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超能力を使える女の子が俺を落とそうと必死に動いているけど、一人と付き合った時点で俺の人生が終了な件について。加えて世間は物騒です…… 作者:くろい

三章

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久々の投稿。
更新遅くてごめんなさい。
 休日明けの月曜日。
 俺達の高校は夏休み前の期末テストの試験期間を迎えたわけだ。
 テスト期間が始まったので普段は勉強をしないでダラダラと休み時間の間、話している連中も少しでもましな点数を取るべくノートやら教科書を確認している。
 そんなピリピリとした雰囲気が漂う中、流石の俺も休み時間の間にテストの対策をしている友達に堂々と話しかけるわけにもいかず、勉強をするのであった。

 こうして始まった期末テストの期間。
 校内での部活動や委員会活動は成績を底上げするために完全に禁止となっている。
 とはいっても、全国大会を控えているとかそれ相応な理由があれば活動を特別に認められるのだが、そう言った部活動は今回は無く、どの部活動も委員会も活動を停止している。
 加えて、なぜだかは知らないがテストは一日2、3科目と普段の通常の授業がある日に比べて短く終わる。

 要するに何が言いたいかというと、割と暇を持て余すという事だ。
 そんな暇な時間があれば成績が良いあの二人は構って貰おうと近づいてくるわけで、最近自重しているとはいえ危険を感じているというわけである。

「おーい。お前ら、席に着け」
 テストを監督する先生が教室に入って来て、期末テストは始まりを迎えるのであった。


 それから数科目テストをすると、早くも帰宅となり、俺は何事もなく家に帰る。
 まあ、波豆さんの家だけど。
 そして、自重してはいるものの何かちょっかいを出してくるのではないかとそわそわしながら帰り道を歩いていると途中で若田部さんに出会う。

「あ、神田君。今日のテストはどうでした?」
 出会い頭に俺に話しかけてくる。
 さてと、何か変なことを言われなければ良いんだけどな……。

「まあ、普通にできた」

「私は現代文が全然でした」 
 それでもそれ以外が完璧であることは調先輩から聞いた記憶がある。
 超能力者は本当に超能力を制御するために集中力が異常なまでに発達することから、頭が良い人が多いのだ。とはいっても、波豆さんのように頭が悪い人もいる。
 だが、俺の見立てでは集中力はやはり普通の人より段違いなので勉強方法を教えたらめきめきと成績を伸ばすしているので超能力者は頭の回転は以上に速いと思う。
 ただ、頭の回転を活かせていないから勉強ができないだけでそれなりの素質はやはり持ち合わせているのだろう。って、超能力者についての専門家でも何でもないのに勘ぐってみたが、あっているかどうか不明なのは言うまでもない。

「というか、現代文はどうしてできないんだ?」

「どうしてと言われましても……あ、そうだ苦手を克服すべく参考書を買ったんです。どこがおかしいか教えてくれませんか?」
 と言って現代文の参考書を渡されるものの、普通に路上なので読むことはできない。

「まあ、良いけど。後でな」
 受け取った参考書を自身のカバンに仕舞う。
 どうせ、この後言われることは決まっている。
『私はできるだけ今すぐ知りたいんです。だから、一緒に居られるところに行きましょう』
 的なことを言われるに決まっている。

「あ、はい。じゃあ、今度教えてくださいね?」

「……」

「あの、立ち止まってどうしたんです?」

「いや、うん。なんでもない」
 信じられないことが起こった。
 隙あらば、二人きりになろうと誘ってくる若田部さんがどう見てもぜっこのチャンスだというのに『今度』と言っただと?
 さすがに自重しろとは言ったけど、こうも自然な切り返しで『今度』と言われるとは思いもしていなかった。
 正直に言おう。
 本当に俺の自重してくれという思いが通じたのか?

「そう言えば、調先輩が行ってたんですけど。期末テストが終わったら二学期にある体育祭と文化祭に付いて色々と動き始めるらしいです。夏休み前にどのクラスがどのお店をやるのかとか大まかに決めて置いて予算分配とかそう言ったのを決めるって言ってました。まあ、それさえ終われば二学期までほとんど仕事はないらしいです」

「あー、そうだよな。何気にまだまだ文化祭まで時間があるように見えるけど運営する側に立つとそうでもないんだよな……」

「はい。去年の生徒会は6名ほどで機能させていたらしいんですけど。今年は私を含めて四人しかいないので地獄になる可能性が高いそうです……」
 確かにそうなるだろう。
 できれば、もう一人くらい生徒会役員が欲しい所なのだがうまくは行かない。

「生徒会役員を増やしたい気もするけど……」

「神田君が考えていることは分かっています。そうなんですよね……」

 そう、増やそうと思えば増やせるのだ。
 生徒会がまともに機能するようになってからはちょくちょく生徒会活動に興味を示し生徒会室に訪れて生徒会に入れて貰えませんか? と生徒会にいる女子三人目当てで来る男子生徒はいる。
 ただ、女子三人目当てで来た生徒を入れたとすれば、何か良くないことが起きそうだしお断りさせていただいているというわけだ。

「できれば、後二人は欲しいんだけどな……」

「そうです。二人いればかなり楽になります。適当に下心を持っている人でも二人入れちゃいます? どうせ学校ですし変に手を出してくるとかはないでしょうし」

「そうだな。迫りくる文化祭をどう乗り切るか考えないといけないし、一回、今後について話したほうが良いかもな」

「はい、そうしましょう。まあ、文化祭の準備が始まるとはいえ、まだまだ本格的ではないですし、本格化する前にそうした話をするのは重要です」
 調先輩の汚名は徐々に何とかなってきている。
 文化祭という皆がにぎわうイベントでへまをすればそれはきっと一気に逆戻りになるかもしれない。
 そうとなれば、きちんとした生徒会の機能を求めないといけないわけで、やはり色々と考えなければ少しまずいのだ。

「夏休みの間はそう言えばどうするんだ?」
 そう、若田部さんは一人暮らしだ。 
 実家というものがあり、学校が休みであれば普通は帰る人が大半なわけで、若田部さんも帰るのかな? と思い質問をしてみたのだが。

「あー、家に帰っても良いですけど。どうせ、家に帰っても手伝わされるので帰っても一週間程度だと思います」

「手伝わされるって?」

「実は私の家って旅館を経営しているんです。でも、業界自体が人で不足でいつもギリギリで中学生くらいの時から仲居としてこき使われてまして……。それこそ、夏休みなんて繁盛期ですし、本当に仕事、仕事、仕事な毎日になってしまうので期間を設けて帰らないと本当に大変なんです」

「なるほど」

「なので、たぶんですけど一週間くらい帰ります。神田君こそ、実家に帰らないんですか?」

「あー、それが今ばあちゃんが死にそうなくらいに働いてるから家にはいないだろうし。京香も今は一緒に住んでいるし、帰る理由はないな」
 なんだかんだで、有用な超能力者の扱いでものすごく揉めている現状、超能力者を支援する団体の創設者のばあちゃんは色々な仕事を請け負っているので最近はホテル暮らしで色々な場所を転々としているらしく、家に帰れていない。
 本当に割といい年なんだし健康には気を付けて欲しい所である。

「調先輩も多分帰りませんよね?」
 若田部さんは恐る恐る俺に聞く。 
 それもそのはず、調先輩の親子関係はちょっと崩れかけている。
 いや、親としては親らしいんだけど。どこか歪んでいるんだよな調先輩の家庭ってさ。

「だろうな」

 別段と変わったことも話さずに俺と若田部さんは家に帰るのであった。
 だがしかし、普段がぶっ飛んでいる若田部さんと別段と変わったことも話さなかったのは意外と珍しい気もするのであった。
 そんなことを思った俺は波豆さんの部屋に付き、こう独り言をこぼす。

「本当に自重してるな……」

 自分で自重しろと言ったものの、やはり違和感を覚えるのであった。

「でも、悪くはない。そうだな、あのくらいなら軽く遊びに誘っても大丈夫だろうな」

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