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超能力を使える女の子が俺を落とそうと必死に動いているけど、一人と付き合った時点で俺の人生が終了な件について。加えて世間は物騒です…… 作者:くろい

一章

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超能力者とは付き合うな! 闇が深いぞ気を付けろ!4

「あ、どうも」
 すれ違いざまに出会った黒髪ロングで胸はつつましやかで綺麗な顔立ちをした超能力者の先輩と廊下ですれ違ったので挨拶をする。
 名前は知らないが挨拶は良いことだ。ちょっとした面識であってもそう言うことを欠かさない人はもてると俺が読んでいた本には書かれていた。

「あら、モテたいがためにそうした自分を繕うのは悪くないわ」
 すれ違った瞬間に腕を掴まれ、そう言われた。

「あの、どうして腕をつかんだんです?」

「いえ、話しかけてくれたのが嬉しくてついよ。悪かったわ」
 そう言って去ってしまう先輩。
 なかなかなお茶目さんなのかもしれないな。まあ、きっと若田部さんに比べたらましな人だろうし、今後も出会ったら挨拶を返さないとな。

 そして、次の日。

「ども」
 再び、先輩とすれ違う。もちろん、名前など知らない。
 だが、若田部さんが失敗であっただけで、縁を大事にすることはきっと良いことに違いない。

「あら、また話しかけてくれるのね。そして、今回はただ純粋にすれ違いざまに挨拶、つまり自然と反射的に挨拶をしてくれるなんてあなたいい人ね」
 また、腕を掴まれそう言った後、まるで何もなかったかのようにクールな後姿を見せ去っていった。

「なんで、あの人毎回。俺の腕をつかむんだろうな……」


 さらに次の日。

「どうも」
 廊下で三度目の邂逅。
 気が付けば、毎日すれ違っているな。しかも、同じ時間という事は根本的な生活リズムが被さる部分なんだろうなここですれ違うのって。

「ふふ、律儀ね。そんな、しきりに挨拶を返してくれたのはあなただけかしら」
 腕を握られ相も変わらず一言言って去っていく。
 そんな、ちょっとしたコミュニケーションは何気に嫌ではなかったりするのだが、

 さらにさらに次の日、正確には元住んでいた家に引っ越してきて、若田部さんに恐怖を覚えた次の日。

「何だと?」
 俺は『好感度指標』の能力により相手が対象にどれほど好感度を持っているのか知ることが出来る。
 そして、相手を先輩に対象を俺に好感度を見た。今まではふとした一瞬のすれ違いなので見ることはしていなかったがふと見た結果。

「うふふ、あなた面白い力を持ってるのね?」
 大胆不敵な笑みを浮かべた
「いや、その」

「ねえ、あなた。ちょっと、お茶しないかしら?」

「いや、結構です」
 そう、なぜか好感度がバカみたいに上がっていた。特にこれと言って好感度を上げるようなことはしていないはずだった。 
 それなのに好感度が上がっているという事は、絶対にやばい奴だ。
 これ以上、俺の高校生活を壊されてたまるもんか。

「酷いわね。お茶の一つくらいつき合ってくれてもいいんじゃないかしら?」

「いやです」

「どうして、嫌なの」

「嫌だからです」

「でも、私は嫌じゃないわ。だから、これからお茶しましょ?」
 しつこい、このしつこさは地雷だ。
 ここで、応じるないっそのこと嫌われてしまえ、出なければ若田部さんみたいに付きまとわれる可能性が高い。

「いい加減にしてください」
 そして、毎度のことながら掴まれている腕を引きはがす。
 その時におもった以上に力が入ってしまい、先輩はその力のせいで後ろへ倒れ尻もちをついた。

「あ、すみませ、
 俺は絶句した。
 すみませんと謝った瞬間に俺への好感度がさらに上がったのだ。普通だったら、こうして押し倒され尻もちをつかされたら好感度は下がるにきまっているというのに。

「ああ、本当に私に構ってくれるのね。ああ、なんて久々なのかしら」

「いや、そのなんで好感度が……」
 なぜか、俺の能力について先輩は知っているようなので、直球的に聞く。
 状況把握に努めなければ、マジで今後に影響を及ぼしかねない。今、ここではっきりとさせなければ本当に恐ろしい。

「それはね。私が相手の考えていることが分かるからよ。私はいつもいつも、人から避けられる。でも、あなたはそんな私にすれ違っただけなのに声をかけてくれる。そんなにも私のことを思ってくれる人に出会ったのは久しぶりなの。だから、もう私は……」
 クソ、やばい奴だ。境遇には同情するけどさ。さすがに話しかけるだけで好感度が上がるってどうなんだよ。まあ、ある意味可哀そうなやつだな。

「ああ、こんな私を蔑む前に同情をしてくれるなんて、本当に」
 あかん、さらに好感度が上がった。
 やばい、顔は奇麗で良いけど、性格が致命的にまずいぞ。

「性格が致命的にまずいのね……。分かったわ、分かったから、これからも私にかまって頂戴」
 逃げ道がない。
 構いたくないけど、構わなければ何をされるかわからない。俺はどうすれば良い?

「何をされるかわからない? わかったわ。あの若田部さんから守ってあげるからお願い。私にこれからもかまってください」

「あの、どうして若田部さんのことを?」

「すれ違ったのよ。で、その時に考えていることを読んだら……」

「読んだら?」

「あなたのことで頭がいっぱいだったわ。あなたとの結婚生活やいろいろなことをずっと考えていたわ。それもおぞましいほどにね。だから、危険な考えを若田部さんが浮かべたら知らせる。だから、私にかまって頂戴。あれよ、あなた昨日引っ越したじゃない? なんだったら、私も若田部さんが住んでるアパートに住んであなたに危害が及ばないように守るから」
 怖い。若田部さんも怖い。そして、今ここにいる先輩も怖い。
 もし、先輩に守ってもらわなかったら俺はどうなるんだ? 

「私があなたを守らなかったら監禁されると思うわ。だって、あの子。四六時中、あなたと一緒に居ることしか考えていないんだもの」

「いや、でも。その」
 この執念、どっちにしろ。断ったところで付きまとわれそうだ。
 だったら、先輩に若田部さんが変なことを考え始めたら知らせて貰ったほうが良いのか?
 でも、待て。そしたら、この先輩と嫌でもこれから付き合っていかないといけなくなるぞ、良いのか?

「ところで、あなた。私のことを名前で呼んでくれないの? 先輩とばっかり呼んで名前で呼んでくれないじゃない」
 いや、普通に聞いた覚えがない。だから、先輩って呼んでただけなんだけど……。

「ああ、良いわ。名前も知らないのに声をかけて貰っていたなんて、ますますあなたのことが気に入ったわ。お願い、何でもするからこれからも私にかまって」
 さらに好感度が上がった。
 これ、若田部さんと同じように何しても好感度が上がるパターンだ。俺はもう逃げることが出来ないのか?

「好感度が上がるのは当然よ。もはや、あなたと私の関係じゃない」
 良し、こうなったら実力行使だ。
 最低な男になる覚悟を決めろ。そうでなければ、この状況打破は不可能だ。

「なんでもするって言いましたよね? じゃあ、ここで服でも脱いでくださいよ」
 決まった、これで俺の勝ちだ。
 こんな、性的な目的の男、好感度が下がるに決まっている。

「わかったわ。脱ぐわ」
 と言って、本当にスカートに手を添えスカートを下ろす。
 その先に水色の可愛いとパンツが姿を現した。その姿はちょっと股間に来るのだが、

「な、なんで、本当に脱ぐんですか。体目的の男は嫌われるって本に書いてあったから言っただけです。こんな、光景を見られたら俺の高校生活が終わりますって。早く、スカートを履いてください!」

「ああ、嬉しい。普通だったら、やり捨てられてもおかしくないのに。ああ、最高よ。もう、ダメ。私はあなた抜きで生きていけないわ」
 だから、なんで好感度が上がるんだよ!

「で、でも俺なんかよりきっとふさわしい人が」

「いないわ。だって、普通の人だったらこの時点で私のことを嫌いだって思うもの。でも、あなたは私のことを嫌いに思わない。だから」
 そう、超能力者は周りと少し違う。だから差別されたりとかして少し変わった人が多い。俺も家庭崩壊を引き起こしたりしたため、超能力者が変な性格をしていたとしても俺は嫌いには慣れない。その前に同情が来てしまう。
 だって、俺だって超能力によって色々と滅茶苦茶にされてきたんだから。

「……。いや、普通に嫌です」

「それは高校生活が崩壊するからでしょ? 私自身を嫌っての嫌ではないのでしょ?」
 考えがまるで見通されている。
 ああ、先輩の超能力は相手の考えていることが分かる能力。だから、こうも見透かされるのか……

「そう、そうよ。私は相手が考えていることが分かる超能力者。寒河江かんがえ 調しらべよ」

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