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パンゲア書記  作者: 武蔵野紫村
2章 集う
38/56

38話 大都市

アイセンブでは、そこかしこから、物売りの声が聞こえる。

売られる品物も多岐に渡る。食品から日用品など、あらゆる物が並んでいる。

それだけでなく、所狭しと建物が並ぶ。

乱雑とした雰囲気がありながら、注視すると、そこには水路があり、舗装された道がある。

丁寧に都市計画をしている証である。

「ここでは露店で色々売ってるんだが、宝石とか、貴重な物は専門店があってな…」

フランチェスコは説明をしているが、皆、街並みに心奪われている。

「いやー、それにしてもすっごいね。さすが西方一の商業都市」

カリンは落ち着かなそうに周囲を見回しながら言う。

「本当にな。こんな所、おとぎ話でしか聞いたことないぞ」

「噂に聞いていたが、ここまでとは」

アスランとアキラも賛同する。

「で、アキラ。具体的には、待ち人ってのはどんなやつなんだ?飛空艇の関係者かなんかなのか?」

「ああ、そうだ。確か、設計者のロタリオとかいう男だ」

「なに!あのロタリオさんか!」

フランチェスコが目を見開く。

「知っているのか」

「知っているも何も、水晶を使って空を飛ぼうとしたのは、彼の案だ。それ以来、一気に飛行艇の設計者が増えたからな。元祖とも呼べる人だ」

「じゃあ、どこにいるのか分かるか?」

「有名な人ではあるんだが…実は彼の理論は古いと言われててな…工房を持ってないらしいんだよ」

フランチェスコは渋い顔をする。

「じゃあさ、魔力とかで探知するのは?アキラはその人知ってるんでしょ?」

カリンが提案する。

「いや、さすがにこの人数がいては厳しいだろう」

「そうだよね…」

すると、ルシウスが言う。

「この都市は魔族に対抗する人たちが作ったんだろう?それなら、大魔候の配下である僕の名前を使えば多少融通が利くかもしれない」

「なるほど、ダメ元でも行くだけ行くか。どうする?」

皆、ルシウスの提案に賛同する。現状、ロタリオに通ずる手がかりはほとんどない。

「じゃあ、行くか。お偉いさんは確かこっちの方だ」

そう言い、フランチェスコは更に都市の奥の方へ足を運んで行く。


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