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勇者の剣は妥協しない

作者: 高反発枕

衝動的に思いついて書きなぐり


遥か昔、強大な力を持つ者がいた

それは人か、魔か、はたまた神か

伝承は今は失われ、ただただ

『魔王』という呼称がもちいられる


魔王はとあるとき、世界に喧嘩を売った

魔王の強大な力の前に世界は荒廃した


抵抗は無意味で、次第に無価値となった


世界に住む多くの者達が希望を失い

自らの死を待ち望むばかり


そんな中、それは突然落ちてきた


真っ白な光に包まれたそれは

一人の青年の前に剣として現れた


青年はその剣をもちいて

仲間と共に魔王を討ち

勇者となって世界に光をもたらした


魔王亡き後、国を作り国王となった勇者は

善政を敷き、国民に慕われる善き王となった


勇者が病に倒れ、死を迎えたとき

悲嘆にくれる国民は

王の傍らにいつもあった剣が

無いことに気付く者は無かった



王が葬られたのは王が最も愛した

木漏れ日の神殿の中庭であった


そこにはいつのまにか一振りの剣が

まるで墓守りの如く地に刺さっていた


触れようにも触れぬ

触れても抜けぬ


いつしかその剣を抜いた者は

勇者となって世界に光をもたらす

そんな迷信ができた


 




その剣が我である

どうだ、偉大であろう


我は元々鍛冶神が鍛えた戦神の剣である

彼の神は脳筋なうえに徒手空拳でも戦える

そのせいかよく忘れられる我だったが

これでも鍛冶神の自信作

捨てられることはなかろうと思っていれば

まさかのまさか、地上への落とし物である

もう一度言う、落とし物である


神は地上の出来事には基本不可侵

そのころは魔王と呼ばれる魔人のせいで

空気は淀み、負の感情に溢れていたために

不快でしょうがなかった


少しでも過ごしやすい環境を整えようと

浄化の光で辺りを照らしつつ

ゆっくりと降下すればいつのまにか

妙に魂の輝きが強い人間の若者が目の前に


後は知っての通りの快進撃

若者は勇者となり、王となり、骨となった


あやつは我からすれば

伝承のような偉大な者ではなかった

よく笑い、よく泣き、よく怒る

当たり前の人間であったよ


長らく共にいた我は情が移ってしまった

そのためここであやつの墓を守るのも

悪くないと思えばあの迷信



我は剣である

剣に問わず道具というものは

使われなければただのゴミである


そんなわけであるから使われるのは

我としてもねやぶさかではない

あやつの作り上げた国や守った世界が

どのようなものとなったか興味もある

求めよ、然れば我を与えん



そう思い良心的に選定していたのだが

思いのほか良き者がおらぬ

我をしてこれは!と思わせる者も

どこかしらがあやつに劣っておる


どれ程の時が過ぎたか


訪れる者の中にはあやつの

魂と似たような者もいた

あやつの血族ならばと基準を下げたが

我の元を訪れる王族には

初代国王が使用していた剣が

自分を選んだのだという大義名分欲しさに

やってきた野心家しかいなかった


勇者になろうというのだ

性根の腐った者は論外である


他に来た者としては勇者になって

成り上がってやる、見返してやる

といった個人的な望みの志望者

あやつの活躍に憧れた者が自分も

勇者になりたい!と夢見てそのまま

育った残n…夢見がちな者が多かった


前者は勇者と呼ばれる自分の立場を

欲して我を求めるのであって

我自身を求めているわけではない


後者のそういった感情は

一概に悪いわけではない

悪いわけではないが

勇者というのはあくまで称号

その者が何を為すにせよ

その過程で与えられるべきものである

勇者を目標にされては困るのだ


このような者ばかりで

時々現れる逸材は貴重になってきた


今思い返してみると

あの者は良き魂の輝きだった

あの者は素晴らしい技術を持っていた

あの者は……


しかし、しかしだ

我はこれでも神の剣であり

今では勇者の剣である

この我を扱おうというなら

せめてあやつを越える強者でなければ

あやつにも我にも失礼であろう?


ちなみにもう200年は抜かれません

もとい剣が抜かせません


気になる初代勇者のスペック

国も街も村も何もかもが破壊し尽くされてる

環境破壊?人名尊重?世紀末ですけどなにか

・そんな中なのに希望を失ってない

・魂の輝きが無機物でも分かっちゃうレベル

・神の剣を扱うことができる

・世紀末から建国なおかつ善政をしける

・憩いの場は質素な廃墟神殿

ここから連想してください。


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