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超能力を使える女の子が俺を落とそうと必死に動いているけど、一人と付き合った時点で俺の人生が終了な件について。加えて世間は物騒です…… 作者:くろい

二章

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看病編(若田部若菜)後編

 左手を包帯でぐるぐる巻きにされた私は着替えようとしたのだけど、取っ掛かりを作れずに服を掴むことができないわけで、

「さあ、お着替えさせてあげますね」 
 と若菜さんに服のすそを持ち上げられ服を脱がされる。
 あの、やはりこれは看病じゃなくて介護じゃないかしら?

「あれ、調先輩。痩せました?」

「ええ、最近は具合が悪くてご飯をそこまで食べていないもの。痩せて当然よ」
 しかし、私はそのことを言ったのを後悔したわ。
 だって、若菜さんは私の発言を聞いたことにより、

「じゃあ、痩せた分を取り戻せるように腕によりをかけてご飯を作ります」
 そう、痩せた分を取り戻させるために、たくさんの料理を作ることを考え始めてしまう、別に私は少しやせてくびれがさらにできて満足していたというのによ?
 だから、ここはしっかりと断らなくちゃね。

「私は別にお腹は空いていないわ」

「嘘はダメです。お腹、ペコペコなのは分かってます。もう、私に迷惑を掛けまいとするなんてたまには調先輩も良いところがあるんですね。分かりました。そんな先輩に、美味しいのをたくさん作ってあげます」
 しまったわ……。
 あの子は嘘が分かる超能力者。
 私は絶賛お腹が空いているわけでさっきの言葉を嘘と判別したのね……。
 本当に、相手にしにくい能力でしかないわ。

「いえ、そう言うわけじゃなくて。ただ、くびれが気になって」

「あ、痩せたので胸もちょっとしぼみました?」

「若菜さん。今日は料理期待しているわ」 
 確かに痩せると胸がしぼむと言われているし、仕方がないわ。
 くびれよりも胸のほうが重要よ。 
 だって、好木は何気に巨乳好きなのだから。

「さてと、調先輩。服はどこにありますか?」
 と制服を脱がし終わった若菜さんが言う。
 そもそも、すでに何かおかしい気がするわ。
 なんで私は若菜さんにされるがまま制服を脱がされて下着姿になってしまっているのかしら?

「あそこよ」
 しかし、若菜さんをまるで召使いみたいにせっせと私の下で働くのは意外と悪くないわ。
 せっかくだし、もう少しだけ楽しませてもらいましょう。

「どれが良いですか?」

「どうせ、もう家から出ないのだからラフなのでお願いするわ」
 そう、どうせ部屋着よ。 
 別に着飾る必要はないもの。

「そうですか」
 そして、若菜さんは私に服を着せてくる。
 ああ、意外と悪くないものね。
 こうしてると、若菜さんを支配下に置いたみたいで本当に悪くないわ。
 でも、さすがにこれ以上されるがままにされるのはお断りね。左手に巻かれた包帯を外してもらわないといけないわ。

「さて、若菜さん。さすがにお遊びはここまでよ。さすがに左手の包帯を取って頂戴。これじゃあ、本当に何もできないわ」

「はい? お遊びじゃありませんけど……。だって、これは神田君を看病するための大事な大事な練習なんです。それをお遊びというのはおかしいと思います」
 私は若菜さんの考えを読む。
 考えはなぜか、左手の包帯を外してくれといった私の方がおかしいと言った意見が考えられ、しっかりと練習をしなくてはというものが大半を占めている。

「あの、その……。やっぱり、外して……」
 私は外して貰えなさそうなので狼狽えていると、若菜さんは安心してください的な笑みでこちらを見てくる。
 いえ、全然、その笑みは安心できないのだけども?

「さて、調先輩。何がしたいです?」

「自由になりたいわ」

「?」
 頭をかしげ私の言っていることが分からない。
 そのような顔をしている。
 この状況で自由になりたいと言ってなぜ通じないのよ……。
 どう、考えてもこの左手の包帯を外して欲しいって事を言ってると誰でもわかると思うのだけど……。

「もういいわ。とりあえず、のどが渇いたわ。何か飲み物を頂戴。冷蔵庫からお茶を取ってもらえる?」
 もはや、逃れられないとわかれば仕方がない。
 そう思った私は若菜さんにお茶を取って来てもらう。

 そして、取って来てもらったお茶を受け取ろうとしたが、手は使えないしキャップも開けられないことに気が付く。

「あの、やっぱり。この手じゃ、そのキャップすら開けられないのだけど……」

「いえいえ、私が飲ませてあげますので、安心してください」
 ペットボトルのキャップを外し、私の口にあてがう。
 傾けられ、お茶を口に注がれていく、私はそれを飲む。
 だがしかし、一向と傾けるのが辞められる気配はなく、私は若菜さんをぐるぐる巻きにされて不自由にされた左手で叩く。

「あ、もういいんですか?」

「ええ、大丈夫よ。というか、途中で止めてくれても良いんじゃないかしら」

「そうですね、この方法だと合図か何かを送らないといけませんし、次からはストローを使いましょう」
 それが分かっているのなら、何で私で試したのよ……。
 本当に、これから私はどうなるのかしら?

「さてと、スマホが弄りたいのだけど。この腕とこの左手じゃ無理ね……」
 そう、今の私は到底スマホを弄れる状況ではない。
 仕方がないとあきらめようと思った時ね。

「じゃあ、私が代わりに操作してあげます」
 そう言われ、私のスマホを取り出す若菜さん。

「いえ、プライバシーとか。そう言うのがあるわ。だから、弄らないで欲しいのだけど……」

「先輩。ダメですよ。けが人はけが人らしく甘えて良いんです」

「そう言うことじゃ……まあ、良いわ。とりあえず、ブックマークを開いて頂戴」
 と仕方がなく私はスマホを弄る(若菜さんに指示して)のであった。
 そんなことをしていたらあっという間に時間がたつ。

「この服も可愛いです」

「ええ、そうね」
 意外にも若菜さんと一緒に服のサイトや色々なサイトを巡ってお話しするのは悪く無くて楽しいのが複雑ね……。

「さて、そろそろご飯を作ります。お買い物に行ってきます」
 若菜さんは私の部屋から出てお買い物に行った。
 そんな時だ、私は尿意を催してトイレの前に向かう。

「あの、これどうやってドアノブをひねれば良いのかしら?」
 右腕全体は動かせないように指先までギプスで固定されている。
 そして、ある程度自由があるものの左手は包帯でぐるぐる巻きにされドアノブを掴もうとしても滑ってしまう。
 そう、リビングに入るドアノブはレバー型なのにトイレだけ少し気取った丸形であった。

「いえ、何かしらして開けられるはずだわ……」
 様々な道具を使ったりし、ドアノブをひねろうとするも中々に開けることが出来ない。
 そして、ドアノブをひねろうとしているのと同時に尿意もどんどん増していく。

「っく。なんで、開かないのよ……。このままじゃ……」
 だが私はあきらめない。
 なんとしてでも、このトイレのドアノブをひねろうと頑張り続ける。
 しかし、現実は非情でトイレのドアは開かない。

「ダメよ。この年になって無様にも漏らすのはダメ」
 そして、私は若菜さんが早く帰ってくるのを待つ。
 そう、彼女のならこのトイレの丸形のノブを開くことが出来る。
 だから、私は……。

 そう思い、必死に耐えていた時、玄関の扉が開く。

「ただいまです。あれ? 調先輩、どうしたんです?」

「トイレのドアを開けて頂戴。あと少しで漏れそうなのよ。早く!」

「あ、はい。すみません。さすがに漏らさせるのはダメですよね。今開けます!」
 と若菜さんはトイレのドアノブをひねろうと私の方に駆け寄ってきた。
 ああ、これでトイレに入れる。
 そう思った時、若菜さんがつまずき私の方に倒れ掛かってきた。

 それを私は受け止めざる負えなくて上に覆い被さられてしまう。

「……」

「……」
 そう、その衝撃で私はトイレの前で漏らしてしまった。
 股間のあたりを湿らせ、生暖かいものが止めどなくあふれている。








 場所は戻り生徒会室、調先輩は恥ずかしそうに言った。
「そう、私はこの年になってお漏らししたの……」

「あ、はい」
 いや、別に調先輩が漏らしたのは驚きも何もない。
 だってさ、この人人のベッドの上で果てた時盛大にばら撒いている人だぞ?
 そんな人がお漏らしをしたところでこんな反応を返すしかない。

「いえ、違うの。その先がまだあるのよ……」

「はい?」

「ええ、実はね。私、若菜さんにそのあと。漏らしても平気なようにおむつを履かされたの」 
 さすがにそれは行きすぎじゃと思って、俺同様に調先輩の発言に耳を貸していた若田部さんに注意した

「それはやりすぎだろ。そう言うのはダメだ。若田部さん」

「ええ、そうよ。おむつを履かされて、それが癖になったらどうすつもりなのよ!」
 ええ……。調先輩、怒るところそこなんですか……。

「だ、だって。もし、神田君が認知症になったら介護でおむつを履かせないとですし……ちょうど練習に良いかなって思って……一応やりすぎたなって反省してます」
 そしてさ、若田部さん。
 どうしたら、そんな飛躍的な考えが思い浮かぶんだ?

「ええ、そうよ。だから、若菜さん。今日は絶対にそのままで居なさい。でなければ、私の怒りは収まらないわ」

「はい、相当に怒っているのは分かってます……今日は絶対にこのままで過ごします……私が悪いので仕方ありません」
 やけに下腹部あたりを揺らしてもぞもぞとさせながらも若田部さんが言った。
 いや、まさかそんなわけないよな?

「いえ、好木が考えている通りよ。若菜さんは今おむつを履いているわ。そうでもしてもらわないと私は許さないもの。本人もやりすぎた自覚があるから私の申し出を断らなかったわ。これは合意の上での罰だから安心しなさい」

「いやさ、少し良いか?」

「何かしら?」

「何です?」

「お前ら頭おかしいんじゃないか?」
 そう言ったのだが、

「いえ、このくらい普通ですけど……」

「ええ、許容範囲内よ?」
 となぜか俺が頭おかしい奴みたいにみられる。

 いや、どう考えても俺がマシだよな?






これにて二章完結。
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