭瑜にそう尋ねると郭瑜は冷静に
「この民の為ですよ……」
と言った。




