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超能力を使える女の子が俺を落とそうと必死に動いているけど、一人と付き合った時点で俺の人生が終了な件について。加えて世間は物騒です…… 作者:くろい

二章

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妹の服(変態注意)

ま、たまにはこういうのも良いかなって。
 気がつけば午前中はずっとテニスをしていた。
 あれからは意識させてくることはしなかったが、帰ってそれが俺に意識させてくるも途中からはテニスの楽しさが勝り熱中してしまった。
「そろそろ、ご飯にする?」

「そう言えば、昼飯はどうするつもりだ?」

「この貸別荘の冷蔵庫に色々食材があるからそれで作るつもり。事前に言っておいたから用意されてる」

「珍しいな京香が料理なんて、包丁が嫌いじゃ無いのか?」

「まあ、苦手だけど頑張る」

「そうか、じゃあ別荘の方に戻るか……」

 別荘に戻ると昼飯よりも、散々体を動かしたので汗だくなのをどうにかするのが先であった。
 お風呂もシャワーもあるので汗臭さを落とすのは簡単である。

「どっちが先に使う?」

「シャワーの事か? だったら、京香が先で良いぞ」

「わかった。でも、覗いちゃだめだから。覗くならバレないように」
 いや、妹のシャワーを覗くって兄としてダメだろ。
 欲情を仕掛けたけどさ、だからと言ってそこまでしたら完全にアウトだな。

「ああ、勝手に言ってろ」
 京香がシャワーを浴びに行った時、どうしてあれほどまでに妹であった京香に不覚にもどきりとそしてエロさを感じてしまったことに対し分析してみることにした。

 まず、京香のことを意識してしまう理由、その一。
 恋人として見てと宣言されたこと。

 その二。
 京香がべったりと甘えてこなくなった。
 そのせいでまるで好感度は高いのに別の誰かといるようでドキドキとしてしまう。

 その三。
 意識しないように意識しないようにしようとしてかえって意識してしまっていること。

 その四。
 押して、引く。調先輩にも若田部さんにもない。
 押し通すのではなく、押してから動くのを待つという姿勢。


 その五
 可愛い。


「はあ……。兄としてダメに決まっている。妹は妹だ」

「なに、言ってるの? 好木さん」
 シャワーを浴びて来て濡れている髪を拭きながら戻って来た京香。
 なんだろう、妹なのにさ。シャワーを浴びて戻って来た。
 ただ、それだけなのに変に意識してしまう……。
 いかん、いかん。流されてはダメだし、さっさっとシャワーを浴びてこの邪念を払おう。

「さてと、俺も入ってくる」

「うん、わかった」
 俺はお風呂場に付き。 
 汗だくになった服を脱ぐ時にこれ見よがしにお風呂場にある籠の中に京香がさっきまで着ていたテニスウェアが入っているのに気が付いた。

「なんだろう。無性に触りたい」
 あの、華々しいテニスウェア姿の京香を思い出すと無性に触ってどのようなものか詳しく知りたい。
 そんな気持ちが沸くも。
 手に取ってみたい、気持ちが悶々と湧き出る。
 ほら、俺ってコスプレ系が好きだしさ、別に妹のっていうわけじゃなくてさ。
 ただ単純に服飾に興味があるだけで……。

 ごくりと生唾を飲み込み。
 俺は先ほどまで妹が来ていたテニスウェアを手に取ってしまう。
 汗でべたついたテニスウェアがずっしりと俺の手に収まる。

「いや、うん。何だろう、これを京香がさっきまで着てたのを思うと……」
 正直に言おう。
 普通に興奮した。
 だってさ、テニスウェアだぞ? 普段何気ない生活でお目見えすることが出来ないものだしさ。
 そう言ったことを考えるとさ、マジで普段とは違うもののような感じがして興奮する。

「っぐ。俺は一体何をしてるんだ?」
 そして、手に取った後、一しきりどのような作りになっているのかとかを見て満足したときに罪悪感が襲ってきた。
 妹が着ていた服をこうして手に取ってさ確認するとか、
 それこそ、調先輩みたいな変態じゃないか……加えて妹だぞ? 血のつなかがった妹の服だぞ?

 だが、罪悪感よりも好奇心のほうが強い俺は京香が着ていたウェアを手放すことが出来ない。

 そんな時、調先輩が匂いを嗅いで満足していたことを頭がよぎった。

 つまり何を言いたいかというと……どんな匂いがするんだろうと思ってしまった。
 普段、自分がされていることは一体どういう事でどんな意味があるのだろうか。
 そして、妹が着ていた服はどんな匂いがするのか気になって仕方がない。

 恐る恐る俺は妹が着ていた服を鼻に近づけてしまう。

 鼻には汗のにおい。
 それ自体ではただの不快なにおいだが、京香が着ていたもの。
 そう思うだけで、不快なにおいの印象が変わる。
 もし、京香がこの服を着ていなければこんな匂いはさせなかった。
 ゆえに、この匂いこそ京香を特徴づけるもので。
 京香の匂いを感じ取ると同時にこの匂いを漂わせる原因となった運動している姿が思い浮かぶ。
 汗を垂らしながらも、俺から点数を奪った時に喜んだ顔。
 息が苦しくても笑顔でテニスし続けたこと。
 そう言った感情や様々な事象があってこの匂いが成り立っているわけで……。

「何だろう。意識しそうになってる相手の匂いってさ。本当にそそる」
 そう、俺は理解してしまう。
 調先輩がどうして俺の匂いをあそこまで嗅ごうとするのか。
 それは他人の匂いは甘美で刺激的なもので、自分だけでは絶対に味わう事の出来ない刺激的な体験だからだ。

「っつ」
 そして、籠からテニスウェアを取った跡地をふと見てしまうのだが。
 そこには一枚のアンダースコートが入っていた。フリフリで見られても良いようなもの。
 だけど、見れると触れるとじゃ全然違う。
 妹の大事な恥部を隠すための布。
 恥部を隠すためというだけでエロく感じてしまう。俺は恐る恐るスコートに手を伸ばし……。

 その時だ。俺はドアをきちんと閉めてから風呂場の脱衣所に来たはずだ。
 だが、ドアが半開きになっているのに気が付いた。

「まさかな。そんなわけないよな?」
 嫌な予感がし、先ほどまでの興奮が冷め急激に冷や汗をかく。
 そんな俺は恐る恐る脱衣所と廊下をつなぐドアを確認するために向かう。

 そして、半開きのドアに手を掛け外を確認した。

「変態な好木さん。どうかした?」
 そう、先ほどまでの俺の行動。
 その全てを京香に見られていたのだ。
 自分から妹としか見ていないと言ったのに、俺が先ほどまでの行動は決して実の妹にして良いような事じゃない。

「あの、ただ単にさ。気になっただけで」

「妹の着ていた服が気になったからってあそこまでじっくりと見る? わざわざ、胸の部分とか脇の部分とかそう言うのをああいう風に見るんだ。あと、匂いも嗅いでたの見てたから」

「そ、それは妹がどんな服を着ていたか気になっただけで、別に妹を妹と見ていないからああいう行動をとったわけじゃない」
 自分でもよく理屈が分からないことを言っているのはわかる。
 この状況で妹を妹としか見ていないと証明できる何かないか? 
 この状況をひっくり返すために何かできることを必死に探すも何も思い浮かばない。

「うん、そう言ってても良いけど。でもさ、妹の服の匂いを嗅ぐのは変態だと思う。ねえ、本当は妹に欲情しちゃってるけど抑えてるだけじゃない?」
 いじらしい笑みで俺に言ってくる。
 ダメだ、相手は妹だ。
 俺はそんな欲情するような変態じゃない。

「違う! 俺は女の子の匂いが好きなだけであって。妹のでも匂いさせすれば良い。そう、まったくもってお前には欲情していない。俺はこの服に欲情しているだけだ」
 何言ってるんだろ……。 
 これなら弁解しない方がマシだ。本当に動転してんだな。

「じゃあ、もっと匂いを嗅げば? 私は止めないからさ。もっと、欲望の赴くままにしたらどう?」

「いや、お前に見られている前でそんな事……」

「ふーん。そう。じゃあ、はっきりと言ってあげる。好木さん。あなた、私の事、エロい目で見てるでしょ?」

「見てない」

「うん、わかった。そう言う事なら今は引いてあげる。その様子じゃ、どうせすぐ落ちるだろうし。さてと、そろそろシャワー浴びて。こっちも昼ご飯作るから。じゃあ、またあとで」
 まるで俺が妹で欲情していることを確信したかのようなしたり顔をした京香は去っていった。

「はあ……。俺、なんであんなことしたんだ?」
 京香に見られたことですっかり興味が覚めたテニスウェアを籠に投げる。
 他人の匂いを嗅ぐって、俺はそんな変態じゃないしな。

 すっかり、冷め切った頭をシャワーを浴びてさらに冷ますことにしよう。
 そう思い、俺は脱衣所からシャワーを浴びるため浴室に入った。

「あれで意識しない方が無理だろ……」
 そうぶつくさと呟きながらシャワーを浴びるのである。

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