桃太郎
桃太郎
マッチョマッチョあるところに、おばあさんとおばあさんが貧乏ジムを営業しておりました。
おばあさんは山へ筋肉を見せつけに、おばあさんは川へ筋肉を見せつけに行きました。
ふと上流からケツのような桃が、どんぶらこ、どんぶらこ
おばあさん「グレートケツプリ! 桃ぉぉぉ!」
大興奮! しかし川は深く激しい。
どうする、どうする、どうやって採る?
おばあさん「強行突破じゃぁー!」
激しくダッシュで持ち帰り、すぐにステロイド注射で筋力増強を祈って手刀で割りました。
おぎゃー、おぎゃー、おぎゃー
おばあさん「かわいい」
おばあさん「かわいい」
桃から産まれた桃太郎、ピンク髪の美少女に育ち、筋トレ、筋トレ、筋トレ、腹筋背筋スクワット! 貧しいながら、いい子になりました。
プロテインが値上がりして困った年に、風のウワサで鬼ヶ島。ちょっと迷ったけど
もも:「ママ、ママ、【鬼ヶ島】潰してくる。ついでに財宝パクってくるよ!」
おば:「うおおおお、豪傑すぎるぞ我が娘ー!」
おば:「ほれ、きび団子味のプロテインだッ!」
もも:「ありがとー、行ってきまーす」
と、ダンベル両手にダッシュ!
めざせ鬼ヶ島! ワハハハハー!
◯道中
いぬ:「お腰につけた、きび団子」
もも:「まずは筋トレだッ!」
と、ダンベルを押し付けて、犬獣人をマッチョにしてしまいました。
ヨダレを垂らしてついてくる。
◯道中
とり:「お腰につけた、きび団子」
もも:「まずは筋トレだッ!」
と、ダンベルを押し付けて、ハーピーをマッチョにしてしまいました。
なぜか桃太郎の頭に立って満足気。
◯道中
エルフ「お腰につけた、きび団子」
もも:「そんなことより筋トレだッ!」
と、ダンベルを押し付けて、エルフをマッチョにしてしまいました。
死んだ魚の目で、ついて来ます。
◯海岸
キキィィィィィィィィッッッ!!!!!
道がないッ! 海だーッ!
エルフ「船がありません。どうしましょう」
いぬ:「どうしよう」
とり:「わかんない(鳥頭)」
うーん、うーん、うーん
もも:「走ればいいさ」
3人:「「「なるほどなー」」」
もも:「ダッシュで行くよ、よーい」
お供:「「「どん!」」」
海面ダッシュ
ブゥゥゥゥゥゥン!
漁船に水がぶっかかる
マッチョ「ガオー!」
妖怪、海坊主が現れたッ!
どうする?
>>>たたかう
こうしょう
アイテム
にげる
もも:「ももパーンチ!」
海坊主「ウボァー」
ワンパンで沈め、鬼ヶ島。
鬼っぽい岩だ!
◯鬼ヶ島
もも:「よーし鬼を潰そ……んんん!?」
鬼はみんな美少女。予想外!
出迎えたのは、、、
鬼の姫さまだ。
おに:「よくぞたどり着いた」
魔王のマントにチャンピオンベルト
とても綺麗で甘い声
もも:「はわわわわ❤︎」
美少女! 今までで最高の美少女!
かわいい、かわいい、かわいいぞッ!
どうしよう?
たたかう
>>>こうしょう
アイテム
にげる
もも:「あ、あ、ああ、あにょぉ」もじもじ
おに:「フッ、我が威光に怖気づいたか」
もも:「つ、つ、付き合ってください(≧∀≦)」
おに:「はあっ!? ∑(゜Д゜)」
もも:「一目ぼれしました!」
おに:「ちょっ、なんでそうなるのよ」
お供3人、ざわざわざわ
岩場の鬼も、ざわざわざわ
もも:「結婚を前提に、つき合ってください」
おに:「い、意味がわからないわ……」
もも:「プロテインです。どうぞ」
おに:「いただくわ」ぐびぐび「おいしい」
プロテインはうまい。
おに:「こほん。我、恋などという趣味はない
だが、もし我を打ち負かすことができたなら
この身体、好きにするがよい」
もも:「ぃよっしゃぁぁぁ、オラァ!」
おに:「うおっ危なっ、せいやぁぁぁぁ!」
ドゴォォォォォ!!!
壮絶なドつき合い。
この戦いが終わったら結婚式をあげるんだ。
拳は頬にめり込む。
膝蹴りは肋骨にヒビを入れる。
血の赤が石に塗られる。
爆音が鬼岩を割る。闘気が舌を焼く。
そして空を飛び、海を割る。
岩盤に頭からめり込むこともある。
三日三晩、雷雲うずまく死闘であった
雷鳴の中、お供の3人は、外堀を埋めていた。
◯岩山・ピンク鬼の集落
エルフ「大変ですみなさん」
いぬ:「ご主人がアンタたちの姫に求婚した」
とり:「すごい雰囲気だよー」
ピンク鬼「キャー!」
ピンク鬼「え、姫さま笑いながら殴ってる」
ピンク鬼「ここ最近ずっと無表情だったのに」
ピンク鬼「運命の人? すごい美人」
ピンク鬼「ねえ、桃太郎ってどんな人なの」
ピンク鬼「ねえねえ教えて」
エルフ「フフン、それはですね……」
かくかくしかじか
ピンク鬼「「「キャー♪!!!!!」」」
↑全員美少女
◯鬼ヶ島・砂利の平野
バトルは大詰め。
お互い血だらけアザだらけ。
島全体もボロボロだ。
だけど、この戦いが終わったら結婚するんだ!
もも:「結婚しよう」
おに:「断るッ!」
もも:「結婚しないの」
おに:「貴様ではダメだ」
もも:「どうして、筋肉は分かり合えたはずだ」
おに:「桃太郎、たしかにお前は魅力的
ぎゅっと抱きしめたいほど情熱的だ。
だがな……筋肉が、足りないのだァァァァァ!」
マッスルポーズ!
ゴゴゴゴゴゴゴゴ
☪️☪️☪️☪️☪️☪️☪️☪️☪️☪️☪️☪️☪️
ドゴォォォォォン!
☪️☪️☪️☪️☪️☪️☪️☪️☪️☪️☪️☪️☪️
巨大化ッ! 身長、10メートル!
おに:「ハッハァー!」
地面に指を、食い込ませる
岩山を、持ち上げたッ!
見上げる 500メートルの岩山!
小石の雨
ピンク鬼「キャー」
ピンク鬼「姫さまのクソ力ー」
エルフ「え、え、なんですかこのパワー」
とり:「こわいよー」
ピンク鬼「姫さまの筋肉はね、折りたたみ式なんですよー」
ピンク鬼「今本気を出したの」
いぬ:「お前らの姫さまスゲーな」
おに:「貴様は人類としては一流だ。だがしかし
見よ、この圧倒的筋肉量!
さあ、人外魔境の理不尽さに屈するがいい」
岩落とし!
もも:「うわあああああああ」ドゴォォォォン
桃太郎、岩に埋まる。
おに:「桃太郎、この程度ではくたばるまい。
冥土の土産に教えてやろう。よく聞け、
我にはかつて、嫁がいた」
ほわわわわーん♪
◯回想シーン
鬼姫さまの、100年前
雪の夜、倒れた美少女を拾った。
筋肉バカ。プロテインぐびぐび。
世話をするほどデカくなる。
16歳で最強マッチョ! ありえない!
肩にちっちゃな富士山を乗せてんのかい!
30、40、50、まだまだデカくなって、
70、老衰、細くなる。
筋肉がなくなる、悲しい
筋肉がなくなる、苦しい
筋肉がなくなる、胸が引き裂かれる思い。
そして、安楽死。
泣いた。
泣いた
泣いた泣いた筋トレ筋トレ筋トレ筋トレ筋トレ筋トレ筋トレ筋トレ筋トレ筋トレ筋トレ筋トレ……
(回想終了)
◯鬼ヶ島
もも:「ウルァァァァァ!!!」
岩ドゴォォォン
桃太郎、復活!
もも:「はあはあ、昔の女のこと、引きずってるんだねマッチョ」
おに:「ああ。忘れても、忘れられないのだマッチョ」
もも:「彼女、美人だった?」
おに:「ああ、絶世の美女だった」
もも:「私よりデカかった?」
おに:「ああ。お前の10倍はあったぞ」
もも:「そう……その、彼女を再現したのが…」
おに:「今の我だ」
過去に囚われた故の、圧倒的筋肉量。
もも:「ふぅん……ふふ、うふふ、あははははー」
おに:「ん?」
桃太郎、黄金のオーラが立つ。
もも:「つまり、筋肉で、圧倒すればいい!」
おに:「ほう?」
もも:「ただの圧倒ではない、大人と子供、
月とスッポン、天と地ほどの差を見せつける」
おに:「フッ、今の貴様にできるのか?
そんなボロボロの肉離れ状態で」
もも:「それはどうかな?」
ポケットから【桃】!
産まれた桃を、ずっと保存をしてたのだッ!
あーん、ムシャムシャ
ゴゴゴゴゴゴゴゴ
もも:「さあ見ろ、このマッスルポーズを」
✴️✴️✴️✴️✴️✴️✴️✴️✴️✴️✴️✴️✴️✴️
ピカァァァァン!!!!!
✴️✴️✴️✴️✴️✴️✴️✴️✴️✴️✴️✴️✴️✴️
ピンク鬼「キャー」
ピンク鬼「眩しいー」
エルフ「なになに、何が起こったの?」
おに:「なんなんだこの光はッ!」
もも:「筋肉だッ!」
桃太郎、巨大化ッ!
桃太郎、筋肉増量ッ! ムキムキムキ!!
3メートル、鬼姫ちゃんのふともも
5メートル、鬼姫ちゃんのおへそ
10メートル、鬼姫ちゃんと、一緒!
おに:「……驚いたぞ、貴様も人外魔境に到達──」
もも:「まだまだァァァァァ!!!!!」
おに:「なんだと!」
ドォォォン!
更なる巨大化ッ! ムキムキムキ!
20メートル、鬼姫ちゃんが、おへその位置
50メートル、鬼姫ちゃんが、膝の下
100メートル、鬼姫ちゃんが、ふくらはぎ
おに:「な、な、なな、な」
もも:「まだまだァー!」
もっともっと巨大化ッ! ムキムキムキ!
100メートル、500メートル、
そして1000メートル!
山サイズ!
鬼姫ちゃんが、爪の上
(※桃太郎、衣服が弾けて全裸です)
デデーン! 山のような桃太郎ができました。
ピンク鬼「キャー、桃太郎さん素敵ー」
ピンク鬼「姫さま、うらやましいです」
ピンク鬼「あんな筋肉で抱かれたら、キャー!」
エルフ「いや、さすがに引くわ」
いぬ:「そうか? デカいほうが強いぞ」
とり:「うん。デカいほうが強い」
ピンク鬼「そうよデカさは正義だよ」
エルフ「うわぁ……」
◯デカい桃太郎vsちっちゃな鬼
もも:「ふふっ、これでどうかな」
おに:「クッ、デカいだけでは勝てぬぞ」
振りかぶって
>>>おにパンチ! ぽすっ♪
>>>桃太郎にダメージはない。
じぃーん 腕がジンジンする。
おに:「う、うう、ふええ」
もも:「うふふ、かわいいね」
指でドスドス
おに:「ひげぇっ」
もも:「かわいいね」
おに:「か、かわいいって言うな」
もも:「演技忘れてる」ドスドス
おに:「ふえ、ふえ、ふええ」
もも:「ほんとかわいいな。よーし、
昔の女なんか、忘れさせてあげる。フーン!」
桃太郎、手足が限界突破でバリバリ膨張。
腕は山、足も山、腹筋は羊雲!
おに:「ぴゃああああんなんて筋肉なのぉぉ」
両目が目がぐるぐる渦巻きもよう。
遠くに見えるデカい筋肉が、もっとデカくなる。
【前腕筋】が、迫るッ!
【大胸筋】が、迫るッ!
は さ ま れ る !
むきっ❤︎
────────────
目の前が真っ暗になった
────────────
桃太郎、かわいい
心臓が幸せだよぅ
大事なことを忘れてる?
でも、いっか。だって
桃太郎がかわいい
◯桃太郎の実家
おに:「はじめまして、御母様、御母様、
桃太郎さんと結婚することになりました、
鬼姫でございます」
おばあさん「ぴゃあ、お嫁を連れてくるなんて」
おばあさん「もう思い残すことはないよ」
もも:「もう、大袈裟だってママ」
あははははー
宝より、嫁に喜ぶおばあさん。
◯ジム
もも:「ひめちゃん、今日は何をする?」
ひめ:「じゃあね、【バタフライマシン】ごっこ」
もも:「いいね、腕押さえるよ」
おに:「うん」
背後から密着して、腕を合わせて、引っ張り合い!
【大胸筋】を、いじめるのだよ。
もも:「うふふ」
おに:「あはは」
もも:「そーれ」
おに:「キャー」
ブチブチブチ、筋繊維ブチブチ
▼
ピンク鬼「キャー」
ピンク鬼「今日もあまあまですわー」
ピンク鬼「あっまい、砂糖吐きそう」
ピンク鬼「あ、見て、今視線をからめた」
ピンク鬼「ついばむようなキスよ」
ピンク鬼「キマシタワー!」
ピンク鬼「尊い、尊いですわー」
ピンク鬼「はあはあ」
5000人のピンク鬼が桃太郎ジムに入会し、多額の年会費を収めたことで、ジムの設備が充実しましたとさ。
そして桃太郎と鬼姫ちゃんは、毎日毎日、楽しそうに筋トレしましまとさ。
おに:「ねえねえ桃太郎」腹パン
もも:「うぐぅ、な、なにかな?」
おに:「えへへ、ただ腹パンしただけ」
もも:「もう、かわいいな〜」ナデナデ
おに:「えへへ〜」
もも:「あはは〜」
めでたし めでたし