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ハニー・メイプルの謎

 無事に城から出られても安心してはいけない。妙にプライドの高いウマシカ王子の事なので、日が昇れば全ての兵士を使って桃太郎達を捜索するだろうし、王国の出入り口に検問も張るだろう。という事は、王国にいたらいずれ捕まるし、王国から出ようとしても捕まるという事になる。これらの対策を練らないとまたあの地下牢での生活を強いられてしまう。・・・しかし、今はそれらの事よりも早急に対処しなければならない事がある。それは、燕尾服の人のランドセルだ。あの後二人は城から脱出出来たのだが、それから数m後にランドセルから変な音がし始めたのだ。燕尾服の人曰く、『燃料が無くなってきた』らしい。・・・お分かり頂けただろうか?そう、今上空を飛んでいる桃太郎にとって兵士の捜索や検問よりもランドセルの方が問題なのだ。ランドセルの燃料が完全に無くなると地面へ真っ逆さまに落ちていってしまう。それだけは何としてでも回避しなければならない。

 「なあ・・・どこかそこら辺に降りようぜ?な?このまま、地面に落ちて死んだら何の為に脱出したのか分からねえじゃねえか・・・。」

 桃太郎は燕尾服の人に焦った感じで話しかける。しかし、燕尾服の人は何も答えない。いや、動じていないと言った方が合っているのかもしれない。そもそも燕尾服の人はランドセルを使う気は一切無かったようで、ただ保険に持っていただけらしい。考えてみたら大体煙玉で兵士達を圧倒していたし、上や遠い場所への移動なら小型機械で十分(じゅうぶん)だった。では何故、ランドセルを使ったのか?それは、メタリーのせいと言っても過言ではない。あの時、メタリーが大声で煽ってなければ自分達の居場所がばれずに済んでいた筈である。ばれさえしなければ、いくらでも隙を見て小型機械を使って脱出も可能だったのだ。しかし、ばれたおかげで兵士達が応援を要請し、屋根に来る兵士もいた中、もう小型機械ではどうしようもないと考え、ランドセルを使用したらしい。保険で持って行くなら、燃料を確認すべきだったと燕尾服の人は後悔した。

 「(ここは街中だから着陸するわけにはいかない・・・もうちょっと先の空き地まで燃料がもてばいいんだけど・・・)」

 ランドセルの様子からしても、もちそうにはない。燕尾服の人は、スマフォのような物を取り出し、どこかへ連絡した。その様子を見た桃太郎は、

 「(この状況で電話か・・・ただの世間話か、仲間への緊急連絡か、任務成功の連絡か・・・状況からしても緊急連絡の線が濃いいな・・・)」

 とか思っていた。やがて、連絡が終わると事態は急激に悪化した。ランドセルが変な音を出さなくなった代わりに明らかに高度が下がってきたのだ。白かった煙は、雷雲のように黒くなった。

 「(あ・・・これ、落下するパターンのヤツだ。)」

 その瞬間、桃太郎は自身の命の終焉を感じ取った。脳裏には今まで自分が出会った人々がスライドショーのようによぎった。母・亮子、父・政則、昔話ネタで散々ウザ絡みしてきた連中、自分を馬鹿にしてきた野球部等の陽キャ共、『何々は俺の嫁!!』と鬱陶(うっとう)しい位しつこく主張してきたクラスのオタク達、そして・・・公園でメタリーをいじめていた小学生のクソガキ・・・

 「(これが・・・これが走馬灯かッ!!)」

 桃太郎は、おそらく初めて見るであろう走馬灯に自然と絶望はしなかった。やがて、桃太郎の視界は真っ暗になった。


 一方、桃太郎達を取り逃した兵士達は城の広いグラウンドで横に何列も並んでいた。中にはひどく(おび)える者もおり、ガクガクと体を震わせてキョロキョロとあっちを見たり、こっちを見たりしていた。やがて、いつもの服装のウマシカ王子が兵士達の前に現れた。最前列の兵士達は、王子と目が合うと凍ったように固まってしまった。

 「ふむ・・・侵入者が来て、あの陰キャもろとも逃がしたというのはさっき聞いたぞ。・・・で、お前達はここで何をしているんだ?」

 王子が口を開いた。声のトーンからして機嫌は悪くないようだ。兵士達を仕切る隊長は、王子の前に来て頭を下げた。

 「申し訳ございません!!燕尾服の出す変な道具に踊らされてしまい、逃げられてしまいましたあ!!」

 「うん、だからさっき聞いたと言っただろう。朕はお前達が今、何をしているのかと聞いたんだ。」

 「ハッ!!・・・我が偉大なる王子様への謝罪と今後の作戦をですね・・・」

 「朕に謝罪する暇があるなら、あの陰キャ共を探し出して連れて来いッ!!朕は国家、国家は朕!!あんな不法な陰キャ共が朕の国のどこかに潜んでいると考えただけでもおう吐・下痢の症状が出そうだ!!おい何してる!?植物みたいに突っ立ってないで城の外へ探しに行けッ!!」

 「は・・・はいぃ~た・・・ただいまッ!!」

 手をシッシッと振りながら叫ぶ王子。隊長含めた兵士達全員、急いで散らばりながら城を出て行った。行動が遅い兵士には、王子が蹴りを入れてせかしていた。

 「全く・・・本当に使えない連中ですねえ~王子?」

 阿呆鳥が王子のそばまで来て、新妻(にいづま)をいびる(しゅうとめ)のように言った。

 「ああ。だがあれでも朕の愛すべき兵士達だ。それに国籍も皆ウマシカ国籍。朕は国家なので、王国民を温かく包まなければならない。・・・しかし、大人としての責任は果たして貰わないとなあ~・・・」

 王子は、溜息をつきながら言った。阿呆鳥は心の中で舌打ちをしながら、

 「(何が『愛すべき』だ・・・。普段はそんな事、一ミリたりとも思っていないくせによお・・・この馬鹿はリストラして反逆されるのが怖いだけだろうな。あ~あ・・・早くボコられねえかなあ~?)」

 とか思っていた。

 「ところで、阿呆鳥よ。」

 王子は、何かを思い出したかのように阿呆鳥に問いかけた。それに気持ち悪い位の笑顔で阿呆鳥は答える。

 「何でしょうか?私の偉大な王子様。」

 「お前の今月の給料、半分カットするように言ったぞ。本当は80位カットしようと思ったが朕は心が広いのでやめた。兵士共の不始末は、お前の不始末なので受け入れてくれるよな?」

 その瞬間、阿呆鳥の顔が固まった。そして、

 「(俺様の不始末じゃねえええええええええええええええええええええええええええええッ!!)」

 と、空しく心の中で叫んだ。



 「う・・・うん・・・?」

 目が覚めるとそこは、レトロな雰囲気の喫茶店だった。桃太郎は、眠たい目をこすりながら周りを見渡した。

 「あれ・・・?確か、俺は・・・」

 起きたばかりなので、脳が中々作動しない。それでも桃太郎は手を額に当て、必死に思い出そうとした。

 「何か燕尾服の奴が来て・・・牢屋から出て・・・え~・・・と・・・」

 気を失う前の記憶が全然蘇らない桃太郎は、とりあえず中を歩き回る事にした。

 「よっと・・・」

 自分が寝ていたソファーから起き上がると、誰かが来た。

 「あら?もう起きて大丈夫なの?」

 桃太郎は声のした方を向いた。声の主は、金髪で色白なイケメンだった。喋り方からしてきっとオネエだろう。

 「あ・・・ああ、まあ・・・貴方が助けてくれたんですか?」

 「ん~・・・半分正解、半分不正解ってとこかしら?」

 「半分?」

 どういう意味なのか、イマイチ分からない桃太郎にイケメンは言った。

 「そう、アタシは『ハニー・メイプル』じゃあないってこと。」

 「『ハニー・メイプル』?」

 『何て甘ったるそうな名前なんだ・・・』と言いたげな顔をした桃太郎は、多分あの燕尾服の人の名前なんだろうとは思ったが、念の為確認をしてみた。

 「それがあの燕尾服の名前なんですか?」

 「ええ、そうよ。アタシは、彼女の手伝いをしている仲間。昨日、彼女から連絡があって言われた場所に行ったら、アンタ達二人がぶっ倒れていた・・・てわけ。」

 ランドセルが危険な時に連絡を取っていた相手がこのイケメンだと分かった桃太郎は、一応お世話になったのでハニー・メイプルにお礼が言いたいと思い、

 「じゃあ、ハニー・メイプルの連絡先を教えて下さい。」

 と、お願いした。意外とその辺、律儀なのだ。しかし、オネエイケメンには、ちと言葉が足りなかったようである。

 「あら?もしかして、彼女に惚れちゃったのぉ?それで連絡先を聞いて彼女にアタックする気?いや~ん。そういうのアタシ、嫌いじゃあないけどお生憎様。アタシは女の子の連絡先はそう易々と教えないタイプなの。でも、アタシのなら教えてあげるわぁ!!アンタ見た目は陰キャだけど、中々やるじゃなあい。」

 ただお礼を言おうと連絡先を聞いただけの桃太郎は、このイケメンの暴走っぷりにはドン引いた。そして、自分の言葉の足りなさを悔やんだ上でこのイケメンを『面倒臭い奴』として脳みそに刻み込んだ。

 「(こういうノリ面倒くせえんだよなあ・・・ついて行けん。・・・・・・ん?彼女?)」

 今更ながら燕尾服の人が女性である事に気が付く桃太郎。

 「え?女性なのか?ハニー・メイプル!?」

 と驚いた表情で言った。

 「ええ・・・気付いてなかったのぉ?」

 イケメンは呆れた顔をして言った。

 「そりゃあ、暗くてあんまり見えなかったからなあ・・・お礼を言おうと思ったが何か言い辛いなあ・・・」

 桃太郎は、『陰キャラ』の部類に入る男である。今まで彼女はおろか女友達すら誰一人いない。要するに慣れていないのである。頭を抱えながら悩んでいる桃太郎を見て、イケメンは『あっ!!』と勝手に納得をした表情で言った。

 「ああ、成程。やっぱ陰キャだから女の子と話すのに慣れてないのね。」

 『そんなのいちいち声に出して言うんじゃあない』と言いたげな顔でイケメンを見る桃太郎。イケメンはホホッと笑い、カウンターの内側に入っていった。そして、コーヒーカップ等の食器類を手に取り、洗い始めた。それを見た桃太郎は、カウンターまで移動し、そこの椅子に座った。

 「聞いた話によるとアンタ・・・あの馬鹿(王子)と一悶着あったそうじゃない?おまけに不法入国ときた・・・どこの国から来たのかまでは聞かないけど、ちょっとやり過ぎたみたいね。」

 「いや、脱獄の件でちょっとどころじゃなくなったんだが・・・そもそもそのハニー・メイプルは何で俺を助けたんだ?馬鹿王子の件はまだしも、不法入国したのには変わりないんだぞ?」

 「さあねえ~・・・アタシも彼女から詳しい事は全く聞かされてないから・・・。」

 仲間とはいえ、ほんの少ししか聞かされてないようだ。ハニー・メイプル・・・その正体は一体誰なのか。地下牢で見た時や顔を見た時に感じたどこかで会ったような感覚は何なのか。ますます深まる謎に頭を抱えて悩む桃太郎にイケメンはそっとブラックコーヒーを出した。いじめではない。決して。

 「・・・俺、ブラック飲めない・・・あと、いい思い出が無い。」

 「あらまあ・・・」



 その頃、街中では兵士達が桃太郎達を血眼(ちまなこ)になって探していた。

 「くそお・・・関所にはそれらしい奴はまだ来ていないようだ。という事はまだその辺に身を潜めているかもしれん。」

 「その辺ってどこ?」

 ガタイの良い兵士が呟いていると、背の低い兵士が横から聞いてきた。二人の身長の差は五十センチ位ある。

 「その辺はその辺だ。」

 面倒臭いのか、適当に返答するガタイの良い兵士。すると、背の低い兵士がガタイの良い兵士のズボンの社会の窓を躊躇(ちゅうちょ)なく開けて言った。

 「ああ、ここ。」

 「馬鹿野郎!!」

 ガタイの良い兵士は、背の低い兵士を思いっきり殴りつけ、再び社会の窓を閉める。大きなたんこぶが出来た背の低い兵士は、殴られたにも関わらずにっこりと笑って

 「花柄トランクス・・・良いねえ!!どこで買ったか教えてくれよ~。」

 と、右足にしがみつきながら言った。ガタイの良い兵士は、気持ち悪いと感じたのか、必死にしがみつかれた右足をブンブン振り回して落とそうとしている。本人は本気で嫌がっているが、周りはそんな二人を仲の良い兄弟がじゃれ合っているのを後ろで見ている親のような温かい気持ちで見ていた。その中に一匹、メタリックな色をした亀が紛れ込んでいた。

 「(ふう・・・またはぐれてしまった・・・。お二人は一体どこにいるんでしょうかね~・・・?)」

 頭を掻きながらキョロキョロと見回して周囲を確認するメタリー。どうやら、ドローンのように飛べてもあのランドセルには追いつけなかったようだ。メタリーは、とりあえず・・・・・・おやつを食べる事にした。

 


 カランカラーン。桃太郎がイケメンに砂糖とミルクを貰って、スプーンでくるくるとかき混ぜていた時、喫茶店のドアが開く音がした。

 「あら、いらっしゃい。」

 イケメンが笑顔で爽やかに言った。桃太郎は、無言でコーヒーをかき混ぜていて、誰が来たのか興味が無いようだ。しかし、次の瞬間

 「おはよう、店長。いつものちょうだい。」

 聞き覚えのある声がしたので、『ん!?』と顔を向けた。そこにはあの、公園で水筒の水を桃太郎にあげようとしたスポーティな女の子がいた。女の子は桃太郎を見ると『あっ』と言って、隣の椅子に座ってきた。桃太郎は、『何で、こっち来んの!?』と今にも言いそうな表情で女の子を見た。

 「おはよう。もしかして、ここによく来るの?」

 「・・・いや・・・」

 くどいようだがこの男は女子と仲良くなった事が無いので、今物凄く戸惑っている。桃太郎は、イケメンに『早くお冷持って来いよ!!』と言わんばかりに(がん)を飛ばした。しかし、イケメンは桃太郎の反応を見て笑いを堪えている。その顔は今にも『陰キャが戸惑ってるぅ~う』と言ってきそうで、かなりイラッとくる顔をしていた。そして、女の子は桃太郎の気も知らずにどんどん聞いてくる。陰キャラにとってかなり頭が痛い状況である。桃太郎は苦し紛れに言葉を発した。

 「何で隣に座ったんだ?」

 「いや、昨日王子とあんな事あったから、大丈夫だったのかなあ~って・・・」

 「だからって隣は来ないでしょ。」

 「今座っている椅子、私の特等席。」

 「じゃあ、俺が移動する。」

 お客が入った今、イケメンにハニー・メイプルやそれに関係する話が聞けなくなったので、テーブル席の方へ戻ろうと席を立った時、女の子の声に少し引っかかるものがあった。

 「(・・・そういえば、この声・・・公園の時以外に聞いた事があるような・・・)」

 ちらっと顔を見る。よく見れば顔もどこか引っかかるものがある。

 「(どこで見たんだっけな~・・・)」

 じーっと見つめていると、ぼやあっと昨日の燕尾服の人の顔が浮かび上がり、二つの顔が桃太郎の脳内で交差される。そして、脳内で二人の顔が一致した瞬間、確信をついた顔をして言った。

 「まさかあんたが・・・ハニー・メイプル!?」

 ブーッとお冷を吹き出す女の子。イケメンも洗っていた食器を床に落として、盛大に粉砕した。

 「な・・・何で!?」

 動揺しているのか目玉が右に左に忙しく動いている。イケメンも何故か手をブンブン横に振る。桃太郎は、二人の反応を見て『こいつは、図星だな』と思った。しかし、女の子は早口で否定した。

 「いやいやいや!!私は、あんなかっこよくないよ!?違う違う!!私は普通の女の子!!ハニーじゃないよ!!いや、本当に違うよ!?」

 「そうよ、この子はただのお店の常連さん!!ハニー・メイプルは謎の女なんだから!!・・・コーヒーのおかわりいかが?」

 イケメンがフォローを入れる。しかも、話を逸らそうとコーヒーのおかわりがいるかどうかを聞いてきた。だが、その行為は余計に桃太郎の疑惑を深めるだけだった。

 「(・・・やっぱりハニー・メイプルはこの人っぽいな・・・しかし今は証拠も無いし、水掛け論になるだけだ。必死に否定しているし、面倒だからこれ以上正体探るのはやめとくか・・・。)」

 桃太郎は、確証を得るまではこの女の子がハニー・メイプルではないかという疑惑を頭の端っこに置いておく事にした。桃太郎の追及が無くなると女の子はホッとしたような安堵の表情で桃太郎に手を差し伸べた。

 「まあ、とにかく・・・私の名前は蜂谷(はちたに)(かえで)!!よろしくね!!」

 「あ・・・ああ、花咲桃太郎。・・・よろしく・・・」

 誤魔化そうとしているのか、それとも自分と本当に仲良くなりたいのか・・・よく分からない桃太郎は、とりあえず手を出して握手した。イケメンも楓に続く。

 「そういえば、アタシの名前もまだ言ってなかったわね・・・マリーよ。よろしく。」

 「ああ、よろしく・・・」

 イケメンとも握手をする桃太郎。この時、彼はまだ気付いてはいなかった。自分がこの国を・・・いや、この世界を取り巻く何かに巻き込まれている事に。そして彼の運命は本来の道から逸れて、違う道を示していた。

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