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10 新幹部の宴? 腹痛で抜け出してきた

幹部会議も無事終わり、新幹部の宴を即刻で抜け出し、無事強欲らしきやつともコンタクトをとることが出来た。そして今現在強欲に呼び出された。


「よし、無事に抜け出せたね」


「えぇ、うまくいってよかったです。これから向かうところは………………」


「西の大倉庫。覚えてるよね?」


「え、えぇ! もちろん覚えていましたよ? ただちょっと思い出せなかっただけで! 決して忘れていたわけではないので勘違いしないでくださいね!?」


「…………」


とても見苦しいベルジェの言い訳にはジト目で返しておく。


宴は腹痛のふりをして抜け出してきた。抜け出す前に決闘を挑まれたけど、首裏トンで気絶してもらった。

毒殺もされかけたけど、そこら辺の食べ物には口をつける前に、ベルジェに教えてもらっていたから食べずに済んだ。


【暴食】スキルって強いな……毒とか見抜けるなんて。

あ、でもベルジェは『悪食』だから、毒ありでも平然として食べてたな………周りからドン引かれてたし。

何で毒が効かないんだとか言い出す(自白する)やつもいたし。


おっと、そうこうしているうちに西の大倉庫に到着したみたいだ。


「よぉ、しっかり来たんだな」


もちろんいるのはサングラス男――とその隣にはサングラス男よりも色素の薄い緑に毛先だけ黒いグラデーションになっている、少し気弱そうな男がいた。


「もちろん、来ないと思ってた?」


「……いや、来ないんだったらオレの方から迎えを送ってたね」


「なら待ってた方がよかった? 迎えに来てくれるんでしょ?」


「あぁ、お前を(つぶ)して地獄送りにする迎えがな♪」


「ちょ、落ち着いてよぉ……僕、こんなことで争いたくないぃ……」


「そうですよ、落ち着いてください!」


相手(サングラス野郎)は色素の薄い方に、私はベルジェに(なだ)められ、どうにか落ち着きを取り戻すことが出来た。


でもね、


「ベルジェ、ワタシワルクナイ(私悪くない)、アッチ、サキ()シカケテキタ(仕掛けてきた)


「……なんで片言なんですか? それに先に仕掛けてきたのがあっちでも、煽り(それ)にノったのはアスタロトでしょう?」


ベルジェの正論にぐうの音も出ないが何か悔しいので「ぐう」とだけ言っておく。

さてそろそろ話を本題に戻さねば。


「……それでぇ……な、何の用ですか? グリードの名前を知っている人は……」


「――とりあえず名乗らない? そっちのサングラス野郎……あ、色素が濃い方ね、をいちいち呼ぶのめんどくさいから♪」


「――あ‶? 喧嘩売ってんのか? 上等じゃねーか、買ってやるよ、根暗前髪隠れ女!」


「うわひっどーい! 人のことを見賭けで判断しちゃいけないって習わなかったのかなぁ? それに私は根暗じゃないですぅー」


「その見た目で何言ってやがんだ、お前の前髪が完全に根暗の雰囲気出してんだよ!」


「――いい加減にしてください……アスタロトも、そちらの方も。そうじゃないと、お腹が空いて、空いて『食べたく』なっちゃいそうです」


再び私とサングラスが争い始めると、ベルジェがついにキレたのか鳥肌が立つほど、ゾッとするような声色、雰囲気を(かも)し出し始める。


「こうなったら素直に従うしかないよ。『食われ』たくはないでしょ?」


「――あぁ、俺の勘でもそうした方がいいって言ってるぜ」


……数秒間の静寂の後ようやく落ち着いたのかベルジェはこの場を仕切り始めた――


◇ ◇ ◇


「ではまずアスタロトの言う通り、名乗った方がいいでしょう。名前が分からないのは不便でしょうし」


「「はい」」


私とサングラスは落ち着いた後のベルジェからも、それぞれ一発ずつ(グー)を喰らわされ、正座で座らされている状態だ。

説教は受けてないからセーフ。


何をもってしてセーフなのかは知らん。


「私はベルジェ――……いえ、魔王直属『大罪幹部』【暴食】のベルゼブブです」


「ん? そっちで名乗んの? まぁいいや、魔王ちょくぞーく、『大罪幹部』【怠惰】のベルフェゴール」


偽名を使う必要はどうやらないらしい。それはそっか、これから魔王軍に勧誘するわけだし。


「……『大罪幹部』……? んだそれ? ま、いっか。オレはグリード、何つーかな……「遊び人」幹部?」


「……最後、僕は……えっと、その……マモン……です……【強欲】スキルを持って、ます……」


お! ビンゴ!


「つーかさ、なんでオレらに声かけてきたんだ?」


「……大罪スキルのことは知ってますよね、それを集めた幹部たちが『大罪幹部』なんです。そして魔王様から埋まっていない空白の席を埋めてこいと言われ、そしてあなたたちを見つけたというわけです」


「ほへー……なんかよくわかんねーけどつまり、マモンとオレを魔王軍に連れてこいって言われたわけだな?」


「そういうことです。なので、魔王軍に入ってくれませんか?」


「オレは別にいいけどよー、マモンが行かないって言ったらオレも行かねーからな? そこはわかっとけよ?」


「はい、いざとなったら強硬……いえ、何でもありません」


美しい笑顔でごまかすが、ごまかしきれていない。

今、さらっとこの人強硬手段とか言いかけてたし……もう……交渉はもっと丁寧におこなわなきゃ……


「別にいいよ、だって、グリードも一緒、でしょ?」


「ええ、そこら辺に関しては保証できます。魔王様に話せばわかるはずですし……」


「じゃ、行く、グリードが一緒なら……」


「本当ですか! では早速魔王様に報告を――」


邪魔が入らないようににそれとなーく、あたりを警戒していたのが功を奏した。

マモンに()()()()()()()()に対処ができたから――


謎の影は私たちのことなど眼中にないようにひたすらにマモンを襲い続ける。

しつこいな……


「……ひっ……ぁ……ぅ……」


マモンから絞り出すように漏れ出た声は「怯え」「恐怖」を強くはらんでいた。

この黒い影と何か関係が……? なら倒した方がいいんだろうけど、ここじゃ、爆薬やらなんやら入ってる倉庫を巻き込んでしまう……


「あ! 魔宝石発動! 転移!」


懐に入れていた、宝石蜥蜴(ジェムリザード)討伐時に使った、魔法石の存在を思いだし、転移することが出来る。

場所はどこか分からないが、開けた場所に出るようにはしておいた!


効果範囲としては、自分、ベルゼブブ、マモン、グリードのみで、黒い影がギリギリ、範囲に入らないようにした。

これで追いついてくるんだったら倒すだけだけど……


ま、どうにかなるか。


意識は魔法石に吸い込まれていく――












「面白かった!」


「今後どうなるの……!」


と思ったら


下にある☆☆☆☆☆から、作品への応援お願いいたします。


面白かったら星5つ、つまらなかったら星1つ、正直に感じた気持ちでもちろん大丈夫です!


ブックマークもいただけると本当にうれしいです。


どうかよろしくお願いいたします(*'▽')


ベルフェゴールとグリードの煽り合いパート書くの楽しすぎてヤバイ……本当はもっと大人しめのキャラだったはずなのに……


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