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仙龍創乱3  作者: 劉・小狼
第1章
3/136

 3

 劉・小狼が関遼らのことを思い出し、

吹き出し笑っている頃……


 どうしても怒りが収まらない蒐賽は再び、役人らを

呼び集めると劉・小狼らを懲らしめるために

役人らを繰り出した。

 役人らの物々しい行動に美苧の女将は店の中で

気持ち良さそうに眠っている張爛に

 「ちょっと……アンタ。 また、何かをやらかしたね!」

 と言い、張爛の事を叩き起こした。

 「はあ?……」

 美苧の言葉に半分、眠気眼だった張爛だったが誰かを探し、

街中を駈けずり回っている役人らを見て、

 「こ、これはやばい!」

 慌てて、店の奥から外に飛び出していった。

 張爛は街中にいる役人らの目を掻い潜り、

青年の劉・小狼と関遼を探し回った。

 張爛は街外れで子供らに学問を教えている

関遼をやっと、見つけた。

 張爛は慌てて、関遼に近寄ると

 「兄貴…… ここは危ない…… 逃げよう!」

 手を掴み、そう言った。

 「どういうことだ!」

 関遼は張爛の手を振り払うと怖い顔で

張爛のことを見詰めた。

 「いたぞ!……」

 関遼らを見つけた蒐賽が繰り出した役人らは

一斉に関遼らに向かってきた。

 「話はあと…… まずは逃げよう!」

 張爛はそう言うと関遼と共にその場から逃げ出した。

 関遼は張爛と共に走って逃げながら

 「一体、どういうことだ?……」

 と尋ねると張爛は関遼と共に必死で逃げながら

 「さあ…… あの青年を助けたせいで俺達まで

あの奉行に睨まれたみたいだ!」

 と言うと腰にぶら下げていた干し肉を頬張った。

 関遼と張爛がそんな話しをしながら走っていると

街外れに座り込んで自分のところで作った

劉・小狼は野菜を売っていた。

 「いた!」

 青年の劉・小狼を見かけた張欄は勢い良く、

その場に立ち止まった。

 劉・小狼は突然、自分の前に現れた張爛と関遼に驚きながら

 「ど、どうしたのですか?」

 と張爛に言うと張爛は息を切らしながら

 「なに、こんな所で暢気に野菜を売っているんだよ!」

 というと張爛らに追い付いた役人らは

 「いたぞ!」

 と張爛らから距離を置くと一斉に弓矢を

劉・小狼らに向けて、構えた。

 「話はあとだ! まずはここから逃げましょう!」

 関遼はそう言うと役人らを気にしながら、

その場を走り出した。

 「兄貴の言う通りだ! ここは一先ず、逃げよう!」

 張爛も関遼と同じように青年の劉・小狼を連れて、

その場から逃げ出した。


 街と出て、街から少し離れた小高い丘で青年の劉・小狼は

息を切らしながら

 「ちょっと、待ってください…… 

一体、どういうことなのですか?」

 と張爛らにどういうことなのかを聞くと張爛と関遼は

立ち止まると劉・小狼の方に振り返り

 「俺らが痛め付けた奉行(蒐賽)が仕返しに来たのだ!」

 張爛が言うと関遼は辺りを気にしながら

 「奴(蒐賽)は本気だ! ここはもう危ない……

遠くに逃げよう!」

 というと関遼らは再び、歩き出した。

 そんな関遼らを見ながら、劉・小狼は

 「ちょ、ちょっと待ってください! 

私には年老いた母親がいて……」

 と言い、張爛らを呼び止めた。


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