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仙龍創乱3  作者: 劉・小狼
 第5章
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 第5章 6

 杜闑からの書状を見た舜炎帝は顔色を変え、


 「なに! 劉・小狼殿の次の標的はわしじゃと?……」


 と激怒した。


 その頃、水蓮は劉・小狼らを向かえる為に

龍炎国と風の里【国】の境にある、奇岩城にいた。


 「もうすぐ、あの人【劉・小狼】に会えるわ!」


 水蓮が劉・小狼に久しぶりに会えることに

喜んでいると突然、背後に異様な殺気に似た

嫌な予感がした。


 「嫌な予感……」


 水蓮が感じた嫌な予感に不安を抱いていると


 「母さん。どうしたの?……」


 水蓮のもとに自分と劉・小狼の子・劉亮が

やって来た。

 杜闑の書状により、すっかり、劉・小狼らが

今度、自分のことを狙うと信じた舜炎帝は

劉・小狼らが龍炎国の都に戻ってくる前に

自分の居城・海月宴のある水霞曉の自分の息子・麒麟に

一通の書状を送った。



 それから数日後。


 龍炎国と水霞曉の境に麒麟が率いる水霞曉の兵らが現れ、

劉・小狼らが治める龍炎国の領地を襲い始めた。

 もう少しで劉・小狼らが水蓮らが待ている奇岩城に着く寸前で

劉・小狼らの領地を護っていた兵の一人が


 「た、大変です!…… 水霞曉の兵らが我らの領地に攻め入り、

暴れています!」


 と言ってきた。


 「それはどういうことだ!……」


 郭瑜は兵に詳しい話を尋ねたが兵は力尽き、気を失っていた。


 『このままじゃ、マズイ!』


 そう思った郭瑜は直ちに自分らの領地と風の里【国】の境を通り、

一刻も早く、自分らの領地に戻りたかったが


 「待て!郭瑜殿。 このまま、 我が軍が領地に向かうと

舜炎帝が風の里【国】を狙うのではないのか?……

 すぐそこには水蓮様もいるのだぞ! 危険ではないか?」


 龐悦は郭瑜に進言した。

 郭瑜は怖い顔で遥か遠くの自分らの領地を見詰めながら


 「それはわかっている。だが、今、我らの拠点を

奪われる訳にはいかぬ!」


 と言うと


 「なら……」


 刹那が声を発した。


 「私がここに残り、舜炎帝の動きを牽制しましょう!」


 刹那はそう、劉・小狼らに進言した。

 郭瑜は顔を曇らせながら


 「それはまずい! そなた、一人だけでは舜炎帝は

抑えきれぬだろう!」


 と言うと


 「なら、わしも残ろう!」


 龐悦が刹那と共に残る事を進言した。


 「龐悦殿。それはわしが困る! そなたの智謀が必要なのだ」


 と言った。


 「それを言っている暇はあるまい。 今度の我らの敵は

あの舜炎帝なのだから…… まずは出来るだけ

戦いを避けないと……」


 龐悦は郭瑜にそう言った。

 しょうがなく、郭瑜は水蓮がいる奇岩城に刹那と龐悦と

少数の兵を残し、後は全軍を麒麟が攻めて暴れている

自分らの領地へと向かった。


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