2-2 帰還
ヘント村だと言ったけ。
ドレンテの中にいる村にしてはかなり大きな村だ。
「何だ、このもっちりさは?!パンが柔らかさを越えた?!」
…放っておけば絶対に迷子になるだろう、こいつ。
ところで、もう何かを買った?
まだお金は…
「おい!お前、それどこてぬすんだものよ?!」
「バカ、試食してみろと言われてもらったの。200年前には泥棒や無銭飲食が合法だと思った?」
「誤解するようなことするな。」
「なら早くお金を用意してみろよ。私の好奇心が燃えているから。」
「ただの食いしん坊じゃねか。」
でもお金は早く手に入れておくのが楽だろう。
質屋を探して入る。
「いらっしゃいませ。」
「これだとどのくらいもらえるでしょうか?」
そして出したのは小さな黄金の指輪。
見てすぐに鑑定家のことを言う。
「このくらいの黄金なら4000リデムくらいですね。」
「それでいいです。換えてください。」
「少々お待ちください。」
袋を受け貰って質屋から出る。
「リデムの貨幣単位をいまだに使うんだね。」
「歴史ある貨幣だから。
まだ全世界で通用されているよ。」
「各貨幣の価値はどのくらいなの?」
「鋳貨が基本単位で1リデム、普通10個なら一度の食事用の大きさのパン1個で、これが銅貨の価値。
銅貨20枚に銀貨, 銀貨50枚が金貨の価値。
最後に白金貨が金貨10個の価値。
それ以上はダイヤモンドのようなもっと高いものを使って取引する。
人夫の平均賃金は日割が800リデムぐらいかな?」
「私の時とそんなに変わりはないよね。」
「よかったな。これからやることが多いなのに、最初から教えるのは時間がもったいない。」
もらったのは銀貨19枚に銅貨20枚。
ひとまずさっきのようなことがないようにお金を少し分けてあげよう。
「君の分け前よ。
銀貨5枚、銅貨10枚だからすきにつかえ。」
「なんだよ、銀貨たった5枚?」
「宿泊費はお前が出してくれるのか?
旅館に行こうぜ。」
町の中央にある旅館に入る。
「部屋2つに1200リデムなら悪くない。」
「わかったからご飯食べに行こうよ。」
旅館のすぐ下に居酒屋がある典型的な旅館だ。
そこにさっきのパーティーがある。
「こちらです。」
「おかげさまでここまで無事にたどりついてました。」
「こちらこそおかげさまで本当に幸運でした。」
「飲みながら話しましょう。
私たちがおごります。」
料理を注文し、待っている間にも話は続く。
「私たちは全部装備を作ることに決めました。
あんな素材は珍しいですから。」
「レア級の装備は確実に出るでしょう。
鍛冶屋の腕前が良ければスペシャルも期待できます。」
アイテムにも等級がある。
ベーシック、ノーマル、レア、スペシャル、ユニーク、エピック、レジェンド、アルティミットの順だ。
(小説の下に詳しく述べました。)
「そのクリスさんは全部売ろうとしているようですが理由でも?」
「そりゃレアはいらないから。こいつが着たローブがユニ…」
ルメナの口に肉を押し込む。
「お前、いつ俺のアイテムを鑑定したんだ?」
「モグモグ、以前お前が寝てるときに気になってやってみたんだ。」
「鑑定石どこで手に入れたんだ?」
「拾ったぞ。」
「…ユニークアイテムだとどれくらいの価値かわからない?
ここで知られたら面倒なことになるぞ。」
「ユニークくらいで何の騒ぎだ。
私のローブみたいにエピック級ならしれないけど。」
こいつはいつも俺が驚くことを言わないと死ぬ病気でもあるのかよ…
「ただお金が急なので売るだけです。ハハハッ。」
「今、ユニークだと…」
「いいえ、こんな風来坊にそんな貴重なものがあるはずが。
王族たちも手に入れにくい品物じゃないですか。」
「そうでしょうね。」
何とかやり過ごしたようだ。
それでは本格的に情報を集めてみようか。
「最近マエスには特に何かありませんか?」
「冒険者が増えすぎて問題です。
私が言うことではありませんが、ハハ。」
「何のことですか?」
「もちろん勇士パーティーの魔王討伐がきっかけでした。
その後、魔族や魔物たちが混乱に陥ったと信じてチャンスを探してくるのです。」
「…そうですね。
それでは都市もかなり大きくなったでしょうね。」
「ただ大きくなるだけですか。
ベリルース国第2都市まで狙っています。」
「ふーん…」
「そんな中で最近悪い噂が高いです。
戦争のためのお金を集めるために領主が汚い仕事をするという噂です。」
「具体的には?」
「何か変なもの密売とか。犯罪集団とコネクションがあるとか。
とにかく、そんな感じです。」
「そうですか…」
考えている中に、ロティが酔ったようにくっつく。
「あのう、あなたの話もちょっとしてみなさい。つまらない。」
「そう、B級の冒険って、面白そうじゃない。」
「それが…」
期待に満ちたまなざしたち。
適当なモンスターをとった話にしようか…
「じゃあ、ハーピーの巣に行った話を…」
「よし。みんな注目!」
「…なんか人数が多くなったんじゃないですか?」
何故か人が集まる。
「B級の話って珍しいじゃん!
面白そうに見えるから来てみたのさ。」
俺より2倍は大きく見える男が言う。
ここにいる全員が俺を見ているような気がする。
「吐きそう…」
「一応話は終えてやれって!」
誰だ…
一発殴ってやろうか。
本当に俺にとっては平凡な話を聞かせてあげる。
その話に没入する人々。
何とか話が終わると人々が拍手する。
「面白かった。あんた結構やってるじゃん!」
「よし!いつかあんたをこえてA級になる!」
「てめえがA級になったらあの人はZ級になるだろうな。夢が大きいすぎだな。」
「何だい?!」
人々が笑って騒ぐ姿。
1年ぶりに見る姿だ。
いつの間にかルメナが横へ来ている。
「小さな夢でも本当に楽しんでいるみたい。うらやましいね。」
「それで十分だ。大きな夢は俺が担う。」
けたたましい夕食が終わって部屋に向かったけど…
「どうして部屋を別に得たのよ?!」
「当たり前でしょ!
お前と同じ部屋なら人たち変な目で見るに決まってるだろ!?」
「今までよく一緒に寝たくせに!」
「誤解するようなことはやめろ!」
食事の時よりも賑やかな夜が過ぎる。
また新しい日がやって来て朝から早めに準備を終える。
「じゃ、行ってみようか。」
ベリーさんのパーティーに道案内を頼んだ。
アイアンリザードの装備を作るためには、マエスに戻らなければならないという。
「それでは出発しましょう。」
4時間ぶっ通しで歩いたら正午になってようやく城塞が見える。
「あそこがマエスです。」
ついに1年ぶりに再びセフィエルに戻ってきた。
やっと…
「魔法は解除してもいいよね?」
「すきにしろ。」
「何の魔法を使っていらっしゃいましたか?」
「気配をなくす魔法。
モンスターと会うのが面倒な時に使うと楽だよ。」
「なんの魔法ですか、その魔法!
すごく有用そうなんで教えてください!」
「君がやると魔力枯渇で倒れるよ。
もっと強くなって学びに来なさい。」
そうやってマエスの関所にたどり着く。
「お二人とも身分を証明できるものはお持ちでしょう?」
「そんなことが必要だったんですか? 確か、2年前には…」
「昨日言った通り人が多くなったので検問が強化されました。」
どうしよう。
冒険者証明資格を示すブローチは持っている。
冒険者なら誰でも持つ証明で,ブローチの形で国や登録したところを示し,中央にちりばめられた玉の色で等級を証明する。
つまり平凡なものだ。
ただ、真ん中に入っているのが紫色のものだけを除けば…
俺が持っているのはZ級の証明ブローチだ。
これを見られたら大変なことになる。
しょうがないな…
ルメナを呼ぶ。
「幻影魔法できる?」
「私ができないわけがねだろ。」
「そしたらお前も俺の持つこのブローチの幻影をつくろ。
玉の色は緑にして。」
すでにベリーのパーティーの順番だ。
それでは始めよう。
『ハルシネーション』
「こんなに6人か?」
警備隊長らしき者がやって来る。
「ええ、そうです。」
「身分証明は?」
「ここにブローチがあります。」
「通過…通過…通過…通過」
そして俺とルメナの番。
「…」
「…」
「B級の色。かなり腕がいいな。」
「まだ足りない実力です。」
「この形は…カラゼン? 遠くから来たな。」
「冒険者とはそんな職業ですから。」
「よし、二人ともパス。」
やっとマエス関門を過ぎると都市が広がっている。
胸がときめくような勇壮さが感じられる。
「帰ってきたな…」
人間界、セフィエルに。
「それでは私たちは行ってみます。」
ベリーさんのパーティーがお別れを告げる。
「ここまでありがとうございました。
ここでも会うことがあったらまたお酒を一杯飲みましょう。
そして、これ。」
赤いガラス瓶を渡す。
血のように赤い色を噴き出す。
「小さなプレゼントです。
危急な状況で飲むと役に立ちます。」
「ポーションですか?ありがとうございます。」
そうして4人が去り、ルメナが笑顔を見せる。
「そうやすくあげてもいいの?
ハイポーションならもう超高級品だといったじゃん。」
「俺にはないんだから。行こうよ。
行くべき場が多いぞ。」
まずは冒険者ギルドだな。




