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ほらふきのイデア  作者: カナマナマ
第 二章 「薬と毒は紙一重の差」
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2-10 敗亡の紙(第 二章完)

オズワルドは目の前の光景を理解できない。

自分はすべてを持っているから。

財力も、武力も、身分も。


そんな自分の前に、自分の財力を奪った、自分の武力をもっと強い力で押さえた、自分の身がらは気にしない、2人が迫る。


「チェックメイト。」


「うわぁ!!来るな!あいつらを止めろ!」


しかし、誰もオズワルドを助けようとしない。

というか、むしろ俺たちが近付いただけ後退している。


「で、まだ俺たちを殺したい?」


「命だけは…」


「そうだな。 帰ってみろ。」


「…はい?」


オズワルドの馬の手綱を引っ張る。


「さあ、マエスに戻れ。」


「…本当にこのまま送ってくれるんですか?」


「ただではないじゃねか?2人があのざまだから。」


ハモンドはまだ気絶しており、アッシュはどこかに消えてしまった。

もちろん、上記の通り、一般兵士も戦える状況ではない。


「あのハモンドって人は置いてけ。 聞きたいことがあるから。

今早くマエスに行ってみるほうがいいよ。」


「…ありがとうございます。ありがとうございます!」


後ろを振り向かずに逃げるオズワルド。

それを見ながらルメナが笑いながら言う。


「サプライズが待ってるよ!」





「どうしてこうなったんだ?

あいつら、本当に正体は何んだ?!」


疑問だらけだが、一応それよりは帰るのが先だ。

サプライズって?

女の性格からみれば何か不吉な予感がする。


ある程度走って、マエスが見えてくる。

…なにかおかしいだ。

今日はお祭りのようなものはなかったはずなのに。

この夜中にあんなに明るい?

そんな中、マエスの方から兵士がくる。


「何が起こっているんだ?」


「暴動です! 今、城に市民が攻め込んできました!」


「暴動だと?! どうして?!」


「麻薬を作ったのが私たちだと言って城を燃やそうとしています!」


「まさかこれがサプライズってことか…!」


マエスに戻り、城のほうに行くとものすごい人出がある。

人出から見て今すぐ鎮圧できる水準じゃない。


「燃やせ! あんな奴らは領主でもない!」

「麻薬だけじゃない!最初からよくない噂がたくさんあったんだ。全部調査しないと!」

「犯人たちを探せ!」


城には火の手が燃え始めた。

そして、城のようにオズワルドの怒りも燃える。


「オズワルド様、どうすればいいでしょう!」


「…道を開けろ!」


「はい?あれをどうやって…」


「邪魔な奴らはぜんぶ殺せ!」


「何ですって?」


「命令が聞こえないのか? 殺せ!」


「…本当に正気じゃない。」


「何だと?」


「行くならあんた一人で行け。私たちは死にたくないんだ!」


「貴様らが!」


分裂する兵士たちとオズワルド。

オズワルドと兵士たちの声を聞いて、市民の方がこちらのことを気づいた。


「領主の息子だ!」

「捕まえろ!やっつけろ!」


兵士たちが全員逃げはじめる。

仕方なくオズワルドも逃げてしまった。


「どうしても城に入らないと。」


入らないとすべてを失う。

すでにその2人に相当な財産を奪われ、残りの財産も燃えている。

さらに、現在借金もある。

現在残っている希望はただ一つ。


「あのポーションを持ち出さなきゃ。」


市民の怒りは父親にかぶせれば何とかなる。

問題はお金。

借金まで抱えている状況だ。

金額が金額だけに、返さないと命が危ない。


あのポーションさえあれば危機は乗り越えられる。

ハイポーション200本にハイポーションとレイジストックのレシピ。

一応、ポーションを売ってお金を用意し、またポーションを作ればまた立ち上がることができる。


近くにあった捨てられた衣を纏って城の方に向かう。

城の近くまで行けば秘密通路がある。


成功裏に秘密通路まで来たオズワルド。

城内に進入すると、部下たちが城を略奪している。


「ゴードンの連中ら、貴様らが…」


腹が立つが, こんな時じゃない。

まずはポーションが先だ。

ポーションは、出来上がったら全部自分の部屋に移しておけて、部屋は鍵で閉めた。

素早く自分の部屋に足を運ぶ。


自分の部屋の前に到達するとゴードンがいる。


「ちぇっ、なんとかならんのか…」


「何をしてるんだ?」


「おお、坊ちゃんだな。ちょうどいいところへ来た。」


威嚇的に近づくゴードン。

しかし、オズワルドも退くわけにはいかない。


「これからこの扉を開く。中に貴重品は好きなように持って行ってもいい。

かわりに私をちょっと手伝ってくれ。」


「?」


「中にポーションがいる。それを一緒に運んでくれ。」


「まあ、その門さえ開けてくれればそれくらいは。」


こいつは中のポーションがハイポーションだということを知らない。

部屋の貴重品を全部盗んで行ってもハイポーション5本くらいだ。


部屋を開けて入ると箱が見える。

ゴードンは貴重品に目を奪われた。


「すぐに持ち出そう。

必ずまた立ち上がって貴様らを全部ひざまずかせてやる。」


箱4個にそれぞれ50個ずつ入っていて、残ったのはレシピを書いた手帳。

その手帳の上に手紙が載っている。


「これは何だ?」



「ハロー★

この手紙を読んでいるなら、なんとかここまで無事に来たってことですね。

すごい!!

そんなあなたがこれ以上無駄な努力をしないように賞をあげますよ。

そこにあるポーションは、実は全部ロー級のポーションです♬」


「…何だって?」

手紙を読み続ける。


「素人でもポーションの見分け方が色と香り!

色付きの水薬は普通色が濃い、香りが良いほど高い等級です。

しかし、私たち程度になれば、色の偽造ぐらいは簡単なことです。

当然香りもそうだし。


私たちが作ったポーションの中でハイポーションはたった2つだけ!

あなたが部下を斬る時に使ったポーションと、私がクリスを斬る時に使ったポーションだけ。

たぶん、あなたが自分でハイポーションを作ることを考えていると思うけど、勘違いはもうやめてください♥

あなたの実力ではローも辛うじて作るんです。

なぜならハイポーションには魔法付与が大きい割合を占めるのに、あなたの実力ではぜんぜん足りません♪


クリスを治療したポーションをあなたが魔法付与したんですって?

その時肩に手を上げたの、ご存知でしたか?

魔力補助って知っていますか?

すなわち、魔法付与はあなたがしたのではなかったです。

最初に作ったのもあなたに見せてあげた薬にだけ魔法を付与したんです。

だった一つが150万リデムになる物を思う存分使うことはできないから、あなたが残り分を確認しないということは明らかです。


ハイポーションレシピは半分真実、半分は偽物♪

あんなでたらめな強化剤や作る人でもローポーションを作るのを気づくかも知らないので、ハイポーションのレシピに必要ない材料や過程を加えて、むしろダウングレードさせる方式で作りました。

あなたに見せたハイポーションを作った後、すぐダウングレードさせました。

結局、ハイポーションのみたいなローポーションを作るレシピってことです★


つまりあなたは1000リデムぐらいで買うものを100万で買ったというわけです。

ありがとうございます♬♥

それでは幸運を祈りますよ。



愛と可愛さを込めてルメナから


P.s 余白が足りなくて書けなかったけど、レイジストックのレシピは本物かな?」



手紙はこのように終わった。


「おい、坊っちゃん。 そろそろ行こうって。

時間がない。 炎が激しくなってるぞ。」


ゴードンが急き立てるが、オズワルドは立っている。

むしろその場でひざまずいてしまうオズワルド。


「もう終わった…ハハ…クソオッ!」


狂ったように笑っているオズワルド。

手紙を丸めて火の中に投げつける。

その時、人々の声が聞こえる。


「こちらです、ギルドマスター。」


「ちぇっ、そうしていたいなら勝手にしろ!」


ゴードンはすぐに逃げてしまう。

そして、人々が入ってくる。


「あなたに聞きたいことがいくつかあるんだ。

逮捕して早く部屋を調べてみろ!」


「その手帳は?」


地面に落ちた手帳を誰かが広げてみる。


「…ひどいな。こんなことをしてきたのか。」

「こちらにも帳簿を見つけました。」

「引っ張っていけ。」




「…ここは?」


ハモンドが目覚める。

そして目の前にあるのは俺とルメナ。

顔の幻影は解除した。


「また飛びかかることはないだろうな?」


「…何で殺さなかったんだ?」


「あんたは殺せばお金を貰っただろうが、俺たちがあんたを殺したって何が残るんだ。」


「罰すると言ってなかったか?」


「賞もあげなかった。」


ルメナが収納空間を開け、ハモンドの前に宝箱を投げ出す。


「ここに出た宝箱全部持って行け。2億リデムぐらいかな。」


「何言ってるんだ?!この大金をどうして俺に?」


「罰は今まで奴隷たちを救ってきた賞に消されたと思ってやるぞ。

これからは賞をもらうことだけしろって。

これはあんたを雇用する費用だと思え。」


「おれを雇うって?」


「あいつがあんたを捨てたから契約解除だろ?

だから俺と契約しようと言うんだよ。」


「何をやらせるつもりだ?」


「こうやってお金ができたから、商売をしようが何をしようが、正しい稼いで奴隷たちを救え。」


「…」


「あんたがやっていたことの目標は俺がしようと思っていることと同じだ。

ただ手段が間違っていただけ。」


「なら何でお前が直接やればいいじゃねか。」


「マエスにだけこんなことがあるのではないでしょ?

あんたの手が届かない所は俺たちがどうにかやるよ。」


そして暖かく言ってあげる。


「これ以上、血にまみれたお金を見ながら自責するのはやめてもいい。」


「本当に…大丈夫か?」


「あんたに聞くよ。俺と契約する?」


黙って涙ぐんだ目でうなずくハモンドを見て笑いが出てしまう。

「じゃ、よろしくな。 マエス支部長ハモンド。」


「終わった?じゃあ、出発しよう。」

ルメナが急き立てる。


「いつか一杯やろよ、ハモンド。」

オズワルドの兵士から奪った馬にまたがる。


ハモンドが聞く。

「君はいったい?」


…答えてやろうか。

「絶対に他の人たちに言うな。

クリス·レバント。

世界をもう一度救おうとする勇士よ。」


「クリス·レバント…?

魔王討伐パーティーの魔術師?!」


「秘密だって。誰にも言うな。」


「あんたこそ早く帰ってみろよ。

私の記憶が正しなら今夜は奴隷競売じゃなかったの?」


ルメナが割り込み、その言葉にハモンドも背を向ける。


「いつかきっと戻ってくれ。 恩を返すから。」


「そしたらさっき言った通りいい酒でも用意しておけ。」


そうしてハモンドとは反対の方に進む。



「そんな恥ずかしいことをよくもいうね…」


「俺もそう思う…黒歴史だ…」


「でも間違ってはないだろ。世を救める勇士。」


「第一歩だったが、いい感じだったんじゃない?」


「そう、面白かった。」



馬に乗って走る。


「普段の君ならそのままゆっくり行こうと言ったはずなのに。

馬が必要な理由がある?」


「オズワルドと初めて食卓で話したときに聞いた言葉の中で気にかかることがあったんだ。」


「戦争のこと?」


「俺が勇者になる前にも戦争はあったぞ。

それが問題じゃない。」


本当は、もう少しマエスに滞在しながら、この一年間に変わった世間の情報を手に入れたかったが、それを聞いた瞬間、とても黙っていられなかった。

心にずっと引っかかったのは…


「勇士たちが戦争に参加したという言葉が問題だ。」


「それが問題?強い戦力は使うのが変なの?」


「いや、今まで強い戦力はジョーカーで使うのが一般的だった。

最後まで隠しておいて、本当に決定的な瞬間に使うカードとして。」


「そうなんだ。」


「実際に俺も戦争に出て戦功を立てるより、錬金術薬の普及に集中してきた。

それだけでも弱小国だったカラゼンが持ちこたえることができた。」


「でももうどうせ知れたんだから大々的に戦力として使うってこと?」


「たぶんそうだし、戦争が激しくなるから戦力が必要なのも合ってるだろう。」


「で、それがどうして問題なんだ?」


実は俺の個人的な心の問題が一番大きい。

もしその話が真実なら黙ってはいられない。


「オズワルドが言ったよな?

ベリルスの近くに勇士保有国が2ヵ所あるって。

この国の北東の方に3国を過ぎると、クラインという国にデレクがいる。」


「君を裏切ったといったアイツ?」


マエスで買ってきた地図を広げる。

ベリルスの地図。

いま向かっているラネルカの地図。

そしてラネルカを過ぎると…


「東にオフィーリアがいるアルデン。」


そうして足はアルデンに向かう。




「城で夕ご飯は食べた後に脱出したらよかったのに…」


「いい加減にしろよ、食いしん坊やろ。」

こうして休載以降に削除していた支店まで、再び再連載しました。

実は4月中に済まそうとしていた作業なのですが、よりによって4月末、筋トレ中に手首にけがをしてしまって作業が遅れてしまいました。

それでもそれ以前に第3章の作業を終えたのは幸いですね。

今は第4章の検収中です。


3章からはかなりスケールが大きくなってしまいました。

国家を相手に戦いを仕掛けてしまうとだけ言いましょうか。

作品を構想する時に一番最初に考えておいたストーリーであり、気に入る素材だったので、個人的にはなんだかんだかんだで念を入れたストーリーです。

楽しく読んでくれたらありがたいですね。


これからはストックの調整も必要なので、連載周期は2日に1度、週末の場合は2本同時掲載ということで考えています。

すでに犯してしまった他の作品も仕上げなければならないので、この作品にだけ気を使う暇がないですね。


とにかく、何だか設定と説明ばかりがいっぱいに、誤字脱字だらけ、復讐と書いておいては、30話を超える復讐は始めることもできない、愚かで足りない作品ですが、読んでくださって感謝する次第です。

もう少しいい作品を書けるように 頑張ってみます。

ありがとうございます。

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