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ほらふきのイデア  作者: カナマナマ
第 四章『冒険者はいつも面倒の連続』
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4-15 エルフ国へ

「本当に早いですね。

どうせそうするつもりだったじゃないですか。」


オフィーリアは俺を冷やかす。

しかし、その表情には信頼と安堵が共に盛り込まれている。


…あんな表情まで見てしまったからもう後戻りはできないな。

進んで行くだけだ。


「決めたらすぐに出発するか。

このような状況でエリーゼがセムスから出発したらまずいことになるから。」


「そうですね。でもやはり今すぐは無理ではないでしょうか?

少なくとも明日の朝出発しなければならないようですが?」


オフィーリアの助言に周囲を見回す。

...そうだな。


「\オフィーリア、とりあえずルメナを連れて旅館に行って、出発準備をしてくれ。

俺は…」

テラを見ながら話す。


「こいつの始末をしてから行くから。」


テラの顔に初めて恐怖がわく。

オフィーリアがかわいそうそうに声をかけてくれる。


「ああ言っても殺さないから心配しないでください。

ただ、これ以上は俺も保証できません。」


そしてオフィーリアはルメナとともにテレポートに消えた。

残ったのは俺とテラだけ。


「それでは始めてみようか。

オフィーリアが言った通り殺すつもりはないから緊張するな。」


「何…何をするつもりか…?!」


「ただの簡単なメンタルケアだから心配するな。」


あっという間に距離を縮めてテラの前に立つ。

テラは何かを言おうとする前に私はもう一度動いた。


俺の右手の人差し指がテラの頭の側面を突き破る。


「うあぁ!!!!!」


「大げさに言うな。見た目はおぞましいが、痛みさえない魔法だから。」


言葉はそうだが頭の中で何かが動くという、経験したことのない異物感にテラの恐怖感は極まった。

瞬く間に泣きべそをかいてしまった。

しかし、この状況で動けばどんなことが起こるか分からず、動くこともできない。


「それでは始めるぞ。

しばらく寝て起きたらさっぱりするよ。」


アーカイブコンパイラ(記録所の編集者)


指を通して魔力を注入する。

テラの意識が途絶え、これと共に私の脳とテラの脳が同期化される。


「……やっぱり言わなかった情報がある。」


他の強硬派エルフ要員の身の上情報、イヤリングの情報、エルドリームの地理などなど。

必要な情報だけをまとめて私の脳に移す。


その次は記憶の操作。

俺たちに会った記憶は削除し、何もなかったことにする。


最もシンプルな方法は殺すことだが,それは1つ問題がある。

こいつが情報網なら、必ず情報交換をする本陣があるだろう。

急に報告が途切れたら当然疑いをかけるしかない。

いつものように安全第一を追求するようにしよう。


昇級試験の記憶はさておいて、うわさの記憶も置いておこうか。

私たちを疑うような記憶だけをすべて消すようにしよう。


···できた。

指を抜く。

瞬く間に穴は何もなかったかのように埋まった。


月を見上げる。

あの位置ならまだ今日が過ぎていないようだな。


夜が終わる前にしておくことがある。

再びうわさを覆い隠すこと。

簡単に「虚偽のうわさだった」といううわさを再び流しさえすればいい。

元からデマを流しただけに、真実はすぐに明らかになるだろうが、確かにしておいた方がいいだろう。


そしてルメナのためのサプライズプレゼントも…




「かなり遅れましたね。」


夜の十二時を遥かに過ぎた時刻。

今になって旅館に帰ってきた。


「そんな君はどうして寝ていなかった?」


「そりゃあ、あなたを待ってたのですよ。」


「…オフィーリア、こんなことを言って本当に悪いけど、もう真剣に考える時だ。

今から俺たちがすべきことは,笑い,騒ぎ,緊張せずにできることではない。

俺を待ってくれた気持ちは嬉しいし、ありがたいけど、自分自身の体力と精神力をまず考えなければならない状況なんだ。」


「…そうですね。ごめんなさい。」


「せいにするんじゃない。人のことを考えるのもいいが、まず君のことを気遣えというのさ。

そうしろとそこから君を連れてきたんじゃない?」


「フフッ、でも慣れるにはかなり時間がかかりそうです。」


「とにかく今日はもう寝ようぜ。明日のために。」


瞬く間に眠りに落ちる。

そして新しい朝日が昇る。




日差しが当たるやいなや目が覚める。

準備を早く済ませてルメナの部屋に行く。

もともと寝癖のいいやつだが、今日は酒のために起き上がる気配が全くない。

だから、これを準備してきたんだ。


ルメナの口にある実を入れる。

3..2..1..爆破☆


「クアアッ、苦みが!!!」


「性能は確かだな。どう、朝からのコナド実の味は?

酒気が消える味だよな?実際にもそういう効能だけどさ。」


「朝から何んの仕業よ?!」


「お前こそ昨日何をしたか覚えていねのか?!お前のせいでどんなに苦労したことか!」


「だからといってコナドの実を食べさせる?!この非人間的な奴!」


今すぐ出発しようとしたが、口げんかが長くなる兆しが見える。

でも、俺も頭にあせっておとなしく退かない。

そして戦争は支援軍によって終わりを迎えた。


「ル・メ・ナ・さん?」


「ひいっ!?オ、オフィーリア?!」


「そうしてはダメですよ。昨日悪かったのはルメナさんですから。

そのおかげで私もデートをやめるしかなかったですよ…?」


「ウアアアア…!」


「あらら、怒っているのではないんですよ?

ただし、これ以上クリスさんを困らせるなら本当に怒るかも…?」


「申し訳ありません!今すぐ準備します!」


「お願いします~」


···怖い。

今の状況を好むべきか、それとも恐れるべきか、よくわからないな。



酒に酔ったとしても、ルメナもまた昨日の記憶ははっきりしているようだ。

眠ってから起こったことだけを簡単に説明した。

ところでみんな覚えていながらもそうだったと思うと頭にくるなぁ。


支度を済ませて旅館を出る。

今になって朝日が地平線から昇った早朝だ。

結局今度も城に入ってからはまともに休めなかった…


早朝であるにもかかわらず人々がかなり見える方だ。

そしてその中で聞こえてくる声。


「アルデンヌ事件の犯人が現れたって、デマだったみたいだぞ?」


よく広がってる。

もうブレリーで心配することはないだろう。

まあ、もう問題が生じても、これ以上心配も解決もできない。


「昨日、テラの頭の中で経路はみつけておいたよ。

たぶん今出発したら歩いて5日後くらいに着くと思うよ。」


「5日か…あ、そしたらD級昇級はどうなるの?」


「次の機会ってことだな。」


「ちぇっ、こうなったからにはエルドリームまで行く間にネタをどっさり集めてすぐC級に上がってやる!」


「悪いけど、狩りをする時間もないんだから。」


城を抜け出してエルドリームのある東の方向に向かう。

そして行く途中で誰かと出会う。


「...」


「...」


テラが俺たちを通り過ぎる。

頓と気にもかけないまま。


…今度会ったときはあいつが俺たちを敵対することになるか、それとも親近感を持つか。

今からエリーゼに会って話をすれば分かるだろう。


「出発する、エルドリームに向かって。」





「しまった!」


「なんだ、ルメナ。何か置いてきた?」


「絶対食べたかったパンを買い忘れた!お弁当にはうってつけだったはずなのに!」


「もしかしてシャブレベーカリーのあんずパイ?甘味嫌いの俺も昨夜、おいしく食べたよ。」


「お前、それをどうやって…?」


「すごくおいしいことで有名らしいので、私、昨日帰りに買っておいたんです。

実はそこでデートを続けようと思っていたのに…」


「うおおっ、よかった。それでは…?

お前たちの表情、どうしたんだよ…?」


「さあ、食べたければ一生懸命ついてきて。

さもなければくずもないぞ?」


「このけちな!オフィーリア、お前は善良だからクリスの言葉なんか無視して…」


「いい子なので、どれがいいことなのかよく知っていますよ。」


「クウウウウウ!おぼえておくぞ、お前ら!」


「はい、1点減点です、ルメナさん。」


「···すみませんでした!」



買っておいてよかった。

とりあえず今日一日は楽に行けるよな?

そうなったらいいな。

そこに着いては、休めはないから。

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