狐の嫁入り
お久しぶりでございます。
◯天候:雨
どしゃ降りの玄関先に、小娘が雨の隙間を凝視しながらダンベルカールをするぅ! スポブラにパンティ、腹筋を見せつける準備は万全だけど、観客がいない豪雨の会場なのです。
ママ「にわか雨、今日は狐の嫁入りね。絶対外出しちゃダメよ。九尾がハラワタに食らいつくから」
小娘「なにその珍獣」
ママ「ほんとに外出しちゃダメよ、いいね、絶対だからね。がうがう〜」
小娘「うん、わかったよ」
母がドアを閉めると小娘はダッシュで森へ突っ込みます。
小娘「狐をナデナデしてやるぞー!」
ザザザザザザザザザザザザザザザザ
ザザザザザザザザザザザザザザザザ
ザザザザザザザザザザザザザザザザ
ザザザザザザザザザザザザザザザザ
ザザザザザザザザザザザザザザザザ
ザザザザザザザザザザザザザザザザ
ザザザザザザザザザザザザザザザザ
ザザザザザザザザザザザザザザザザ
ザザザザザザザザザザザザザザザザ
小娘「狐ちゃーん、どこでちゅかー、ぶへ」
視界は白、耳は雨音、花は雨の日の空気、肉肌は冷却が染み込んでいます。
「第六感、第六感、第六感」と頭で唱えながら、木々を高速移動で縫いました。
ジャーン♪
狐だッ! やったー。
狐耳の金髪ロリマッチョ!
力こぶ、ちんまり、かわいい!
小娘、目をハートにして、
小娘「君、かわいいね❤︎」
狐ロリ「変態なのじゃッ!」
逃げられた。それはもう全速力で。
小娘「くそう……」
泥水を踏んでみて、人差し指に唾をつけて雨にさらして、
小娘「んー、左!」
ダッシュ!
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◯9分後
視界の白が濃くなります。どんどん霧が白くなり、狐の体臭も濃くなります。
ジャーン♪
大名行列だッ!
狐耳の絶世の美女の大名行列です!?
妖艶なマッチョ、妖艶なマッチョ! そうマッチョ。
ざっと9000人、アイドルみたいに練り歩き、一斉に腹筋を強調し、また歩く。
無言、静寂、マッスルポーズ!
ただただ無音、マッスルポーズ!
大名行列フロントダブルバイセップス!(腕をムキムキにする)
2秒歩いてまた戻る。
大名行列サイドチェスト!(腹の側面を見せつける)
2秒歩いてまた戻る。
大名行列バックリラックス!(背中をムキムキにする)
2秒歩いてまた戻る。
不気味なステップ、でもこれ絶対きついやつ。
小娘は恍惚。甘いためいき。
大名行列フロントラットスプレッド!(腕で逆三角形を作る)
あやしく歩き
大名行列バックダブルバイセップス!(力こぶ作って回れ右)
ねっとり歩き
大名行列モストマスキュラー!(適当)
艶かしく歩く。
小娘は興奮で顔真っ赤。霧がピンクになってきた。
ねり歩き、急角度、マッスルポーズ。
ねり歩き、急角度、マッスルポーズ。
狐の尻尾もムキムキムキムキムキムキ!
左右にふれるよムキムキムキ!
小娘ウズウズウズウズウズウズウズウズ〜〜〜
小娘「ビャアア! ナイスバルク、わんだほー、いえーい(≧∇≦)」
拍手! ばちんばちん!
すると大名行列、一斉にこっち見たッ!
ザッ!
<⚫︎><⚫︎>狐の眼光
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雨音が鋭く落ちた。ザンッ!
行列が平伏し、ザンッ!
絶世の美女が一人、ゆったりと、睨みを効かせて迫り来る。
九尾「貴様が変質者だな!」
小娘「はいそうです、結婚しましょう!」
九尾「ばかやろう」
九尾はいちばんデカい美女。
身長240センチ、世紀末覇者クラス! バストは190だぞ!
めっちゃ見下ろしてくる。ゴゴゴゴゴゴゴゴ
九尾「娘がおびえておる」
小娘「いやアレはその……えーと」
ロリ狐「セクハラじゃ、そやつ、視線がいやらしいのじゃ!」
九尾「ほら」
小娘「ぐぬぬ」
と、目が泳ぐ。大名行列から
狐美女「えー、ロリさまをいやらしい目つきで〜」
狐美女「うわっ最悪」
狐美女「無理無理、セクハラ〜」
狐美女「生理的にむりー」
狐美女「いやーん」
狐美女「ぶーぶー」
ぐぬぬ。完全にアウェーな流れ。
小娘「いやだって可愛くてナデナデして抱き枕にして耳をハムハムして……」
九尾「ギルティじゃ、ハラワタを食いプロテインの足しにしてくれるわ! 死ねい」
狐美女「死ねい」
狐美女「死ねい」
狐美女「変態には死あるのみね」
九尾「シャァァァァ!」
九尾ムキムキ ムキムキ ムキムキ
ガオーーーーーーーー!!!
⚡️ ⚡️ ⚡️
九尾の牙、ギザギザの牙、雷鳴一閃、腹筋の割れ目へガブリ!
小娘「ぎゃー!」
九尾「ハラワタァァァァァ!」
腹筋ガブリ、がじがじ、がじがじ、食いちぎり……あれ?
九尾「わふ?」
小娘「いやーん、腹筋にファーストキスおいしいれす」クネクネ
九尾「むにゅにゅ!」
腹筋、無傷ッ! 小娘のほうが強かった!
牙から青い炎とか出てるけど、腹筋がテカテカするだけ。
スキありッ!
小娘、九尾ちゃんをガッチリホールド! 終わりです。
小娘「しっぽサワサワ❤︎」
九尾「きゃん♪」
小娘「お耳ふわふわ❤︎」
九尾「わふーん」
小娘「大胸筋カッチカチ❤︎」
九尾「それは素直にうれしいのじゃ」
〜❤️ 〜❤️ 〜❤️
ピンクのハートが回っているぞ
〜❤️ 〜❤️ 〜❤️
ロリ狐「母上、母上、しっかりー
……そうじゃ、皆のもの、突撃じゃあ!」
大名行列「「「「「オー!」」」」
と、行列マッチョは雪崩と化して小娘から九尾を引き剥がさんと、上腕二頭筋を奮い立たせます。
左右から爪で切り裂いてみるけれど、まあ当然、爪が折れます。
小娘「くらえ、しっぽモフモフアタック!」
と、筋肉モリモリ尻尾をより強靭な筋肉で握り潰しモフモフ
狐美女「いでー」
狐美女「あたー」
狐美女「ぎえー」
ロリ狐「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛なのじゃ」
小娘は1秒で9000人をモフったので、9000同時断末魔の不協和音が鳴り響くこととなりました。
九尾「はあ、はあ❤︎」
小娘「ふふん、すごいでしょ」
九尾「しゅごい」
小娘「えへへー」
メロメロ筋肉ダルマ
九尾「我ら狐は強い者に惹かれるのじゃ」
小娘「え、まじで?」
九尾「うむ。今はお主がミスオリンピアに見えるのじゃ」
小娘「やったぁ!^_^」
九尾「してお主、腹筋何回できるのじゃ?」
小娘「うーんとね、G (64)くらい?」
九尾「うむ?」
小娘「私が腹筋するとね」
九尾「うむ」
小娘「ビッグバンを軽く超越するエネルギーが発生するの」
九尾「うむ?」
小娘「でもね、事象ごと宇宙の理を潰して結局なにも起こらないの」
九尾「???」
小娘「えっと、待ってね、人肉の皮を破るから……」
べりべり、女神が現れた。ギガマッチョ
小娘「私が女神です」
九尾「ファッ!?」
大地に指をぶっさして、
小娘「地球割り!」
真っ二つ! パカっ♪
割れ目からマグマ噴射!
ボカァァァァン!
九尾「ギャー!」
大惨事☆
小娘「ほかにも色々できるんだからね!」
小娘?による宇宙滅殺劇〜
腹筋の割れ目ですり潰せ!
ムキムキ ムキムキ! ゴリゴリゴリゴリ
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◯次の朝
九尾「我が1匹」
九尾「我が2匹」
九尾「我が3匹」
小娘「タイムパラドックスは起こさせないよ」
全人類を滅ぼして、代わりに九尾だらけになりました。時空を超えたぶっこ抜き。999億の絶世の美女マッチョ。
九尾「まるで意味が分からぬのじゃ」
小娘「意味分からなくていいから、結婚しましょ」
九尾「うーむ……」
小娘「え、どうしたの、強いのを好きになるんじゃなかったの?」
九尾「……強さがぶっ飛びすぎて、かえって不気味なのじゃ」
小娘「ええー。私、九尾ちゃんのためなら何でもするよ。異世界の女神を恐喝して何でも願いを叶えさせてあげるんだから」
九尾「愛が重すぎるのじゃー」
小娘「ぬえーー」
九尾「きえーー」
ぎゃーぎゃー、ぺちぺち。九尾だらけのパラダイス。
九尾のお手手、意外とちんまりしてて可愛いマッチョ
ママ「こらアンタ、か弱い狐に何やってるの!」
小娘「げ、ママー」
ママ「狐ちゃんが困ってるでしょ。謝りなさい」
小娘「でもでも」
ママ「でもじゃない。謝りなさい」ゴリゴリ
小娘「ふええ」
ママの腕、突如としてゴリマッチョと化して、小娘のこめかみへとスクリュードライバー!
キュゥゥイィィィィン!
小娘は案外平気な顔だけど、余波で銀河もろとも消し飛んで、九尾は絶滅しましたとさ。ザシュ。
めでたし めでたし




