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超能力を使える女の子が俺を落とそうと必死に動いているけど、一人と付き合った時点で俺の人生が終了な件について。加えて世間は物騒です…… 作者:くろい

三章

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更生したのは伊達じゃない(暴発)

なんでこんな話を書いたんだろう……でも、勢いで書き上げてしまったので一応投稿します。
次の日の朝、俺は目を覚ましたのだが、

「あ、やっちまった」
 興奮して眠りについた俺は盛大にパンツの中にぶちまけていた。

「おはよう、ヨシ君」
 寝ぼけ眼をこすりながらベッドから起き上がる波豆さん。
 さて、どうやって処理をしたものか……。

「ああ、おはよう波豆さん」

「いやー、ドキドキしちゃったよ。襲っても良いよよか挑発しちゃったからさ。もしかしたら、襲われるかもって思ったら中々に眠れなかったよ」
 どうやら、俺同様に波豆さんも寝る際にドキドキとしてしまったらしい。
 だが、そんなことはさておき、貸してもらった布団を剥げば間違いなく匂いでばれるし、本当にどうやって処理をすればいいのかが問題だ。

「さてと、先に髪の毛とか整えるから洗面台を使わせて貰うよ」
 波豆さんはベッドから抜け出し、洗面台に向かう。
 洗面台はお風呂場にあるので壁を隔てるため、俺の姿は今現在見えていない筈である。

 さてと、まずはどうすべきか……、大惨事になっているパンツの中はいまだにぬるりとしていることから起き抜けに出てしまったに違いなく、時間はまだそこまでたっていないという事だ。
 いやいや、いつ出したかなんて今はどうでも良い。
 取りあえず、この惨事をどうにか処理しなくてはいけない。

 よし、まずは少しでもましになるようにティッシュで中を拭き取ろう。
 俺は部屋にあったティッシュ箱から数枚ティッシュを取り出して、それで液体を拭き取っていく。
 ぬるりとした感触は消えたのだが、いまだパンツの中は濡れているわけで、どうやって履き替えるか考える。
 一応、パンツがせき止めてくれたおかげで、ズボンまでは染み込んではいない。

(だけどさ、これ今借りた布団を剥いだら絶対に匂いが漏れそうだな)
 とそんな時、ベランダに繋がる窓からコンコンとちいさな音がしていることに気が付く。

 恐る恐る、窓に近づくと、

「って、調先輩?」
 なぜか、俺のパンツを持った調先輩がいた。
 窓を開けると、調先輩は言った。

「あなたが暴発して何か大変そうだったから助けに来たわ」
 そう、考えを読んだ調先輩が替えのパンツを持って来てくれたのだ。
 ありがたい話だけどさ、正直に言おう。
 これってさいくら壁があろうが俺のプライバシーがないに等しいってことだよな?

「別に、正直に言えば良いじゃないの。夢精したって。そんなことで怒られたり、何かされたりなんて波豆さんはしないでしょうに」
 そりゃ、そうだけど。てか、言葉を濁してたのに普通に言いやがったな、調先輩。
 普通に女の子の部屋で夢精したとか恥ずかしいんだよ、俺が。
 調先輩にはいろんな恥ずかしいことを知られてるせいで、今では全然恥ずかしさも何にもないけどさ。
 波豆さんにそう言った恥ずかしいことを知られるのは本当に恥ずかしいんだよ!

 声を出さずにそう考えて調先輩に伝える。

「そうね、その気持ちは分かるわ。だから、こうして持って来てあげたんじゃないの」
 と言って俺に新しいパンツ? いや、少しべたついてる?

「なんで、べたついてるんです?」

「そりゃ、私が昨日使ったからよ。好木がいなくて寂しい気持ちを抑えるためにね」
 ……そう言えばそうだったな……この人。
 人のパンツをおかずにしてあれする人だったな……。

「……」

「あら、少なくともあなたが今はいているのよりかは匂いはしない筈よ。良いの? 波豆さんにあなたが女の子の部屋で夢精したことを知られても。さぞ、なんとも言えない雰囲気になるでしょうけどね」

「いや、そうですけど。これを履けと?」

「ええ、良いじゃない。ちょっとべたついているだけ。ただ、それだけじゃない」
 ……ただそれだけって全然それだけじゃないんですけど、こう精神的に何か履くのを躊躇わせてくるには十分な要素だと思うんだが?

「ちなみ、他にパンツを持ってたりは?」
 使用済でないものを持っているかもしれない。
 そう思った俺は調先輩に聞いてみたのだが、

「あら、私の履いてるのが欲しいの?」
 違う、まったくもって違う。
 考えていることを分かっているだろうに、何をとぼけるんだこの先輩は。

「いらないです。てか、思えばこのままベランダから外に出て家に戻れば良いじゃないか」
 そう思った俺は空気が充満しないベランダで波豆さんから借りた布団を剥ぎ、充満していた匂いを外で散らして、布団に匂いが付いていないか確認し俺が戻れば匂いが漂ってしまうかもしれないので布団をベランダから投げ込んだ。

「ねえ、好木。すごい匂いね。こう、なんと言うかすごく興奮するわ」
 布団を下腹部から剥いだ時に漂った匂いを嗅いだ調先輩は光悦な表情をしていた。 
 ああ、そう言えばこの人重度な匂いフェチだったな。

「勝手に人の匂いで興奮しないでくださいって」

「仕方ないじゃない。興奮するものは興奮するのよ! ああ、この欲求どうすれば良いのかしら……」
 と言ったように軽い口調で興奮するなていっただけなのに、結構ガチ目に逆切れされた。
 さらには欲求をどうすれば良いのよと言った時、気が付いたかのように外だというのに下腹部に手を突っ込もうとする先輩。

「外ではだめですって。さすがに場所を弁えてください。てか、声がでかいですって。波豆さんに聞こえるじゃないですか」
 調先輩の声はどんどん波豆さんに聞こえないように考慮したものから普通の声量に戻っていくので注意する。正直に言おう、調先輩と若田部さんは別にどうでも良いが、波豆さんにはどうしても女の子で夢精したという事実を隠したくて仕方がないのだ。
 なぜかって、そりゃ恥ずかしかいからにきまってるだろ?

「……そうね。欲求不満で襲うのは皆でダメだと約束したから無理だとして、この湧き出た欲求を抑えるにはどうすれば良いのよ!」
 と言ったように湧き出た興奮をどうすれば良いのよと俺に言ってくる調先輩。
 声を抑えろと言ったのに全然抑えてくれないな、この人。

「勝手に自分の部屋ですれば良いんじゃないですか?」

「ええ、そうよ。ここがダメなら自分の部屋ですれば良いじゃないの」
 そのとおりねという表情を浮かべた調先輩は俺よりも先に我が家に帰っていった。
 どんだけ、したいんだよ……調先輩。

「さて、俺も自分の部屋にパンツを取りに行かないとな」
 俺も調先輩同様に一時帰宅をした。

 そして、取りあえずパンツを用意し着替えることに成功する。
 いまだ匂いを漂わせているパンツを軽く洗いに行こうと、我が家の洗面台があるお風呂場に向かう。
 お風呂場をつなぐ、脱衣所の扉は閉っていないので誰も入っていないと思い俺は扉を開けたのだが、

「神田君? もしかして、とうとう私を襲う気になったんです!」
 と言ったようにシャワーを浴びて体を拭いていた若田部さんに出くわす。
 あ、そういえばうちのお風呂場をつなぐ扉の鍵は壊れてたんだ……

「あ、ごめん。お邪魔しました」
 と一言残して俺は扉を閉める。
 さて、逃げるとしようか。なんか、たまたま覗いちゃっただけなのに襲う気になったと思われてるし、このままだと逆に俺が襲われかねないからな。

 バンッツと扉を開ける音。
 扉を開ける音と同時にタオルも巻かずに全裸な若田部さんがお風呂場から出てきた。

「さあ、神田君。愛を確かめ合いましょう! 襲いに来たのなら無理やりじゃないので皆との約束は関係ないのです!」
 とすっかりその気な若田部さんが迫って来るので逃げ始める。
 相手は全裸だ。
 外に逃げればきっと追いかけてこない。
 そう思った俺は外に逃げ出した。
 案の定、若田部さんは追いかけてこなかったので一安心である。

「好木さん? 手にパンツなんて握って」
 そんな、外に逃げ出した俺の目の前に現れた京香。
 格好がスポーツウェアなこともありどうやらランニングをしていたようだ。
 だが、手にはコンビニの袋を持っていることから、もうランニングは終え水やら何かを買った後でゆっくりと家に帰ってきたと言った様子である。

「いや、少しな」
 そう言った時、京香は俺と少し離れている位置にいるため近づいてきた。

「……ねえ、好木さん。なんか、いつもと違う匂いがするけど。何かした?」
 無垢なまなざしが俺に注がれた。
 本当に匂いの正体には気が付いていない様子である。

「いや、何も?」

「ふーん。ところで、そのパンツは?」
 パンツに顔をちかづけてどうして外でパンツなんかを握っているのか問い詰めてくる京香。

「いや、これは……」
 顔を近づけて来たので咄嗟にパンツを隠そうと動かした時だ。
 思いっきり、京香の顔にパンツが当たる。

「ねえ、兄さん。この匂いって、もしかしてあれの匂いなの?」

「……そうです」
 どうせごまかしても無駄だろうし正直に白状した。
 なんだろう、妹に夢精した後のパンツを見られるってかなり恥ずかしいんだけど……。

「はあ……。大方、波豆さんに夢精したのを知られたくないから一度家に帰って処理しようとしたって所?」
 京香がズバリ答えを的中させる。

「まあ、そんな所だ。だって、あの二人ならまだしも波豆さんにそう言うことを知られるのは本当に恥ずかしいんだよ……後、京香、お前にも知られて今すごく恥ずかしい」
 恥ずかしさで頭が沸騰しそうだ。
 だってさ、この年で夢精とか普通に恥ずかしいだろ?

「ふーん。ねえ、好木さん。そのパンツどうするの?」

「いや、波豆さんにばれないように洗いたくて洗面台があるお風呂場に言ったら、若田部さんがいてさ。洗うに洗えなかった。さて、このパンツどうしようか……」
 そう、このままパンツを持ち変えればこのパンツの匂いから波豆さんにパンツの中でぶちまけたことを知られてしまうし本当にどうすれば良いんだ?

「好木さん。それ、私が処理しておこうか?」
 いやいや、妹に夢精した後のパンツを処理させるってどんな絵面だよそれ。
 絶対にダメだ。
 京香にそんなことはさせられない。

「いや、それはダメだろ」

「じゃあ、これ」
 京香が渡してくれたのはコンビニ袋。
 中の物を取り出して、俺にコンビニ袋をくれたというのだ。
 なるほど、袋に入れて密閉すれば匂いはもれない。そう言うことか。

「ありがとう。京香。さて、勝手に家を抜け出してきたからそろそろ戻るな」

「うん、というか本当に一週間帰って来ないの?」

「……まあ、まだわからん。じゃあな、京香」
 袋にパンツを押し入れ匂いが漏れ出さないようにして俺は波豆さんの家に戻り、玄関を開け部屋に入ったのだが、部屋の手前で俺は立ち止まってしまう。

「……」
 部屋に落ちている丸められたティッシュと睨めっこしている波豆さんがいた。
 あ、あのティッシュって俺のあれを拭いた後のやつか?
 その瞬間、だらりと冷や汗がでる。なに、きっとあれは違うだろ、ああそうだ、あれを拭いた後のやつじゃない。
 と現実逃避しながら部屋の中へ足を進めた。

「た、ただいま。ちょっと、コンビニに行ってた」
 部屋を抜け出していた理由を適当に言いながら波豆さんに声を掛ける。

「ねえ、ヨシ君。もしかしてさ、この部屋で抜いた? なんか、このティッシュから嗅いだことがないからわからないけどさ、あれな匂いがするけど」
 どうしようという顔を浮かべた波豆さんにそう聞かれた。
 ああ、すっごい恥ずかしい……

「……」
 今までの苦労は何だったんだろうな……。

 そして、俺は正直に夢精してさっきまで繰り広げた出来事を話すのであった。女の子の部屋で抜いた男よりかそっちの方がマシだろうしな。
 いや、どっちもどっちか……。

「っぷ、本当にヨシ君って面白いね。もう笑いが止まらないよ。女の子に夢精したことを知られたくないかっらって。っぷ、ダメ、笑い死にそう。あー本当に面白いよ、本当に笑い死にそう」
 と言ったように盛大に笑われるのであった。
 ああ、めっちゃ恥ずかしいなこれ、頭から火が出そうだ。
 こうなるなら、最初からカミングアウトしてたほうがマシだったかもな……。


 こうして、波豆さんと暮らし始めて二日目の朝、俺は久しく忘れていた恥ずかしさを盛大に味わうのであった。

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