部活動開始!
お久しぶりです。
更新遅れました。
これからも遅れるかもです。(´・ω・`)
すみません。
今回は橙星目線です。
月綺と明花さんを話してから少し経ち、お互いとりあえず落ち着いたようなので改めて二人を会わせることになった。
「いやぁ、なんかいろいろと今日は騒がしい日になったよねぇ、ねぇ月綺?」
オレが月綺に目を会わせ合図すると、月綺は小さく頷き、口に出した。
「・・・さっきはごめん。・・・ちょっと久しぶりで嬉しくて。」
月綺は自分なりに言い訳をつけつつ、明花さんに目を向け軽く謝罪した。
それを受けた明花さんは少し苦笑いをして、改めて月綺にふわっと笑顔を見せた。
「いいよ、いいよ全然気にしてないから。ちょっとびっくりしたけどね。」
数年ぶりに再会した異性の幼なじみにいきなり抱きつかれたらだいぶくるとは思うのだけど、明花さんは心が広いなと思い、なんとなく月綺が好きになってしまうのも頷けた。
ひとまず事態は落ち着いたので、改めて彼女の自己紹介をしてもらうことに。
「えーっと、改めて。初めまして、今日ここに転校してきた黄瀬明花です。この『なんでも投稿部』に入部することになりました。これからよろしくお願いします。」
「うんうん!これからよろしくぅ!」
「よろしくね。」
「まあ、よろしく。」
彼女が自己紹介を終えると、部員全員で拍手と共に挨拶をした。
そして、明花さんがいったいどんなジャンルで投稿をするのかだ。
こんな男子しかいない寂しい部活に女子部員が増えたことによってどんな影響が起きるのか、この先が楽しみでしょうがない。
「ところで明花さんはどんなジャンルを投稿するの?」
「え、お前まだ声聞いて気づかないのかよ・・・。」
「ふえ?」
「あぁ、やっぱり明花さんって『あの人』なんだね。」
「えへぇ。もう気づかれましたか。」
みんながなんの話をしているかまったく頭が理解できない。
まだ気づかない?声があの人?
つまり明花さんはもうすでになにかを投稿している人・・・?
「実は私、『ソラハナ』という名前で歌い手活動をしていて・・・」
「ほら、結構前に聞かせたことあるだろ。今度コラボするって言って。」
『ソラハナ』・・・・。
どこかで聞いたことあるような、そういえば中学三年の頃に月綺が進めていた同じ歳でデビューしたとかの女性歌い手だっけな。
あぁ、そうだ。思い出したぞ。あれからだんだん人気になってきて、今では有名な女性歌い手さ・・・ええぇ?!
オレはやっと気づいた。『ソラハナ』さんとは、中学三年生の頃に歌い手としてデビューをして、その誰にでも好かれるような明るい歌声に
ほんの少し少年声を持ち合わせている今では有名な歌い手さんにまでなり、よく月綺とはコラボをしていた人だったのだ。
あまりの事実に、オレは今まで気付いてはいたものの普通に会話をしていた副部長に目がいった。
なぜ察していたのに何もオレに話をふってくれなかったのか、ひどいじゃないか副部長よ。
「えぇ?!明花さん、ソラハナさんだったのぉ?!!」
「はい。まさか月綺君は知ってたからだけど、副部長さんまで気付くとは思いませんでしたよ。」
明花さんはそう話すと、照れくさそうに笑って少し恥ずかしそうにもじもじしていた。
いやぁ、可愛いなぁ。
そんなことを思い思わず顔が少しにやけると、となりにいる月綺がとても冷たい目で「なにニヤニヤしてるの、気持ち悪っ」という感じで見てくるので強引に顔を真顔にすることにした。
すると副部長が仕切り始めて我が部活の説明を始めた。
副部長の説明を真剣に聞く明花さんをほのぼのとした表情で見つめ続ける月綺を見て、あぁ幸せそうだぁと見ているこちらも幸せになるような時間であった。
まあ第三者から見れば、意中の女子を幸せそうに見つめる男子をさらに見つめる男子という図なのだが、そんな光景を見ている人などいないので遠慮なく見続けることに。
そして副部長が説明を終えると、こちらに話を振られていた。
「ところで、部長。今日の部活動の内容はどうするの?」
「あぁ、うーんそうだなぁ・・・なんか今日はもう疲れたから今から自由行動!」
「いやまだ始まったばかりだろ。」
うむ、たしかに部員たちの言う通りなのだけど、いったい誰のせいで始まったばかりなのに疲れさせたんだよとかとても言いたかったけども、ここは黙っておこう、そうしよう。
オレたちの部活、『なんでも投稿部』はこれからどんどんと盛り上がっていきそうだ!