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ギルド2

ニケが、手配を済ませて戻ってきた。笑顔でこちらを見てくる。俺は頭を撫でてやる。満足そうに尻尾をふるニケ。

「兄ちゃんの嫁かい?」

「いえ、昨日知り合ったばかりで。」

「へえ、獣人にしては結構かわいいな。金は稼いでるのか?」

「ええまあ。」

「稼げる女にしときな。その方が贅沢できるからな。」

「参考にしときます。」

「じゃあな兄ちゃん。」

ニケの手を取り店をでる。情報も収集できたし酒も上手かった。しかし、二人の連れてる女も美人だったな。

「ニケ。求人はなんて出したんだ。」

「冒険者仲間募集。容姿端麗で魔法や剣術に自信のある方募集と書いときました。明日また来てみましょう。」

「そんな、条件で集まるのか?」

「多分明日には面接者が来てるはずっす。」

俺たちは夕食を食べニケの家に戻る。明日何人か面接したら彼女らを連れて冒険に出ることにしよう。

「ケンタさんは明日この町を立つのですか。」

「いや明後日まではいようとおもっている。」

「あのーケンタさんに相談があるっす。」

「私と婚約してほしいっす。」

「婚約。」

「もしケンタさんがパーティに入れてくだされば。私は全財産をもってついていきたいです。」

ニケは金貨の入った袋をもって俺に見せてくる。きっと彼女なりの覚悟の表れだろう。

「婚約か。」

確かにニケには世話になってるし、他の女と比べて狂暴なところも少ない。婚約するのも悪くないかもしれない。

「魔法を使えば前衛として活躍できると思います。身体強化ができます。」

「うん」

「私ではだめでしょうか」

目に涙を浮かべて懇願してくる。今まで多くの男に断られたようなことを言っていたな。

器量もルックスもいいのにデュエルで他の女に勝てないのが大きいのだろう。

「ダメというわけでは……」

「お願いしますっ」

「わかった。婚約しよう。で、どうしたらいいんだ。」

「指輪に名前と婚約すると言ってもらえればいいっす。」

「ニケと婚約の契約をする。」

すると指輪は紫に光りニケの首のところに文様が浮かび上がって消えた。

「うれしいっす。」

「おいおい、そんなに興奮するなって。」

「婚約なんて夢のまた夢だと思ってましたから、これからもケンタさんを支えていくっす。」



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