4-14 突然のリベンジ戦
「なんとかテレポートが間に合ったね。」
クエストをしに行く時、行き過ぎた城の外角の小道。
俺とオフィーリア、ルメナとテラが転移した。
「うん?なんだ、これ?私が転移魔法を使ったけ?」
「オフィリア、ルメナを捕まえていて。」
そして俺はテラに近づく。
周囲を見回すテラ。
今の状況に混乱している。
そして俺としても、今の状況が不満なのは同じだ。
「うああぁ!もともとの作戦は良かったのに、なぜこうなったんだ?!
いつもなら少し上品に行くだろうけど、俺も今頭に来たんだよ。
反抗しないで捕まえられるのがお前にも良いさ。」
「こんな生意気な…」
ところがかかってくるわけではない。
予想が間違っていないなら、ここにある原因は転移魔法。
むざむざと飛びかかることはできない。
そうするうちにオフィーリアを発見する。
「あの女は…お前ら、一体何者だ?」
「それは俺が言いたいことだけど?だからわざとこんな風に噂まで流したんだって。」
「やっぱり貴様の仕業か。
どうしてそんなことをしたんだ?おれに負けた恨みか?」
「頭のいいやつだと思ったら、思ったより間抜けやつだな。
お前の正体だと言ったじゃねか。」
「俺の正体だって?」
「言い逃れはやめてくれ。
もうその顔に幻影魔法がかかっていることや、それをアイテムに保っていることも全て知っているから。
堂々とした奴がそんなことするわけないだろ?
だから噂を広めて君の活動を防ぐと同時に、俺たちを追跡するように作ったんだ。」
うわさの内容は自分なりに戦略的に設定してみた。
まずここブレリはアルデンヌと距離があるから噂がまだ正確に届いてないと思ったよ。
多分断片的にだけ知られているだろう。
だから操作しやすいと思った。
またそんな大騒動を起こした奴。そして、忽然と現れた実力者。
お前が見せてくれた姿とぴったりの設定じゃねか。
事件を起こして逃げている、強力な重犯罪者。
そしてなによりも、うわさのあの事件を私たちがあまりにもよく知っているということだ。
だから自分勝手に操作するのも楽だし。」
ここまで聞いてテラはゆっくりと剣を抜く。
焦ってたみたいだな。
「俺の仕事が一体あなたと何の関係があるんだ?」
「なんだってんだ、悪いことしようとする悪い子は叱るのが当たり前だろ?」
先程言ったとおり長引かせるつもりはない。
今すぐ…
「おい、止まれ!」
「なんだ、ルメナ!」
「あいつ、私のものよ!横取りするのは許さない!」
「ルメナさん、今回は…」
「そんなこと知らないよ!いやだ、いやだあぁ!私のものよ!」
頭をかかえる。
あのように言うのを無視したらまた暴走するかもしれない。
「オフィリア、ルメナを放して。」
「大丈夫ですか?」
「あんなにまで言うのにどうしようもない。」
オフィーリアがルメナを手放す
「お願いします…?」
「はい、わかりました!」
ルメナが手を合わせて、魔力を集め、私はテレポートする時に使おうとした魔法を再び使う。
そして俺はこれを見てもう一度頭を抱える。
「さあ、いきます!」
「あのバカが!これのせいでさっきも無理してテレポートしたのに!」
ルメナとテラの中に割り込む。
そしてテラに背を向ける。
『オスプリンガー』
ルメナの詠唱が覚えられて俺も防御魔法を詠唱する。
『トルペット』
何十重もの防壁が俺の前にできている。
ルメナの手から発射された光の茎。
その光の流れが俺の防壁を一つ一つ全部突き抜ける。
気勢が恐ろしい。
まさか…
これから残った防壁は3つ。
2つ。
1つ。
そして、光が曲がって空に向かう。
わき上がった光が雲を突き抜けて果てしなく飛んでいく。
…正直ビビった…
ほぼ1年ぶりに再びルメナと競ってみたが、やはり魔王というタイトルはただであったのじゃない。
「え?なんでそれを止めるの?」
「テメ、この辺りを全部壊す気か!?!」
「…?」
「一体どうしてさっきからあの魔法を使おうとするんだ、いったい!」
『オスプリンガー』、光を凝縮させて放つ魔法。
普通の光魔法が広範囲魔法であるのと違い、凝縮させて範囲は狭いが、すべてを突き破れる貫通力を持つ。
このような魔法をルメナの魔力でキャスティングすれば結果は明白だ。
大災害だ。
さっきの町で使ったら、何人が死んでいたかわからない。
「オフィリア、またルメナをつかまえてろ!」
「わかりました…」
「何だよ、オフィリアにかっこいい姿見せたいんだな?
もっと早く言えばよかったのに。」
「お前は黙ってくれ、お願いだから!」
「俺も忍耐が限界だ。これより時間を引いたら今のあの魔法、俺が使うかもしれないんだ。
けんかする前にこんなこと言って悪いけど降伏しろ。」
「...」
たった今、ルメナの魔法と俺の防御を見てだいたい気づいただろう。
次元が違うということを。
黙って俺の顔色をうかがっている。
「タイムオーバーだ。
早く決めなかった君の過ちさ。」
ルメナほど無謀ではないが、十分に強力な攻撃を準備する。
『カレント·テーバー』覆域電網
指ごとに長いチェーンライトニングが作られる。
手を交差させ,稲妻のロープを網状にしてテラに投げる。
避けられる広さではない。
わざとそうさせたから。
テラが剣で切り出す手はずを整える。
「やめた方がいいよ。」
『エトリフェル』 双線交剣
x字の剣撃を飛ばして電撃の綱を切る。
ここまではよいだったが…
切れた残滓が雹のように落ちる。
そして、ひとつでも体に触れると
「くうぅぅぅ……」
感電でまひしてしまう。
「やめろって俺ははっきり言ったぞ?あんたのせいだよ。」
「よし、仕上げは私が!」
またルメナだ。
もう怒るのも疲れた。
「一体こいつが何と言ったからそうなんだ?」
「それが私に…魔法使いじゃないって…」
そして泣き出すルメナ。
「なんだよ、急になんで泣くんだよ!」
「私は魔法使いなのに!あのバカが私をファイターと言うでしょ!
今日クエストも私が魔法で終わらせたのに!
それで似合った魔法でこらしめようとしたのに!
フエエェ…」
からかわれた子供のように泣くルメナ。
「そうそう、ルメナさんはすごい魔法使いですよ。だから泣くのはだめ。」
「…シクッ…」
オフィーリアがなだめると、すぐに静かになる。
本当にもう二度と一人でお酒飲むようにしちゃだめだ…
酒癖も酒癖だが、プライドの高いこいつにとって魔法を否定されたのが、それだけ傷として受け止められているらしい。
ルメナの立場では怒るそだな…
「おい、口は動かせるよな?」
「ううっ…」
「動けるなら早く謝れ。あいつがまた怒ったら、俺も手に負えないから。
死にたくないだろう?」
「す…すみませんでした…」
「聞いただろ?謝ったよ。だから、もうやめろよ。」
「もう寝てますよ。」
「ええっ?!」
それでも眠っている以上、悩みの種はない。
気が抜ける。
まだやることが残っているのに。
「それでは尋問を始めようか?」
「一体…何を…」
「質問するのは俺の方。
まじめに答えれば私も教えてあげるからちゃんと答えてくれ。」
歓迎魔法を展開するアイテム、どんなものだ?」
「...」
「今になって麻痺が解けていないふりをする気か?
それとも誠実に答えたくない?」
「イヤリングだ…」
イヤリングを外す。
それとともに幻影が消える。
「これは意外というか…」
「当然のことだと…言ってもいいでしょうか…?」




