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陰キャ対マスコミ

 翌朝、ウマシカ王国にある全ての新聞社は、昨日の一件を一面でデカデカと、こう報じた。


 以下、各新聞の実際の見出しを引用。


 『取材陣を侮辱!!例の陰キャ ゴミクズ以下』


 『アパート前で大乱闘!!例の陰キャ、取材陣を罵倒か』


 『取材陣を【ゾウリムシ】呼ばわり・・・陰キャの異常性』


 『例の陰キャ 真面目な取材陣を罵倒し、妨害』


 『陰キャ 取材陣に罵詈雑言 乱闘で怪我人数名』


 『陰キャ 取材に来た記者らを暴行 その前には暴言も』


 どこもかしこも、ドン引くレベルで桃太郎叩きと被害者面に必死な様子。


 よっぽど昨日の彼の煽りが、クリティカルにヒットしたと見える。


 因みに『颯が殺害された事件』に関しては、記事が無かったり、昨日と比べてかなり小さくなっていたりと、各社バラけているようだ。






 「いや~、色々な新聞を読んで来ましたが、どれも酷い書かれようですよ。共通して、貴方が悪者になってます。すーすーすー。」


 そう言って、メタリーがベランダの窓から部屋に入って来る。


 どうやら彼は、朝一で王国中を回り、各新聞社が出した朝刊を一通り読んで来たらしい。


 これに対し、朝食を食べ終えて横になっていた桃太郎は、驚く訳でもショックを受ける訳でも無く、『ふ~ん』と興味無さげに返す。


 「へッ、てめえ等の事棚上げて、被害者面とはな・・・予想通り過ぎて、欠伸(あくび)が出る。」


 言い終えるや否や、マジに欠伸が出て、ふあっと開口。


 洗顔と朝食を済ませても尚、眠気は消えずに残っているようだ。


 そんな彼に、ニシキがこう提案する。


 「片っ端から、お礼参りしに行きやしょう、兄貴!!ああいう連中を野放しにしておくと、更に面倒な事になりやスよ!!」


 だが桃太郎は、これを即座に却下した。


 「いや、その必要は無い。もうちょいしたら、必ず向こうから来る。何せ、昨日の今日だからな。っつー訳で今、見張りとアイテム生産をやって貰っている。」


 そう言って、ベランダの方に指を差す。


 するとそこには・・・


 「ゴキブリ、外を監視中だぜぇ~。」


 手すりに乗って、端から端を行ったり来たりしているゴキブリと、


 「余ったら、おやつに食べよう。」


 ブルーシートの上で、ルンルン気分で犬のうんこをコネくり回しているフンコロガシの姿があった。


 かなり前から作業をしているようで、ブルーシートの上には結構な量の糞球が積み上げられている。


 まるで月見団子だ。


 それはさておき、メタリーは桃太郎にこう言う。


 「それにしても珍しいですねぇ~。面倒臭がり屋の貴方が、自分から面倒事を起こしに行くなんて・・・何か理由でもあるんですか?かーかーかー。」


 「別に。颯さんが死んでムシャクシャしてた時に、たまたまあの連中がアパートの前(たむろ)っててクソうざかったから、気晴らしにちょっと煽っただけだ。すまんな、巻き込んでしまって。」


 ササッと、理由を語る桃太郎。


 それらしい事を言っているが、どこか誤魔化している感じだ。


 するとここで、ベランダの手すりの上にいるゴキブリが、マスコミの群れを探知した。


 そいつ等は、目に見えて『怒りのオーラ』を放っており、心なしか足音も『ザッザッ』ではなく、『ズシンズシン』といった重みのある音に聞こえる。


 やはり、昨日の桃太郎の煽りは、彼等にとってクリティカルもんだったらしい。


 この群れに名称を付けるとするなら、『怒りの軍団』ってとこだろうか。


 それはさておき、ゴキブリは部屋の中にいる桃太郎に、この事を知らせた。


 「マスコミ、やって来たぜぇ~。」


 「ん、分かった・・・!!」


 聞くや否や桃太郎が起き上がり、近くに置いといたビニールの手袋を両手に装着して、ベランダに移動。


 メタリーとニシキも、同じ物を装着して向かう。


 その後ろ姿は、まるで決勝戦のフィールドに向かうサッカー選手のように凛々しい。


 今ッ!!桃太郎達とマスコミの熾烈(しれつ)な戦いが始まる・・・!!


 「出て来たな・・・!!」


 群れの一人が、彼の姿を目視で捉える。


 そして、指を差してこう叫んだ。 


 「おい、クソ陰キャ!!我々は、お前に誠意ある謝罪を要求するッ!!お前は、我々『報道に携わる人間』を愚弄し、侮辱した!!これは、とても許される事ではない!!今すぐこっちへ来て、土下座をしろッ!!そうすれば、昨日の件は全部水に流してやる。もう一度言う・・・おい、クソ陰」


 やかましい上に、繰り返しているだけなので、割愛。


 「チッ・・・うるせぇーな・・・長居されると近所に迷惑が掛かるから、さっさとお土産渡してお帰り願おう。」


 視線はそのまま、フンコロガシに左掌を見せて、糞球を渡すようこっそり要求。


 それを察したフンコロガシは、


 「了解。」


 と、言って、積み上げた糞球の一つを彼の左掌に置いた。


 「おいッ!!聞こえてんだろ、クソ陰キャ!!謝罪する意志はあるのか、無いのかッ!!ハッキリと口に出ブッ!?」


 命中・・・!!


 顔面右半分!!


 叫んでいた奴は、突然の事に何が起こったのか理解出来ず、口が止まる。


 「え・・・?」


 とりあえず手でペタペタと触り、付着したそれを目視で確認。


 それと同時に、強烈で個性的な臭いが、鼻腔内に侵入・・・!!


 『圧倒的不快感』が、彼を襲うッ!!


 「!!!」


 ギョロッと、MAXまで開く(まぶた)


 どうやら、顔に付着したヤツが何なのか、理解したらしい。


 そして、止まっていた口は、再び動き出す。


 「ぎぃぃぃやああああああああああああああああ!!!」


 「!?」


 苦痛と嘆きと憎しみが混ざり合わさったような叫び声が、ウマシカ王国中に響き渡る。


 最早、『奇声』の域にまで達しているそれは、とても人間のものとは思えない。


 怨霊とか妖怪とか・・・ホラーゲームでプレイヤーを殺しに追いかけて来るヤツのそれだ。


 彼は、そこから仰向けにぶっ倒れ、水揚げされた魚のように暴れながら、まだ叫ぶ。


 「あぎっ!!あぎっ!!あぎっ!!ぐぎやあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁ!!」


 「? ? ?」


 当然、ざわつくマスコミ仲間。


 お互いに顔を見合わせ、目に見えて戸惑っている。


 「な・・・何だ、こいつ・・・!?顔面に泥団子ぶつけられて、錯乱しているぞ・・・」


 「おい、しっかりしろ!!顔面に付いてるのは、ただの泥・・・・・・んん!?」


 心配そうに駆け寄って来た一人の記者の鼻腔内に、強烈で個性的な臭いが侵入・・・!!


 すぐさま『泥』だと思っていたヤツの正体を知る。


 「こっ・・・これは、泥なんかじゃあない!!これは・・・・・・この臭いはッ!!まさかァッ!!」


 ポポポポーンと、大量に投擲される糞球。


 自分達の方へ向かって落ちて来ているそれ等を見て、そいつは青ざめながら叫んだ。


 「うんこだァァァーーーーーーーーーーッ!!」


 命中・・・!!


 顔面とお腹と靴・・・!!


 それによって生じた『圧倒的不快感』は、彼に奇声のような悲鳴を上げさせる間もなく、卒倒(そっとう)させた。


 まあ、一度に三発もの糞球を喰らったんだ。


 並みの精神力じゃあ、こうなって当然である。


 「に・・・逃げろォォォーーーーーーッ!!」


 『怒りの軍団』・・・青ざめながら撤退開始!!


 しかし、桃太郎達(ゴキブリを除く)による糞球投擲は今も尚続いており、一人・・・また一人と犠牲になっている。


 因みに一人につき二個以上喰らっているので、即行で卒倒。


 ご近所の為にも、あんな奇声じみた悲鳴は二度と上げさせない。


 やがて、敷地内に動ける記者達がいなくなると、桃太郎は両手のビニール手袋を外し、(てのひら)側を上にして手すりの上に並べて置いた。


 装着したままでいると、ついうっかり色々な所に触れてしまう恐れがあるし、逆にすると手すりが汚くなってしまうからだ。


 メタリーとニシキも、彼に続いてビニール手袋を外している。


 「よしっ!!全員撤退ィ。」


 置き終えた桃太郎が、そう言いながら両手をパンパン叩く。


 その時だった・・・


 「『全員撤退』?いやいや・・・・・・ここに一人いますよ。」


 背後から突如、男の声がしたのは。


 しかも、聞き覚え・・・無し!!


 「!?」


 桃太郎が驚きの表情で振り返ると、そこには・・・


 「こんな格好で失礼。こうでもしないと、貴方の部屋に入れなかったものでね。」


 ・・・お初にお目にかかる男が、全裸で立っていた。


 色白な肌に、細くて清潔感のあるボディ。


 身長は桃太郎とそう大差は無く、割と良いお顔をしている。


 だが、全裸のせいで台無しだ。


 予想だにしない来訪者に、桃太郎は凄く困惑した。


 「(ばっ、馬鹿な・・・ドアはきちんと施錠していた筈・・・・・・ベランダ以外の窓も!!こいつ・・・一体どこから・・・・・・いや、それよりも何で脱いでんだ!?せめて、パンツくらい履けよ!!)」


 「(ゴキブリもびっくりだぜぇ~。)」


 一気に緊張感が部屋中を駆け巡り、無言で戦闘体勢を取る桃太郎達。


 そりゃあそうだ。


 他人様(ひとさま)の家に、全裸で上がり込んでくる男など、『やべぇー奴』以外の何者でも無いのだから。


 一応、最初の台詞を聞くに、『怒りの軍団』としてやって来た記者の一人なのだろうが・・・『だから何だ』って話である。


 そんな彼等に対し、全裸男は落ち着いた様子で、どうどうと(なだ)める感じにこう言う。


 「おっと、そんなに身構えないで下さいよ。私は、貴方にお礼を言いに来ただけなんですから・・・・・・()()()()()()()()()()。」


 「!!」


 『お礼を言いに来ただけ』と言われ、桃太郎の気が緩んだのも束の間、次に出た単語を聞くや否や再び気を引き締める。


 完全に敵陣営の人間だからだ。


 緊張感・・・全力疾走!!


 身構えずにはいられないッ!!


 「昨日、貴方が記者連中を散々煽ってくれたお陰で、世間とマスコミ各所の目が事件から完全に逸れました。これで今回の事件は、難なく収束出来ます。本当に有り難う御座いました。」


 「勘違いすんな。お前等の為に煽ったんじゃあ」


 「まあ、それはそれとして・・・」


 「?」


 桃太郎の台詞を遮るように全裸男が喋り出し、両手で目の前にある物を左にどかす動きをする。


 そして、顔を一旦俯かせ、勢い良く戻した次の瞬間ッ!!


 「てめぇッ!!昨日はよくも俺の事を、『正義感だけは一丁前にあるニート』なんぞと間違えてくれたなァ~~~ッ!?この青カビチーズ野郎がァ~~~ッ!!」


 ギャアン!!と、憎しみ全開の表情へと変化させ、桃太郎に怒声を浴びせた。


 しかも、ご丁寧に中指まで立てて。


 どうやらこいつ、


 「おっ!!『正義感』だけは一丁前にあるニート君、チィーッス!!」


 と、桃太郎が昨日発した際、丁度目の前にいたらしい。


 さっきまでの落ち着いた彼はどこへやら、最早『人格まで変わっているんじゃあないか』ってくらいの変貌ぶりである。


 よっぽどニートと一緒くたにされた事が、屈辱だったようだ。


 突然のブチギレに、桃太郎は思わずポカーンとした。


 「ゴキブリもびっくりだぜぇ~。」


 そんな彼等に、全裸男が攻撃を開始する。


 何が『お礼を言いに来ただけ』、だ。


 『お礼参りに来た』の間違いじゃあないか。


 「ブッ潰すッ!!」


 桃太郎の頭部に迫る、右の拳・・・!!


 炎や電気みたいなのは全然纏っていない・・・至って普通のパンチ!!


 しかし、それでも当たると痛いので・・・


 「チィッ・・・!!」


 桃太郎は右へ回り込むように避けた!!


 「結局こうなるのかよ・・・・・・クソッ!!」


 そして、すぐさま反撃に移る。


 「とっとと出て行け、変態野郎ッ!!ウゥアオッ!!」


 右手で繰り出す、『陰キャ大神拳』・・・!!


 全裸男を全力で拒絶するその拳は、奴の横腹に見事命中し・・・


 「!!?」


 ドポン!!という、池に重い物が落ちたような音を立てて、体内に入り込んだ・・・!!


 「なっ・・・何ィッ!?」


 その『水を張った生温いプールに、手を突っ込んでいるような感覚』に、桃太郎は気持ちの悪さを覚え、思わず手を引っ込める。


 『ダメージが入った』という感触も無いし、そういう反応も無い。


 全裸男は、勝ち誇った顔でこう言う。


 「バァ~カがァッ!!俺は神星(しんせい)だァッ!!『俺自身が水になる能力』ッ!!打撃も斬撃も銃撃も、この水の体には一切通用しないッ!!正に『無敵のボディ』よォッ!!」


 台詞の途中で人の形から、水溜まりに変化・・・!!


 そのまま地面を素早く移動し、桃太郎を攪乱しに掛かる。


 成程・・・これで部屋への侵入方法と、何故全裸なのかが分かった。


 水溜まりの状態で、ドアの隙間からシンプルに入って来たのだ。


 そして、水になれるのは、あくまでも彼の体のみ。


 身に付けている衣類やアクセサリーなんかは、『能力の適用外』と見た。


 とどのつまり、全裸にならざるを得ないのだ・・・水溜まりの状態で活動するとなると!!


 後で敷地内を隈なく探せば出て来るかもしれない・・・・・・彼の下着やスーツ、そして腕時計等のアクセサリーが!!


 一方、彼が水の能力者である事が判明した桃太郎は、依然動き回っている水溜まりを目で追いつつ、呟く。


 「何、『俺自身が水』・・・!?」


 そして、すぐに思い付く・・・攻略法をッ!!


 「メタリー!!」


 「はいはいはーい。」


 名前を呼ぶや否や、メタリーが駆け付け、甲羅の中から何かを取り出し、桃太郎に手渡す。


 彼等のこの行動が気になった全裸男は、


 「何だァ?何をする気だァ?」


 再び水溜まりから、人の形へと変化した。


 そこをすかさず、桃太郎が突く・・・『陰キャ大神拳』で!!


 「(今だ!!)ウゥアオッ!!」


 ドポン!!という音を立てて、拳が全裸男のお腹の中に入り込む。


 当然、先程と同様・・・ノーダメージ!!


 「だから、『通用しねえ』っつってんだろうが!!脳みそ『カース・マルツゥ』かよ、てめぇはよォッ!!」


 すると、桃太郎がお腹から拳を抜き、背を向けてこう言った。


 「喚くな・・・・・・お前はもう・・・敗北している。」


 「はあ?何言っ・・・んぐっ!?」


 突如、全裸男に襲い掛かる腹痛・・・!!


 「なっ・・・何だこの・・・腹が締め付けられる感覚は・・・・・・ゲェッ!!」


 お腹を押さえた際、手の感触に違和感を覚え、視線を移す。


 そこで見たものは、寒天みたいに固形化された自身のお腹だった。


 しかも、固形化はどんどん範囲を広げて来ており、全体が固形化するのは時間の問題。


 全裸男は、たちまち恐怖でパニックになった。


 「なっ・・・何だ、コレは!?何で俺の体がこんな・・・こんなァッ・・・・・・何でだァァァーーーーーッ!?」


 絶叫する彼に対し、桃太郎が振り返って答える。


 「『凝固剤』の効果だぜ。簡易トイレ用のな。幸い、前に買ったヤツの残りがあったから、水となったお前の体内に置いて来たんだよ。全部。さっきの『陰キャ大神拳』は、その為だけに放った。」


 「ハァアッ!?『凝固剤』って、おまっ・・・・・・何て事してくれたんだァァァーーーーーッ!!」


 固形化の原因を知り、憎悪全開の表情で桃太郎を睨み、喚き散らす。


 だが、そんな事をしても、固形化は止まらない。


 気が付けば、胸部と太腿にまで達している。


 「ぐっ・・・うぅっ・・・出来ない・・・・・・能力の解除が出来ないィィィ~~~~~~ッ!!あっ、あぁっ・・・あぁぁ・・・・・・おああああああああああああああああああああああ!!!!」


 こうして全裸男は、全身寒天のような質感の固形物となって、敗北した。


 死んだのではない。


 ただ、これから先は『人間の意志を宿した寒天のような固形物』として、生き続けるのだ。


 彼が全く動かなくなったのを確認した桃太郎は、至近距離まで近付き、この後どうするのが良いか考える。


 「うーん・・・このまま最も残酷な死を贈ってやるのは、ちと忍びない・・・・・・かと言って、このままここに置いておきたくもない。ハッキリ言って、気持ち悪ィからな。さて、どうしたもんか・・・」


 すると、すぐに出て来る・・・!!


 メタリーの口から・・・妙案が!!


 「『近所の美術館に寄贈する』というのは、どうですか?かーかーかー。」


 「いや、駄目だろ!!」


 即答だった。


 「確かにこんな感じの像、何体か展示されてるけども!!っつーか、向こうも拒否るだろ。こんな芸術性もクソも無い、ただただ気色悪い像なんか・・・」


 ごもっともである。


 ボディビルダーのような圧倒的肉体美があるのならまだしも、全裸男の肉体にそれは無いのだから。


 割と良いお顔も、憎悪と絶望に歪んでて台無しだ。


 彼の言葉に、メタリーはこう返す。


 「安心して下さい。『寄贈』と言っても、今晩敷地内にこっそり侵入して、勝手に置いて来るだけですから。それに今更フルチンの像が一つ増えた所で、美術館の人は気にも留めないと思いますよ。ヨーヨーヨー。」


 「えぇ・・・」


 と言う訳で・・・


 全裸男(本名『用水洋水(もちみずようすい)』)は、メタリーの手によって、コワレ荘から一番近くにある美術館・『うましか美術館』に寄贈(という名の放置)された。


 これからは展示品の一つとして、その平凡な肉体を晒され続けるのだ。


 そして、恥ずかしいと思っても何も出来ないし、死にたいと思っても死ねないので、その内彼は思考を停止した。




 情報部隊員・用水洋水


 能力名『(みず)(たわむ)れ』・・・再起不能




 ついでに紹介!!『うましか美術館の怖い噂』


 警備員が夜に見回りをしていると、新しく展示品となった像から、『あー』とか『うあー』といった、男の呻き声が聞こえて来るらしい。

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