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仙龍創乱3  作者: 劉・小狼
第1章
8/136

 8

 よろめきながら、立ち上がった男達は再び、

持っている剣を劉・小狼らに構えると


 「許さんぞ! お前ら……」


 と言い、劉・小狼に襲い掛かろうとしたその時……


 急に劉・小狼の右肩に龍の紋章が現れたかと思うと

淡く、光り出した。

 それと同時に沙隆の街の上空に黒雲が立ち込め、

雷鳴と共に沙隆の街に嵐が起こった。

 その嵐に巻き込まれて、劉・小狼らに襲い掛かろうとしていた

男達は吹き飛び、劉・小狼らの前から消え去った。

 劉・小狼らに襲い掛かろうとしていた男達が吹き飛び、

消え去ると劉・小狼の右肩に浮かび上がり、輝いていた

龍の紋章は治まり、消え去った。

 それと同時に劉・小狼は突然、気を失い、その場に倒れ込んだ。

 暫くして、劉・小狼が気が付くと劉・小狼は

薄暗いテントの中に寝かされていた。


 『ここは?……』


 劉・小狼がまだ意識がはっきりしない躯を起こし、

テントの中を見回していると


 「きがついたかね?……」


 と言い、黒いフードを被った老婆と共に関遼と張爛が

心配そうにテントの中に入ってきた。

 劉・小狼はまだ意識がはっきりとしないままで

黒いフードを被った老婆に


 「ここは?……」


 と訊いた。

 老婆は優しい顔で劉・小狼の横の椅子に腰掛けると


 「安心せい…… ここは街の外のわしの家じゃ……」


 と言った。

 劉・小狼は辺りを見回しながら、


 「一体、私は……」


 と言うと関遼は驚いた顔をしながら、


 「な、何も覚えていないのですか?」


 と劉・小狼に近付いてきた。

 黒いフードを被った老婆は呆れた顔で

 「それはそうだろう…… あれは王が使う技だからなぁ……」


 と言い、横にいる劉・小狼の事を見詰めた。


 「王の技?……」


 関遼と張爛が不思議そうな顔でお互いを見ると


 「おばさん…… これで良い?」


 と言い、黒いフードの老婆のテントの中に

さっき、劉・小狼が助けた少女(水蓮)が小さな袋を

持って、入ってきた。


 「おおぉ…… これじゃこれじゃ……」


 黒いフードを被った老婆はテントの中に入ってきた

水蓮から袋を受け取るとテントの奥で袋の中のモノを調合した。

 暫くして、その調合したモノを持って、劉・小狼のもとに

戻ってきた黒いフードの老婆は


 「これを飲みなさい。 少しは疲れが取れるから……」


 と言い、劉・小狼に調合したモノを差し出した。

 劉・小狼は黒いフードの老婆からその調合したモノを

受け取り、飲んだがとても苦くて飲めたモノじゃなかった。

 だが、不思議と劉・小狼を覆っていた疲れは少し和らぎ、

動けるようになった。

 そんな劉・小狼の事を見ながら、黒いフードの老婆は


 「かつて…… この世界に一人の勇者がいた……」


 と話し始めた。


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