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ほらふきのイデア  作者: カナマナマ
第 四章『冒険者はいつも面倒の連続』
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4-1 平穏な日



晴れた日、俺らは歩いている。

気だるい声を出すオフィーリア。


「はあ…日差しがいいですね。こんなに気楽になったのはいつぶりだったけ…」


「今のうちにせいいっぱい楽しんでおいた方がいいよ。

いつ、こいつがまた事件に巻き込まれるか分からないから。」


「俺を災厄神のように言うのはやめろ。」


現在、俺たちが進入している国はミノルタ。

アルデンの王都シュベルテナでの戦いが終わり、俺の祖国であるカラゼンに帰る旅を再開した。

しかし、戦争が終わっても様々な問題が残っているので、これを避けるために南方に迂回している。


そうなって、俺たちがいるところはアルデンの国境。

特に気を使うべきことは見えていない。

オフィリアの言った通りだ。


何の制約もなく、人々が行き来する姿が目に付く。

アルデンとミノルタ間の戦争がなかった理由は3つ。



まず、ミノルタとアルデンは同じ宗教を持っている。

このため、教権国家のアルデンヌが名分のない戦争をすることはできなかった。

すべての戦争を「聖戦」という名で正当化したからだ。


2つ目は当然、アルデンがすでに3国と戦争中だったため、余裕がなかったこと。


この二つ以外のもう一つの理由。

オフィーリアがここに向かった初日、言った言葉がある。


「ミノルタとエルドリーム間の葛藤、最近になってもっとひどくなったんですよ。

ですので、ミノルタの方でも戦争を起こす余裕はないのでしょう。」



『エルドリーム』



人間族の中でも特別といわれる、エルフたちが中心となる土地。

多くの人がエルフのイメージを考えると、こういうことだろう。

美しい外見、強力な魔力、長い寿命、自然親和的な生活などを。


こんな例が間違ってはいないが、これだけを考えてエルドリームに足を踏み入れたら痛い目になりかねない。

今ミノルタとエルドリームの葛藤も多分「その理由」のせいだ。

それでも戦争中ではないから通行はまだ自由なはずなので、俺たちはそこに向かっている。

でも、その前に…


「ついにミノルタか。」


「もう追い詰められる状況はないよね?」


「いくらアルデンがそんな国でも、他国の国境にむやみに兵を送るほど無謀ではありません。」


本当に大変な4日間だった。

一応脅迫はしておいたが、いくらでも変わることができるのが人の心。

これ以上面倒なことが起こるのは嫌なので国境に来るまで旅館どころか、人と会うことさえ避けてここまで来た。


時々モンスターに遭遇したこともあったが、無視して来てしまった。

毎回ルメナが戦おうとするのを止めるのが一番に大変だった。


「いよいよ旅館でちゃんとしたご飯を…」


「私が作った食事が気に入らなかったんですか?!」


「いや、そうじゃなくて…」


あっという間に落ち込むオフィーリアを見て、落ち着かないルメナ。

オフィーリアがこの旅に同行してから,ルメナの遊び心は少し薄れた。

小悪魔のカウンターは天然の天使だったてことだ。


「ご飯でなくても、しっかり体も洗ってベッドで寝れば疲れがとれるだろうな。」


「そ..そうそう!クリスの言う通りだよ!だから暗いオーラを放つのはやめて!」


「お風呂…ベッド…

クリスさんと同じ部屋で…」


「ねえ、聞いてる?」


「早く行きましょう!テレポート使いましょうか?!」


「どうしてあっという間にやる気過剰になるんだよ?!」


国境の近くにはどんな場所でも旅人をターゲットにする村がある。

今、俺たちが向かっている村もその一つだ。


「ところでミノルタの地理も知っているね。」


現在の道案内はオフィーリア。

急いで出発したところだったので、地図どころか人々に聞くことさえできなかったので、アルデンからのルートはもっぱらオフィーリアに任せていた。


「以前一度来てみたんですよ。勇士パーティーから帰還する時、ここまでエリゼさんが見送ってくれました。」


「エリゼ…」


裏切られ、死を目前に控えた状況で、エリゼの私を救うための声は確かに聞こえた。

ぜひ会ってお礼を言いたい。

もちろん、今の状況で会うのはもう少し考える必要があるけどさ。


「それで、今エリーゼはエルドリームにいる?」


「それが…ちょっと長い話になるかもしれないので後で話ししましょう。」


村はもう見えている。

村は本当に平凡だった。

それほど大きくも小さくもなく,特に目立ったものもない。


考えてみると、このような町はセフィエルに帰還しては初めて見るものだ。

ヘント村のように冒険家があふれているわけでもなく、ラネルカの国境のように傭兵などがいるわけでもない本当に平凡な村。

何となく故郷が思い出される。


「じゃあ旅館から取ろうか?」


周辺に見える適当な旅館に入る。


「…個室3つですって?」


「お金なんて溢れてるから。

お互いに顔色を伺わずに自分の部屋を使うのがいいじゃない?」


「私の計画が…

今までは我慢してたので今日こそ…」


「どうしたの?」


「このバカ!」


なぜかオフィーリアが怒っている。

ルメナと同じ部屋を取っておけばよかったかな?



もう日が暮れている時間だ。

そのためか、旅行者や冒険家が集まり始める。

何か視線が感じられるんだけど。


「あそこの冒険者パーティー、ずっと俺たちを見てるぞ?」


「何か間違ったのでしょうか?」


「俺が行ってくるよ。」



「何か御用でも?」

俺が近づくと、パーティーは何かを思うように聞いてくる。


「あなたたち、もしかしてどこから来た?」


「アルデンから来ました。」


「…違うよな。」


「何のことですか?」


「噂も聞いていなかった?

アルデンの王都で大騒ぎになったことを。」


「それは聞いたのですが。」


「その犯人たちに対する手配が出てきた。

お前たちが少し似ているからもしやと思ってさ。」


「そうだったんですね。それで、私たちだと思いますか?」


「違うだろう。あの犯人たちは二人組で、女の髪の色は茶色だと言ってた。

男の方も顔立ちがあなたとは少し違うよ。何よりも顔にほくろがいない。」


「そうですか。それでは失礼いたします。」


「俺もすまなかったぞ。」


ルメナとオフィーリアと共に部屋に向かう。


「王に指示した情報操作もきちんとしておいたようだね。

このお金を使うことはないそうだな。」


「どうせ見栄っ張りだったでしょ?

戦争をなくそうとするやつが戦争を起こすわけがねじゃん。」


王に言っておいたのは少しずつの身の上情報を修正すること。

舞踏会であれくらいの人が見たので、完璧に隠すことは不可能。

だから、情報を歪曲するようにして事実と嘘を混ぜておいた。


「とにかくこれで人を避けるのはやめてもいいですね。」


「当分は疑われてもさ。」



いつものように食事時間は遵守された。

1階の居酒屋兼食堂に下りていくと、ルメナとオフィーリアがいる。

席に着くや否やため息が出る。

テーブルの上にはもう明きがない。


「これを誰かが全部食べるって注文したんだ…」


「これくらい注文したお金はもう何でもないじゃん。

けち臭くふるまうな。」


「お金の問題じゃない。

お前、これ全部食べないと覚悟しろよ。」


「クリスさん、ルメナさんに食事のことでは何か言わないでください。」


「うっ、やっぱりいい子よ。聞いた? お前も心をきれいに使えって。」


もちろん天然のお嬢さんは余計なことを一言加える。


「ルメナさんの身長と体を見てください。

盛んの成長期だから、栄養が必要な年です。

思う存分に食べるのが大事なんですよ。」


「…もう我慢できない!」


「ええっ?!どうして?!」


何かごたごたするルメナとオフィーリア。

実は、最初はすごく心配したけど、思ったよりずっと元気にやってくれている。

たった2度の危機があったが。



一度はルメナの正体を語ってくれた時。

オフィーリアにこの1年間の話をすべてした。

ただ一つ、裏切りの話を除いて。

これを今言ったら、訳もなくオフィーリアを混乱させるだけだ。

いつかは言うべきだが、今ではない。


とにかく、ルメナの正体が魔王だったということを言った。

その音を聞くや否や、周囲をぶっ飛ばす魔法を詠唱しようとしたので、大変だった。

結局、俺を助けてくれた恩人という話をするまで、魔力を集めたままだったので、本当に怖かった。


その他にもアルスマグナ、魔力融合、ドレンテの勢力。

すべてをオフィーリアに話し、オフィーリアは疑いの気もなく全て受け入れてくれた。

もう帰れない旅に出たのだ。



ああ…そうだ。

もう一度は本気で周りをぶっ飛ばしてしまった。


ルメナと1年間同棲し、部屋も一緒に使ったという話をルメナがしたら、「浮気者」と叫びながら俺を吹き飛ばした。

ルメナが狙ったに違いない。

絶対、復讐してやる。



「こうなったら戦争を起こすことはないんじゃない?

お金はどう使うつもりよ?」


「そうだね…」


後になって計算してみた金額は92億リデム。

この村の金を全部ためてもこの金額より少ないだろう。

実は答えは決まってる。


「このお金で、お金を狩るんだ。

力でお金を得るよりその方がリスクが少ないのはもちろん、もっとたくさんのお金をかき集めることができる。

欲しいお金があるなら、それを得るために惜しみなく自分のお金を使う。

自分が失敗するという考えは、まったくしないまま。

お金の魔力はそういうものだから。」


「簡単に言って、詐欺師になるってことだね?」


「反論はできないな。

それでも正当に儲けられる方法があるならそちらを優先するよ。」


「私も慣れることができるでしょうか…?」


「ゆっくりしろよ。慣れないっても、それでいいよ。

人のお金を奪うことに慣れるのが変だから。」


食事はまだ続いている。

ルメナがそろそろ食べるスピードが遅くなってきて、プライドを傷つける言をする。

その言葉に速度を再び上げるルメナ。

今日必ずオフィーリアの時の復讐をしてやる。

俺とオフィーリアも飲み物を注文し、話を続ける。


「さて、さっき村に入る前に話していた話を聞いてみようか。

一体エルドリームで何が起こったんだ?」

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