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仙龍創乱3  作者: 劉・小狼
第1章
26/136

 26

 劉・小狼にそう言われ、蒙虎幻は何も答えられなかった。


 そのまま、蒙虎幻は我箕の牢屋に戻されたが

持ち前の技によって、牢屋から抜け出し、

我箕の街中へと消え去った。

 蒙虎幻は自分の目で活気のある我箕の様子を見て、驚いた。


 『どういうことだ?アイツ(蒐賽)が言った事と

違うじゃないか……』


 混乱している蒙虎幻の前に趙燕が現れた。


 「これはどういうことだ?……」


 蒙虎幻は目の前に現れた趙燕にそう尋ねた。

 趙燕は蒙虎幻に蒙虎幻が愛用していた短槍を投げ渡すと


 「見ての通りだ! これが今の我箕の様子だ!

お主もあの方(劉・小狼)の為に働かぬか?」


 と蒙虎幻に劉・小狼の仲間にならないかと誘った。

 言葉に詰まった蒙虎幻は趙燕に何も答えず、

そのまま、我箕を立ち去った。



 翌日。


 蒙虎幻が牢屋からいなくなったことに我箕の城の中は

大騒ぎになっていた。

 大騒ぎになっている張爛らの前に趙燕は冷静な顔をし、

現れ、


 「どうにかしたのですか?」


 と尋ねた。

 張爛は慌てた顔で辺りを見回し、蒙虎幻のことを

探しながら、


 「あ、アイツ【蒙虎幻】が逃げたんだよ!

てめぇ。知らねぇか?」


 と趙燕に蒙虎幻のことを訊くと趙燕は至って、冷静に


 「ああぁ…… あの者【蒙虎幻】なら、私が逃がしました!」


 と言った。


 「なに!……」


 激怒した張爛は趙燕の胸倉を掴んだ。

 張爛が趙燕の胸倉を掴みかかり、趙燕のことを

殴ろうとしていると


 「何を騒いでいるんだ!」


 と張爛らの前に劉・小狼が現れた。

 関遼は劉・小狼に趙燕が捕まえていた蒙虎幻を

牢屋から逃がしたことを話すと


 「ああぁ…… そのことなら、私が趙燕に命じて、

奴【蒙虎幻】を牢から逃がしたのだ……」


 と言うとさらに趙燕のことを見ながら、


 「趙燕。 城下の見回りの時間だ。

早く、支度をせい!」


 と言った。

 趙燕は少しびっくりしながら、張爛から離れ、

その場から立ち去った。


 「このことで何か、問題があるなら、わしに言え!」


 というと劉・小狼もその場から立ち去った。

 劉・小狼が趙燕を引き連れ、我箕の城下の見回りに

出発に行こうとすると突然、劉・小狼らのもとに

見張り兵が慌てて、現れた。


 「どうしたのですか?」


 趙燕がそのやって来た見張り兵に尋ねると

見張り兵は息を切らしながら


 「た、大変です!…… 我箕から逃亡した蒙虎幻が

数名の手勢を引き連れ、我箕の城門の前に現れ、

騒いでおります……」


 というと劉・小狼と趙燕は慌てて、我箕の正門の

上に向かうと我箕の正門の前に蒙虎幻が

数名の手勢を引き連れ、


 「この門を開けて、奴【劉・小狼】に会わせろ!」


 と騒いでいた。


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