失神
二人の亜人のキャットファイト(デュエル)が始まる。小柄な獣人が最初に仕掛けるのだが……
ハーフエルフはタックルを上手く対応して反撃に出るのだった
二人はにらみ合ったまま体をほぐしている。俺は彼女たちをみながら、美女を奪い合う男が喧嘩するのの逆バージョンだなと思って不思議な気分になった。この国ではそれなりに若い男なら女に困ることはなさそうなのだ。てんで俺のいた日本とは逆だなと思う。
「やろうか」
「いいわよ」
俺は固唾をのんで見守る。
一瞬のスキをついて獣人の女がハーフエルフの足にタックルする。これで倒せれば有利になる。しかし、エルフはバランスを立て直し、上から覆いかぶさる。こうなると獣人娘は難しい状況になる。この大勢だと有利なのはエルフだ。エルフの娘は獣人娘の頭をコントロールし股に誘導していく。
「っく」
「捕まえましたわ。」
エルフは太股で獣人の首と頭を挟み込み絞り上げる。獣人娘は必死に頭を抜こうとするがかなり深く太股が食い込んでいて抜けそうにない。エルフはニヤッと笑うと腕をとって獣人をあおむけにした。小柄な彼女は、なすすでなくあおむけになってしまった。こうなってしまうと逆転は難しい。
エルフのたくましい太股は首をがっちりとらえている。エルフは獣人の足をつかみ動きを完全に封じ締め上げる準備をする。
「ゆっくり楽しませてあげますわ。」
エルフは太股でじわじわと相手の首を締め上げていく。
獣人は腕を入れようとするが細い腕では太股をほどくことはできない。
暴れようとしても体格さと足をつかまれているので逃げることはできない。
万事休すだ。
エルフは少しだけ締めを緩めて慈悲の空気を吸わせる。
獣人は溺れる人間のように息を吸おうとする。
が次の瞬間息をしようとした最中に再度水の中に沈められる。
大蛇のような太股で締め上げられ獣人娘の顔が真っ赤になる。
今度は容赦なく太股の筋肉の一番発達した部分で細い首を締め上げていく。
身動きも取れないまま獣人はタップする。
だがエルフはその手をつかみ無視して締め上げる。
次第に抵抗をあきらめた獣人はビクン、と痙攣する。
「まあ、もう終わりかしら。」
エルフは太股で獣人をどけると、足で獣人をける。勝負は決した。
「おにいさん。これからどこに行きますか?」
さっきまでの残酷さはどやら、ハーフエルフは無邪気な笑顔を向けてくる。
傍らには失神した獣人が転がっていて俺はそっちに目を奪われている。
「この娘ならそのうち目を覚ましますわ。
そうだデザートでも食べに行きましょう。私はそれなりにお金はあるのでご馳走しますよ。」
「えっああ。」
俺はエルフに腕を取られて店まで歩いていくのだった。
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