帰り道…悠磨編
入学してから一ヶ月。
気が付けば、クラス委員長になってた。
あっという間に過ぎた気がする。
明日からGW。亜耶とのデートの約束もしてる。
久し振りに義之達と会う約束もした(亜耶も一緒だ)。
とても、楽しみだ。
オレは、中学からやってた陸上部に入った。
亜耶も同じ部活だ(ただし、マネージャーとしてだけど…)
マネージャーに誘ったのもオレ。
少しでも一緒に居たかったからな。
「悠磨くん。明日は何処に行くの?」
部活が終わっての帰り道。
亜耶が、嬉しそうに聞いてきた。
「亜耶は、何処に行きたいんだ?」
オレは、逆に聞き返した。
「う~ん。遊園地か水族館?」
口に人差し指を当てて言う。
遊園地か水族館なら…。
「水族館に行くか…」
オレが言うと。
「本当。楽しみ」
って、笑顔で亜耶が言う。
「じゃあ、明日九時に迎えに行くな」
オレは、何気に言っていた。
「えーっ。悪いよ」
困った顔をする亜耶。
「別に悪くなんかないよ。その方が、オレも安心できるし…な」
「うん。じゃあ、お願いします」
ハニカム笑顔を見せた。
可愛い。
大好きな亜耶。
ずっと傍に居たいと思うのは、オレの我が儘なのだろうか?
「悠磨くん。どうしたの?」
心配そうにオレの顔を覗き込んできた。
「何でもないよ」
と笑顔を張り付けた。
亜耶は、不思議そうな顔でオレを見ていた。