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超能力を使える女の子が俺を落とそうと必死に動いているけど、一人と付き合った時点で俺の人生が終了な件について。加えて世間は物騒です…… 作者:くろい

二章

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強まる力とリスク

 俺達が停学になった理由。
 それは簡単なことで、スク水姿の二人と椅子に縛り付けられた一人と股間をそそり立たせた男が一人。
 そんな人たちが生徒会室に居たらどう思うだろうか?

「おい、お前ら。とりあえず、停学な。さすがに今回はダメだ。頭を冷やせ」
 あのスク水姿と椅子に縛り上げられた人と股間をそそり立たせていた俺がいた生徒会室に先生が訪ねて来た。
 その結果として、書類上はちょっと違うが不純異性交遊として停学を食らったというわけだ。
 至極、簡単なことである。
 しかし、生徒会室に訪れてきた先生は意外にも優しく、停学の理由をちょっとばかし変えてくれた。
 不純異性交遊から無許可のバイトという感じに少し優し目なものにしてくれたというわけだ。

 それにはきちんと理由があり、訪れてきた先生は行事を運営することが多く、生徒会とよく連携を取って動いてくれる先生であったからだ。
 生徒会活動をきちんと認めてくれている味方寄りなため、以前、俺と調先輩が生徒会室で性行為をしたという噂が立ったのを気にかけて無許可のバイトに停学処分理由を変えてくれた。
 まあ、俺達に反省というか、学校でそう言うことをしちゃだめという事を分からせるために停学にはされたけど、それでも十分優しい措置と言えよう。

「さてと、早く帰ってくださいって」
 停学は三日間。
 その間、俺と会えないのが相当不服な二人は一日だけ、一日だけと波豆さんの歓迎会という名目で停学を食らった日の夜、俺の家で飲み食いをしようという事になったというわけだ。
 てか、結局酔いつぶれた二人をなし崩し的に家に泊めている時点で反省をしているとは言えないな……。
 まあ、そもそも停学の期間中会えないからって理由で飲み食いをするっていう時点で反省ゼロな気もするけどさ。

「帰ります……会えないのは寂しいです」

「ええ、帰るとするわ……」
 そして、俺達三人は一人暮らしだが、割と帰れなくない距離に実家があるため今日から実家での謹慎となっている。ちなみに昨日は帰る都合もあるし、準備日として与えられた。
 ゆえに、今から実家に戻らなくてはならない。
 先生は本当に俺達が生徒会室で性行為に及んでちょっとした噂を立てられては困るという事で、しっかりとした反省できる環境を用意したという事に過ぎない。
 てか、これでもかなり優しめの処置だと思う。
 今の時代、生徒会室で性行為をしたことが外部にでも漏れれば学校の電話が鳴りやまないからな。

「じゃあ、帰るわね……」

「はい、帰ります……」
 そして、昨日散々酔っ払い暴れて結局朝までうちにいた若田部さんと調先輩はトボトボと帰っていった。
 昨日の先輩たちが色々と激しかったのは三日会えないからという事が大いに影響していたからというわけだ。

 まあ、停学になって会えないから最後に一緒に飲み食いするってどうなの? という声ももちろんあるけどさ、あの二人が本当にうるさかったから仕方がない。
 断るに断れなかったんだからな。

「さて、俺も実家に帰るか……」
 と言ったように俺は久々に実家に帰ることとなったわけだ。

 家に着くと、普通にばあちゃんに叱られた。

「好木、あなた。学校の備品のパソコンで株取引をするのはダメ。常識的に考えなさい」
 と言ったような感じだ。
 バイトの停学処分と言ってもぼろが出てしまう可能性があるため、学校の備品で株取引をしたという事を停学理由にしたというわけだ。
 先生と一緒に不純異性交遊以外の停学理由を考えていた時、調先輩が。

『学校の備品のパソコンで株取引をしていたなんてどうかしら? 普通に考えてダメなことだと思うのだけど。私は一応、株取引をしているアカウントを持っているもの』
 と言った感じに言い出した。
 その結果、株取引を学校のパソコンでし、学生不相応な行動と備品ですることではない事、面白半分で四人で株取引をしていた倫理観の甘さ。
 そう言ったことを理由に停学となったわけだ。
 まあ、学校側もどう処分するのが適切か分からなかったため、一応バイトでの停学の内容をそのまま用いた感じであり、大体バイトで停学になったと言って差し支えない。

「やるなら、自身の口座でやりなさい。他人と共有して行うものではありません」
 いや、ばあちゃん。
 怒るところはそこなのか?

「あ、うん」

「だから、用意しておきました」
 そして、渡される個人用の口座番号とログイン用のパスワードが書かれた紙。

「いや、俺は見てただけで、するつもりは……」

「いえ、どうせ。私が死んだら嫌でもお金を管理しなくてはなりません。だから、慣れておきなさい。私もいい年なのですから」

「ちなみに口座にはどれくらいの金額が……」

「2000万入れておきました。ただし、増やした分以外の金額を下ろすのは許しません」
 本当に大金を動かす感覚に慣れさせようとしているんだろうな……。
 特に、ばあちゃんの教育方針から俺は本当にそんな大金に触れてきたことは本当に少ないし、死んだときに入ってくる莫大な遺産に振り回されないようにと真面目に考えているのかもな……。

「さて、自宅で謹慎と言っても参考書を渡されたんだよな……やらないと……」
 ばあちゃんに叱られた後、自分の部屋に行き椅子に座る。
 停学になった者には授業に出られないという状況が生まれるためそれ相応の課題を出してきたというわけだ。
 まあ、頭は良いが解くのには時間がかかるし地味に面倒くさいという事だ。

 それから数時間が立って今住んでいる家を出たのが昼過ぎという事もあり、夕方になっていた。

「兄さん。いる?」
 部屋のドアが開き、妹の京香が入ってきた。

「おう、いるぞ。てか、兄さんって。お前、俺の呼び方が……」

「うん、さすがに子供っぽいかなって思ってさ。じゃ、顔見たし部屋に戻るから」
 俺がこの家を出て一人暮らしをする前はあんなにもべったりとしてきたのに……。
 なんだろう、いざ兄離れされると悲しい気持ちが沸くな……。

「ま、今までべったりだったし。あのくらいがちょうどいいだろ」
 そう、俺の好感度を図ることのできる能力は家族を引き裂いた。
 その結果、妹である京香は両親に甘えられなくて俺に甘えて来た結果。お兄ちゃん大好きでベッドにもぐりこむほどの超ブラコン妹になっていたのだが。
 どうやら、それも中学三年になった今、終わりを迎えたらしい。
 能力によれば好感度は下がっていないものの、行動の念頭に置くことが変わったため距離を取るようになったのだろう。

「さて、それにしても課題の量が多すぎるだろ……」
 と言ったように必死に課題として出された参考書の問題を解き続けるのであった。

 そして、夕食時は久々にばあちゃんと京香、そして俺で取る。
 ばあちゃんはどうやら忙しいのに今日は仕事を休んだらしい。
 まあ、その分明日、がっつりと仕事をするらしいけどさ。

「それでは食べましょうか」
 家族水入らずの食事を久々に楽しむのであった。
 ばあちゃんには学校のことをかなり聞かれ、交友関係とか様々な聞かれたのち釘を刺された。

「女関係はしっかりなさい」
 波豆さんを派遣してくるくらいだし、バレてて当然か……。
 確かに、昨日は勢い任せで二人とキスをしたがそんな関係はっきり言って良くないとしか言えない。

「わかってるけど、もう少し時間をください……」

「そのくらい私も分かっています。時間をかけてしかっりと答えを出しなさいという事です。あの二人との関係は中々に難しいものだと私も理解できているので」
 超能力者を支援する団体の創設者であるばあちゃんは闇を抱えた超能力者同士が仲良くなるとどうしても依存関係が深くなるという事を知っているし、その仲良くなった者同士が仲たがいを起こした時、心に傷を負う可能性が高いことを理解できているのでこのような言い方なのだ。
 普通の親なら、付き合うならはっきりと片方にして関係を早く清算なさいと言われるに違いない。

 楽しい夕食は終わりをつげ、自室に戻ろうとした時、俺はばあちゃんに呼び止められる。

「あの二人の事ですが、絶対に拒絶はしてはダメです。あと、京香も拒絶は絶対にしてはいけません」

「ん? どうして?」

「実は超能力者は他者への依存度が上がれば上がるほど、力が強くなるというのが明らかになりました。そして、依存度が高い状態で拒絶するようなことをしてしまえば能力の暴走が引き起ります」

「能力の暴走?」

「京香の場合、普通そうに見えますけど、好木がいない間にも好木に対する依存度が高くなるほどに能力を強め、相手の恐怖した経験を知る力を持ちつつも、相手に自身が感じた恐怖を伝える力を身に付けました。もし、その力が暴走すれば大変なことになります。これを見なさい」
 一枚の紙には暴走した超能力者が起こした被害について書かれていた。

 異常なまでの音を聞き分けることのできる超能力者がカウンセリングの人を慕い依存した結果、他者に自身が聞いている音を共有できる力を得た。
 そして、その超能力者の子がカウンセリングの人に告白し玉砕した。
 結果として、玉砕したことにより超能力が暴走し、周囲に自身の聞いている音を共有した。
 しかし、その際に共有した音は能力が安定していないせいか、雑音としか聞こえずにそれによって数人の人がめまいや吐き気、立ちくらみと言った症状を訴えたらしい。

「気を付けなさい。あなたはもう引くに引けないところまで来ていますよ。好木」


 
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