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仙龍創乱3  作者: 劉・小狼
第2章
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 第2章 1

 我箕の正門の上にやって来た劉・小狼は我箕の正門の前で

騒いでいる蒙虎幻を見ながら、


 「わしに何の用だ!」


 と蒙虎幻に言うと蒙虎幻は自分の前に現れた

劉・小狼を見上げるように見ながら


 「そなたと直接、会って話したいことがある!」


 と言った。

 劉・小狼は少し蒙虎幻の事を見詰めていたが

あまりの真剣な眼差しに


 「わかった! 今、そっちに行こう!」


 と言うと蒙虎幻のもとに向かおうとした。


 「小狼さま。 危のうございます! 

罠かもしれません……」


 趙燕は蒙虎幻のもとに向かおうとしている

劉・小狼を引き止めた。

 劉・小狼は近くにいた見張り兵に


 「すまないが張爛を正門まで連れて来てくれぬか?」


 と言い、趙燕が止めるのも訊かないで

我箕の正門へと向かった。

 劉・小狼が我箕の正門を向かうと見張り兵から

連絡を受けた張爛がちょっと不満そうな顔をして、

劉・小狼のことを待っていた。

 劉・小狼は我箕の正門で待っている張爛に


 「すまないがわしの供をしてくれ!」


 と言うと張爛は不満そうな顔をし、


 「何で俺が?…… アイツ【趙燕】に

頼めば良いではないか……」


 と劉・小狼に言い、拗ねると劉・小狼は

じっと張爛のことを見詰めながら


 「これはお主しかできぬ、重要な役目なのだ!……

頼む!私の供をしてくれ!」


 と張爛に頼んだ。

 「しょうがないなぁ……」

 まだ少し不満だったが張爛はしょうがなく、

劉・小狼の供をすることになった。

 我箕の正門が開き、劉・小狼と張爛が外に出ると

蒙虎幻は劉・小狼らを馬上からじっと睨みつけたまま、

暫く、劉・小狼の事を見詰めていた。

 張爛は今にも自分らに襲い掛かってきそうな蒙虎幻を

警戒をし、持っていた槍をを握り締め、目の前の蒙虎幻を

睨みつけていると突然、蒙虎幻を含め、蒙虎幻が

一緒に連れて来た者らは馬上から飛び降りると

劉・小狼と張爛の前に平伏し、


 「我々が間違っておりました!……

これより、貴方さまの為に働かせてください……」


 と言った。

 劉・小狼も張爛も何が起こったのか、初めはわからなかったが

あまりにも蒙虎幻の真剣さに心を打たれた劉・小狼は

張爛の配下として蒙虎幻らを仲間に加えることにした。

 その事を遥か遠くから悔しそうに見詰める一つの視線があった。

 我箕の地から立ち去ろうとする怪しげな男(蒐賽)の喉元に

智龍の参謀を務めている燦牙が剣を突き立てながら


 「この地にまだ災いをなすならば、我が主が

お相手をすると貴様の主人に伝えよ!」


 と言い、怖い顔で蒐賽のことを睨み付けた。


 「貴様ら、覚えておけよ!……」


 蒐賽は腰が抜けて、動けない身体を引きずりながら、

逃げるようにその場から立ち去った。


 「これで暫くはこの地は安心だろう!」


 蒐賽を我箕から追い払った後、燦牙は我箕を見詰め、

そう思っていた。



 その頃。


 牙狛侯の屋敷に智龍侯が尋ねていた。


 智龍侯は牙狛侯の屋敷の中で蠢いている

怪しき邪悪な感情を持つ者らの気配を感じながら


 「どうですか? 最近の様子は?……」


 と牙狛侯に探りを入れ始めた。


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