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超能力を使える女の子が俺を落とそうと必死に動いているけど、一人と付き合った時点で俺の人生が終了な件について。加えて世間は物騒です…… 作者:くろい

三章

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抗う意思。しかし、甘い3(色々)

 波豆さんが作った夕食を食べた翌日。
 特段と何もない一日が繰り広げられ、放課後を迎える。
 太陽がまだ真上を向いている時、俺の携帯にある電話がかかってきた。

「好木さん。ケーキを作ってみたから食べて」
 京香からの電話であった。
 どうやら、京香の通う学校はもうテスト期間な為、授業が半日で終わり手持無沙汰であるがために普段はしないお菓子作りをしてみたという事らしい。
 勉強は大丈夫なのかって? まあ、我が妹は本当に頭が良いので全然平気である。

 そして、俺は我が家を訪れ京香のケーキを俺一人で頂きに来たというわけだ。
 一人な理由は俺以外の生徒会役員である、調先輩、若田部さん、波豆さんは以前、服装検査の際女子生徒で引っ掛かり名前を控えている人を呼び出し、服装が正されたかどうかの二度目の検査のため帰りが遅くなるからだ。
 男子における再度の服装検査に置いて人では足りているので俺は帰れたというわけだ。


 そんなわけで一人で我が家に戻り京香の作ったケーキを食すわけになったのだが、

「っぐ。まずい……」
 京香の作ったケーキはとてつもなくまずかった。
 とても甘いのにしょっぱくて、そして何か変な苦みまで感じる。

「好木さん。残しても良いから。食べなくて良いと思う」
 しかし、妹が作った料理。
 兄としては捨てるわけにはいかない。
 せめて、皿にだされた分だけはしっかりと食べ干そうとする。
 なに、このくらいなら食べれるレベルだ。

 そうして、俺は京香が作ったケーキを食べ終える。
 かかった時間はなんと30分。量はそこまで無かったはずなのにやはり美味しくないのがそこまで時間が掛かった要因と言えよう。

「ふう、なんだろう。食べ終えたら眠気がしてきた……」
 そして、唐突に襲い掛かってくる眠気。
 かなりの眠気が襲ってきて、俺の意識はそこで途切れた。











「ねえ、好木さん。起きて」
 頬を軽く叩かれながら耳に聞こえて来る言葉。
 その声色は京香のもので間違いはない。
 確か俺は京香に呼ばれてケーキを食べて、急な眠気に襲われて……。

「なあ、京香。俺が食べたケーキに睡眠薬を盛ったのか?」

「うん、入れたけど?」
 まあ、そうだよな。
 じゃなきゃ、あの唐突な眠気は説明が付かない。というか、あの不味さはきっと睡眠薬が入っているのをバレない様にするためだったのかもな。

「というか、手錠を解け」
 そう、今現在俺の両手両足は手錠で繋がれ、一切の身動きが封じられている。
 とはいっても、芋虫みたいに這いつくばることくらいはできるけどな。

「ううん、だめ。別に酷いことをするわけじゃないから安心して?」
 しかし、安心などでき方がおかしい。
 酷いことをするつもりはないというのに手錠を掛け身動きを封じるなどあり得ないのだから。

「じゃあ、何をするんだ?」

「わたしは好木さんにずっと愛されているならどんな形でも良い。でも、それでも嫉妬はするの」

「だから?」

「だからさ、好木さん。私を見て?」
 そう言われたのでしっかりと目を見つめてやるのだが、京香は不機嫌そうにしている。

「なあ、京香。そんなに俺は妹としてなら愛してるって何度も言ってるだろ? それじゃあ満足できないのか?」

「うん、満足できないよ。だって、好木さんは私の大事な大事な人だから。分かってる、兄妹なのにそう言う感情を抱くのはおかしいってわかってるけど。でも、私は……それでも好木さんを好き」

「俺なんかよりもきっといい人は居るって」

「ううん、いないよ。私のことを支えてくれるのは好木さんだけ。でも、襲うのはダメだって分かってる。合意のもとじゃないとダメなのは知ってるから。今日はこれだけさせて」
 そう言ってきた京香は俺の首筋をほんのりと湿り気のある唇をつけた。

「おい、京香。なにをしようと……」
 その時だ。
 首筋を思いっきりと吸われた。
 さすがの俺も馬鹿ではない。京香が吸う力は明らかに首筋にキスマークを付ける目的があると気が付く。
 首筋なんか目立つところに付けられれるのは少しばかり困るので振り払おうとしたが、手錠が中々に俺の動きを制限してくるせいで足掻いても、足掻いても、京香から抜け出すことが出来なかった。


 時間にして数十秒が過ぎた時だろうか、京香は俺の首筋から唇を剥がして、わざと耳元に唇を動かしたのち、小さな声で囁いた。

「好木さん。私はいくら妹として見られても諦めないから。そして、これからは自重するつもりはないよ」
 そう言うと同時に手錠を外してくれたのだが、首筋が気になって仕方がない。
 一体、どれほどな物が付けられているのか割と深刻な問題である。

「はあ……。京香、首筋にそう言う跡があると噂になったりとか、そう言うのが大変だからさ。もう二度とするなよ? マジでキスマークとか、生徒会が俺以外全員女性なんだから噂になったら洒落にならない」
 今回ばかりは怒らずにはいられない。
 だって、せっかく軌道に乗り始めた高校生活をまた首筋にあるキスマークのせいで噂をされ良からぬ方向に傾けられる可能性があるんだからな。

「うん、知ってる。だから、そうしたんだ。好木さんが私のことを見てくれないからいけない」
 はあ……。
 京香は血のつながりがあるせいで、あの二人以上に色々と厄介なんだよ……。
 どうしたら、俺のことを普通の兄として見てくれるんだろうか。

「京香。次、睡眠薬を盛ってこういうことをしたらさすがに許さないからな?」

「ううん、許してくれる。好木さんは優しいもの。昔から、私が何をしても許してくれたし」
 確かに、京香には甘くしてきた。
 甘くしすぎたから、兄妹なのに女として好きになって欲しいとか言われてるんだろうな……。
 よし、昨日はもう少しクドクドとしてでも良いからしっかりと言え、と波豆さんに言われたしそうするとしよう。

「京香。俺はお前が良い子だって知ってる。今はこうして少し拗れてるけど、いつか妹に戻ってくれるんだろ? だって俺達は普通の兄妹なんだからさ」
 そう言った時だ。手足を拘束されながら見上げていた我が妹、京香の表情が硬くなった。
 表情の硬くなった京香は俺の上着に手を掛け捲り上げた。

 肌が露になり、より敏感に空気を感じる上半身。

「おい、京香?」
 あ、これってもしかして。
 怒り方というか、言い方を間違えたのか? 
 しっかりと言えと言うのは若田部さんに対してで……、妹の京香にしっかりと言うのは得策じゃないのか?

「好木さんが普通の兄妹って言うから、少しお仕置き。だって、私は普通の兄妹な関係は求めてないんだよ?」
 俺がしっかりと普通の兄妹だ、という事を主張したのが京香を刺激してしまったらしい。
 あ、うん。物事の効果的な伝え方って人それぞれだよな……。 
 しっかりと、そしてはっきりと言う方法は京香には向かないって事だ。
 兄妹なのに少し特別な関係を欲している京香にとって普通の兄妹とはっきり言うのではなく、それとなく仄めかして分からせるのが正解なんだろう。
 だって、明らかに俺がはっきりと言ったせいで、すごく不機嫌になってるし。

 さて、俺はどうなるんだ? まあ、取りあえず足掻くか……。

「ふんッ」
 ダメだ。力を入れてみたけど手錠は外れる気はしないし、手錠のせいでまともに身動きが取れないな。
 抵抗をし続けるもその間に京香は捲り上げて露になった城韓進に顔を近づけている。
 そして、触れ合う直前の距離の時だ。

「好木さん。私は好木さんとは普通じゃない兄妹になりたい。だから、普通の兄妹だっていう好木さんにはそうじゃないよって分からせる必要がある」
 言葉を発し終わった後、俺のわき腹を唇を当てがい吸い始めた。
 じんわりと吸われていく感触がするわき腹。
 このままでは跡が残ってしまうし、振り払おうと動こうとするも動きが制限されているせいで上手くいかない。
 必死に抵抗をし続けるも一分ほど吸い上げて跡が残ったのを確認しては次の場所へ、次の場所へと何度も上半身を吸われていく。

 何度も、何度も、吸われた俺の肌にくっきりとそしてたくさんのキスマークが残ったのを確認した京香は俺の顔に自分の顔を近づけて、わざとらしく言う。

「好木さん。こんなことをする兄妹は普通なわけないよね?」
 そう、京香は兄として愛されるならそれで良いとは言っているが。
 あくまで、普通じゃダメらしい。

「……」
 それから俺は再び、体中にキスマークを付けられ続けられる。
 正直に言うと、このままだと本当にいつまで経っても解放してくれそうにない。
 そして、助けを求めようにも再度の服装検査をしているであろうあの三人が帰ってくるのは当分先である。

「ねえ、好木さん。私たちは普通の兄妹? それともそうじゃない? はっきり言えば、解放してあげるよ?」
 悪魔の囁きが俺に襲い掛かる。
 このままだといつまで経っても逃れることが出来ないのは明白の事実。

「京香と俺は特別な兄妹だ……」
 そう言わざる負えなかったのだ。
 だって、普通か、そうじゃないかって聞いてきたときの京香の目は、もしも普通だと言い張れば何か別のことをしてきそうな危うさが見えていたのだから。

 そして、宣言通りにあっさりと解放された俺は。
 取りあえず、波豆さんの住むアパートに借り受けた鍵を使い入る。

「……はあ。何だこれ」
 鏡を見た俺は大きなため息を吐く。

 だって、上半身にこれまでかって程にキスマークがついてるんだぞ? 
 そりゃ、ため息だってつきたくなる……。

「とりあえず、京香にはしっかりと怒ったり、はっきりと伝えるのはダメだ。うん、次からは気を付けないとマジでやばいな」

 接し方は人それぞれで、きちんと当人にあった接し方ではないと痛い目に合うと言うのを心に刻むのであった。
 だがしかし、そんな俺にとって今回の出来事で割と良かった点もある。

「でも、吸われる感触は割と悪くなかったな……」
 そう、肌を吸われる感触が割と気持ち良かったのだ。

「というか、やばい。すごく悶々としてる」
 そう、肌を吸われるだけという生殺しな行為によって、言わずもがな。
 俺のあれが大変なことになっている。

「別れ際に波豆さんは時間が掛かりそうだって言ってたし。まだ、帰って来ないよな?」
 波豆さんはおそらくまだ帰って来ない。
 ゆえに、俺は大変なことになっている自身のあれを鎮めるべく行動を起こす。
 何、すぐさま終えて窓を全開すれば換気は十分間に合うはずだ。



 それから数分後、大変なあれは鎮まりを迎えようとした時。
 ガタンと玄関が開く。
 しかし、もう抑えきれない俺のあれはお構いなく果ててしまう。
 急に開けられた玄関の音にビビった俺のあれから放たれたあれは大きく手に持っていた純白の拭き取るために作られた紙を無視し、鎮めるために用意した貢ぎ物に掛かってしまう。

「いやー、思ったよりも早く終わったから帰ってきたよ?」
 玄関を開けた波豆さんが部屋に入って来た。
 何とか鎮めたあれは隠せるも、手には証拠が残っている。
 証拠をしっかりと見てしまった波豆さんの顔は何とも言えない気まずさを覚える顔で、苦笑いしていた。

「あ、お、お帰り。ず、随分と帰りが早か、ったな?」
 声を出そうとしたが中々でない。

「う、うん。取りあえず、ごめんね……。そりゃ、時間が掛かるって言われたら、前みたいに暴発しない様に抜くのは当たり前だったね。私が服装検査に結構な時間が掛かるかもって言ったのが悪いよね。さてと、私は急用を思い出しちゃったからちょっと外に出てくる。てか、それはきちんと洗っておいてよ?」
 そう言い切りると、波豆さんはどこかへ行ってしまった。

 そして、俺の手に残ったのはあれを鎮めるための貢ぎ物として一時的に借りた、波豆さんが身に着けていても普段は余程大きな風が吹かない限り見えないもの。
 いや、正確にはあれのかかった波豆さんが身に着けていても普段は余程大きな風が吹かないと見えないものか……。

「はあ……」
 取りあえず、俺は後処理を始めるのであった。
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