4
6章
疑問を抱かれる事に文句はない。でもその疑問があまりにも理不尽な事だった場合は別だ。決して否定はしないが答えることも出来ない。
「すまない」
草木が深く踏み躙られている場所には大粒の涙が流れていた。
「いや…いいんだ。分かっていたんだ。それにこうなる事が覚悟の上で相棒は──カッセルは依頼場所に向かったからな」
涙を流している所を必死に隠ししゃがんでいる男の前にナードは謝る事しか出来なかった。
「……またな」
「ああ…お疲れ様だ」
決して顔を上げようとしない男に背を向け歩き出したナードはどこか納得のいかない表情だった。
太陽の光が彼女を照らす。まるでコーティングが反射するように綺麗なほど光っていた。足音に気付き振り向くとナードが近づいてきていた。
「終わったの?」
「終わったというより、謝ることしかできなかったよ。あれ以上は踏み込んだらダメだ」
返ってきた答えに頷くノア。
「なるほど」
小さな金属片を眺めながら納得?した。
「それは?」
すかさず指を指すナード。
「あの時のシリーズの個体の一部と思われる破片」
「なんで、そんな物を持って帰ったんだ?」
近くに置いていた荷物を背負い不思議そうに顔を向ける。
「私を造り出した所と同じ回路が微量でも混じってるかもしれないからね。そうしたら私という体をまた理解できる」
その返しにあえて何も答えなかったミドリはそのまま歩き出した。そしてごく普通にその後をついてくるノアはまだその破片に目を向けたままだ。
「俺はまた依頼に行く事になってる。今回はお前も最初から同伴だ」
ノアはナードの横まで早歩きする。
「ということは、EVOLシリーズの認証がいるんだね」
ナードに顔を向ける。
「ああ、この前の送電施設を復旧したからそこが利用できるようになったはずなんだ。でもそこの入り口が……で、お前が必要だ」
「ん、了解した。父さんはそこで何をするの?」
「そこに直接の繋がってる遊園施設が第二拠点の予定みたいだ。そこの電力を取り戻す」




