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パンゲア書記  作者: 武蔵野紫村
2章 集う
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50話 目覚め

次の瞬間二人は目を覚ます。

「お互い、しっかり話し合えたかな?」

ドラクエルが問う。

「おかげさまで、父の本心が分かりました。ありがとうございます」

ルシウスはすぐさま立ち上がり、深く礼をする。

アスランも同様に礼をする。

満足そうに見つめ、ドラクエルは言う。

「そうか、それは良かった。ニコラスもルスも、後継者に恵まれて良かった。今となっては、それは君たちの力だ。成すべきことの為に使うと良い」

二人は力強く頷く。

カリンとアキラも二人の変化を感じ取っていた。

「二人とも顔つき変わったね」

「ああ、更に心強い味方になったと思う」

心なしか、漂う空気感も多少変わった。

特にルシウスからは自信を感じる。

それから一行は、ブラッドに見送られ、飛空艇の戻った。

「また、困ったことがあったら尋ねるといい。ヨ―フラムは、こちらでなんとかしよう。君は自分の信じた道を行け」

「なにからなにまでお世話になります」

「君にはドラクエル様も期待している。頑張れよ」

ブラッドは優しい笑みを浮かべる。

―父と同じ、優しい人だ。

ルシウスの目に熱いものがこみ上げる。

「行ってきます」

それだけ伝え、飛空艇に乗り込む。

一行はいよいよ東国を目指す旅に出るのであった。

ドラクエルも、その様子を窓から眺めている。

しばらくして、若い衆を一人呼ぶ。

「お待たせしました。ドラクエル様」

「タブーに伝言を頼む。ルスが残した双子について話がある。そう伝えろ、頼むぞ」

「直ちに」

瞬間、男の輪郭はぼやけ、すぐに霧と化した。

「魂だけになっても魔王と戦うなんて、お前らしいな。腐れ縁だ、俺も最後まで付き合うよ、ルス」

アスランに宿る親友を思い出し、独り言つのだった。


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