9話
ボスモンスターを倒した俺達は今日はここまでにすることにして、宿に戻った。
~~~~~~~~~~~
「レイ、今日はどうだった?」
「うん、ボス以外はあんまり強くなかったよ」
「そうか。・・・・なら、明日からは一人で行くといい。もう、馴れただろ?」
「そうだね、何時までもアリアに付いて行ってもらうわけじゃないしね」
「まぁ、頑張れよ」
「うん」
俺達はそうして、別れた。
~~~~~~~~~~~
次の日
今日から一人で行くことになったんだけど、そういえばまだ街をあんまり見ていなかったと思い出し、今日は街を見て回ることにした。
街の大通りはいろんな店が出ていて、とても賑わっていた。
「凄いな~、ここ。・・・ん?なんだ、あそこ?」
歩いていると何処かの店の前に人だかりが出来ていた。俺は近くの人に訊いてみることにした。
「すみません、あそこで何をやっているんですか?」
「あぁ?ケンカだよ。」
「ケンカですか?」
「あぁ、何でも探索者同士のケンカらしいぜ」
「そうですか。ありがとうございます」
俺は探索者同士のケンカが気になったのでお礼を言ったあと、人混みの中に入っていった。
人混みの中心には2人の男がいた。1人は左の頬に傷がある怖そうな男。そして、もう1人はいかにも魔法使いがしてそうなローブと杖を持っているひ弱そうな男。
俺はひ弱そうな魔法使いのほうが負けると思っていた。
しかし魔法使いは呪文を唱えたとたんに行きなり動きが速くなり、頬に傷がある男の攻撃を簡単に避け、呪文を唱え終わった杖を相手に突き付け、
「降参するか?」
と言った。
傷のある男は顔を真っ青にしながら首を縦に何回も振っていた。
~~~~~~~~~~~
人だかりがなくなった後俺は少し考えていた。
もし、俺があの魔法使いが使っていた速さが上がる魔法が使えるようになれば、今よりずっと強くなれるはずだ。
いや、魔法自体を使えるようになれば、それは闘いにおいてとても有利だ。
その前に、俺には魔法が使えるのかが分からない。 どうすればいいか分からなかった。
「うーん?・・・・あ!アリアに聞いてみればいいんだ」
アリアは魔法を使っていたから魔法についてそれなりに知っているはずだし
「じゃあ、今日は街を見て回るだけにして、明日アリアに魔法についてきこう」
俺は街を適当に見て回った。
この世界はあまり文明が進んでいなかったが、前の世界では見たこともないものなどが沢山あった。
一通り見てまわったあと宿に帰って休むことにした。