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仙龍創乱3  作者: 劉・小狼
第1章
20/136

 20

 蒙虎幻が上機嫌で我箕へと入ろうとし、蒙虎幻の兵が

我箕まで数メートルまで近付くと今まで隠れていた

我箕の防御兵は防御兵の隊長の合図と共に

一斉に蒙虎幻の兵の前に現れると蒙虎幻の兵に目掛けて、

矢を射掛けた。

 突然、現れた我箕の兵が射掛けてきた矢に驚いた

蒙虎幻の兵は大混乱になり、


 「これはまずい!……」


 蒙虎幻は慌てて、兵を立て直そうとその場から

兵を撤退させようとしたが混乱をした蒙虎幻の兵は

収拾が取れなく、蒙虎幻は自分が逃げるだけで

精一杯だった。

 やっと、蒙虎幻が趙燕のもとまで逃げ帰ると

その近くにも我箕の兵が伏せられていて、蒙虎幻に向けて、

矢を射掛けた。

 蒙虎幻に向かって、飛んで来た矢に趙燕は


 「あ、危ない!……」


 素早く、反応すると持っていた槍でその矢を

全て、なぎ払った。

 趙燕は素早く、蒙虎幻の方を見ると


 「ここは私が防ぎますからお逃げください!」


 と言い、蒙虎幻へと矢を射掛けた我箕の兵へと

持っていた槍を振り回しながら、突撃した。

 蒙虎幻は趙燕に何も言わず、その場から逃げるように

走り去った。

 趙燕は懸命に一人で我箕の兵に立ち向かうが

あまりにも数が多く、健闘むなしく、我箕の兵に捕まった。



 数日後。


 智龍侯のもとから戻った劉・小狼らは我箕の兵や

我箕の被害状況を確かめた。

 劉・小狼の的確の指示で兵や我箕にはまるで被害がなかった。

 その後で唯一、捕虜となった趙燕に劉・小狼は対面した。

 劉・小狼は目の前に我箕の兵によって、座らされている

少し傷付いている趙燕を見ながらも、あまり深い傷を負っていない

趙燕にホッと安心すると


 「その者の手当てをし、食事を与え、

その者を解放しなさい!……」


 と言った。

 そんな劉・小狼の言葉に関遼と張爛は血相を変え、


 「ま、待ってください! その者は……」


 関遼が劉・小狼にそう言うと劉・小狼は趙燕のことを見ながら


 「我らの手違いで武人を盗賊と思い、捕まえてしまったのだ!

礼を尽くすのは当然であろう! 良いなぁ!……」


 趙燕の横にいる我箕の兵にそう命令とすると関遼と張爛を引き連れ、

その場を後にした。

 我箕の兵らは不満を持ったが劉・小狼の言ったように傷付いた

趙燕の手当てをすると彼に食事を与えた。

 趙燕は目の前に差し出された食事を見ながら


 『どうして、私のような者に……』


 と戸惑っていると我箕の兵は趙燕を見ながら


 「さあね…… 今の頭【かしら】(劉・小狼)殿の

ご命令ですから…… その食事が終わったら、お引取りを……」


 と言った。

 趙燕のもとから劉・小狼と共に立ち去った関遼と張爛は

趙燕を解き放つことに大きな不満を持ち、


 「ちょっと…… どうして、あの方(趙燕)を

お逃がしになるのですか? 敵ですよ!……」


 と関遼は劉・小狼にそう話しかけた。


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