メール
ブルルル…ブルルル……。
机の上に置いておいた、携帯が振るえた。
誰だろう?
私は、画面を見た。
えっ…遥さん!
慌ててメールボックスを開いた。
“今晩は、亜耶。
遅い時間にごめんな。
もしかしたら、寝てるかもと思いながらメールしてる。
腕時計、ありがとう。大事に使わせてもらうよ。
それから、陸上競技会、応援に行くから頑張れよ。
亜耶なら出来るから…。
お休み。
P.S. 俺は、何時でも亜耶が一番大切な女性だからな。
遥”
うわー。
由華さん、今日届けてくれたんだ。
遥さん、使ってくれるんだ。口許がにやけちゃうよ。
大会も見に来てくれるんだ。始まる前に会いたいって思っちゃった。
遥さんが居てくれれば、怖いものなしだよ。
って、大袈裟かもしれないけど……。
それでも嬉しいって思ってしまうのは、遥さんの事を認めたからなのだろう。
悠磨くんには、悪いと思ってる。
だけど、気付けば比較してしまう自分が居るんだ。
私は、遥さんが好きなんだって、自覚が出てきてる。
遥さんの事、想い続けていいんだよね。
好きで居ていいんだよね。
携帯を胸に抱き締めて、眠りについた。