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超能力を使える女の子が俺を落とそうと必死に動いているけど、一人と付き合った時点で俺の人生が終了な件について。加えて世間は物騒です…… 作者:くろい

一章

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自重しない先輩3+ご近所さん(変態注意)

「さて、二時間が経過したか……。まだ、戻ってこないのか?」
 俺の部屋のベッドの上で調先輩が身もだえていたのを確認してから、二時間が経過していた。
 依然として先輩は戻ってくる気配はない。

「仕方ないか……」
 携帯を取り出して若田部さんに電話を掛ける。

『はい、若田部です。どうかしました?』

『あー、ちょっと困ったことがあって。俺の部屋で先輩がエンジョイしているみたいなんだが止めて貰えないか?』

『あ、はい。エンジョイってあれの事ですよね?』

『ああ、あれの事だ。だから、頼む先輩を止めてくれ』

『はい、良いですけど。それより、どうして私は断ったのに調先輩を家にあげてるんです?』
 あ、しまった。
 何気なく、若田部さんに頼ったのだが、一人の時間が欲しいと言っていたのに先輩を家にあげているなんてことは逆鱗に触れるに決まっているだろ。

『いや、それは調先輩が無理やりに』

『じゃあ、質問です。あ、もちろん嘘はつかないでください。神田君が調先輩を家に連れ込んだんですか?』

『俺じゃない。先輩が強引に上がり込んだ』

『そうですか……。じゃあ、神田君は嫌々調先輩を家に入れたんです?』

『あ、ああ。そうだ』

『そうですか、じゃあ今から行きますね。もう、他人には迷惑だからやめなさいって言ったくせに自分は例外だなんてずるい先輩です』
 ふう、どうにか逆鱗に触れることなくしてことを終えられた。
 これで、俺の部屋であれをしている先輩がどうなったか確認できるな。

 そして、若田部さんはチャイムを鳴らさずに家に上がり込んできた若田部さん。

「お待たせしました」

 最近は鍵が閉まっていない限り普通に家に上がり込んでくる。
 お願いだからチャイムを鳴らしてと言っても、『私と神田君の仲じゃないですか』と言って聞いてくれない。

「じゃあ、俺の部屋にいるはずだから様子を見て来てくれ」

「はい、じゃあ行ってきます」
 俺の部屋に若田部さんは向かった。
 さて、二時間経ったが一体どうなっているんだか。

 その時だ、携帯が鳴り響く。

『あ、はい。もしもし』

『あの、神田君。非常に言いにくいのですがベッドの上が大惨事です。あと、どうにかしたので来て大丈夫です』
 若田部さんからの電話を受け、自分の部屋に入るとそこには正座させられた調先輩がいた。

「あの、その悪かったと思うわ」
 とてつもなく申し訳なさそうな声で言う調先輩。
 その理由は簡単。

「その、どんだけ激しくしてたんですか……」
 ベッドがとてつもない大惨事に陥っていた。

「いや、でも。好木も悪いのよ? 私はいつでもウェルカムで襲ってくれる口実を作ってたのに。でも、来ないのが悪いと思うの」
 やはり、そう言う事か。
 ああいう姿を見せて、俺を誘惑して食べてしまおうという魂胆であった。
 マジで、近づかなくて正解だったようだ。

「いや、普通に調先輩が悪いからな?」

「そうです。これはやりすぎというか、遠慮なく果てましたよね?」

「そうよ。だって、二時間近い間、好木が来たときに備えるため生殺しだったんだもの。そして、若菜さんが入って来た途端。やっと来たのね。と気が緩んで盛大に逝ったのよ。普段はここまで盛大に汚さないわ」

「その、動画を撮ったんですけど見ます? 弱みにでもなればと思って撮ったんですけど」
 若田部さんがいかにも動画を取ったような手つきでスマホを握っている。
 見たいような、見たくないような。
 いや、でも映像だけなら見たい気も……いやいや、そう言う感情を抱くな。
 このままの状態でより深い関係になったらそれこそ恐ろしいことが待ち受けているんだからな。

「見たくない」

「あ、嘘を付きました」
 うん、本当に嘘が分かるってずるい能力だな。
 だって、見たいもんは見たいんだよ。
 映像だけなら普段のあの基地外じみた行動を忘れることが出来るんだからな。

「でも、見せられません。だって、そんな動画は取ってませんから。神田君がきちんとそう言うことに興味があるのはわかりました」
 ちょっとした若田部さんの笑顔の裏に何か黒いものが隠されているのは気のせいか?

「てか、調先輩。掃除をしてくださいよ?」

「勿論するわ」
 こうして、大惨事になったベッドを調先輩は掃除したのは良いものの、ベッドは使えない状況になってしまう。
 まあ、別にソファーで寝れば良いか……。
 一軒家だが、引っ越してくる前はもぬけの空であったため予備の布団とかはないし、仕方がない。

「本当に申し訳ないと思うわ。次からは汚さないように気を付けるから、安心して頂戴」
 掃除を終え、リビングに戻ると調先輩がそう言った。
 次からって……辞めるつもりはないのか?
 本当に人のベッドを使えない状況までしておいてそう言うことを言われると……。
 さすがに少しばかり怒りたい気持ちが沸くぞ?

「……」
 俺の怒りたい気持ちが伝わったのか調先輩は申し訳なさそうにしている。

「はあ、次はしないでくださいね」 
 まあ、こうして俺がすぐに許してしまうような甘さも、二人がどんどん過激的に成っていく要因だけど、こればかりは俺の性格なので仕方がない。

「さて、そろそろ調先輩は帰ってください。あと、若田部さんも。さすがに夜遅くに女の子を家に留めて置くのは駄目ですから」

「ええ、帰らせて貰うわ。あと、ごめんなさい」
 帰り支度をし始める調先輩。
 もちろん、鞄の中には詰められていた俺の服は返してもらった。その事にたいしてちょっと不満そうであったが、ベッドを大惨事にした手前、声を挙げることはなく俺の家を去っていった。

 そして、何故か居座る若田部さん。
 なぜ、居座るのか聞こうとしたら、先に彼女のほうが口を開く。

「あの、お仕置きと罰、どっちが良いです?」
 怒っていないものの冷徹な表情で淡々と言われた。
 淡々と言われたのにその裏には計り知れない感情が内包されているのは気のせいか?

「あの、そんなことされる覚えは無いんだけど」

「いえ、あります。一人の時間が欲しいと言いましたよね? でも、調先輩を家に入れているなんて、それは裏切りじゃないです?」
 あ、やっぱりそのことか……。
 仕方ないじゃないか、だって調先輩が強引に来たんだからさ。

「でも、

「でも? それは言い訳です。意志が強ければ断れました。というわけで、お仕置きと罰どっちが良いです? だって、私を裏切ったんです。そのくらいの権利はあるはずです」
 文面的にはお仕置きのほうが柔らかい印象がある。
 罰は文字通り強張った感じがする。いや、何でお仕置きか罰を受ける前提で考えているんだ?

「受けないって言う選択肢は……」

「そうですね。埋め合わせをしてくれるのなら別に良いですけど。埋め合わせは神田君が決めてください。でも、おかしなことを言ったらその時点でお仕置きと罰両方を受けて貰います」
 埋め合わせか……。
 若田部さんが満足する埋め合わせを提案できなければどうなるんだ? 今からでも遅くない調先輩に助けを求めるべきか?
 いや、時間的に駅について電車に乗っている可能性が高い。戻って来るまでに無事でいられるのか?

「埋め合わせって。どういうのが……」
 一応聞いてみる。おかしなことを言ったら何されるか分からないから慎重に行かなくてはいけない。

「じゃあ、ヒントをあげます。そこまで、大きなことである必要はありません。あくまで、埋め合わせ。今日ここで調先輩にしたような事をしてくれれば良いです。でも、何をするかまでは自分で考えてください」
 まるで、弄ばれてかれているような笑みでヒントをくれた。
 今日ここで調先輩にしたような事って、毎日のように若田部さんが押し売りでしてくる夕食づくりとかそう言う事だぞ?
 普段、若田部さんがしてくるようなことしかしてないような……。

「悩んでいるようなのでさらに少しだけヒントをあげます。さっき、お鍋の中のカレーを見たんですけど。明らかに切り方が違う具がいくつかありました」
 悩んでいると若田部さんがさらにヒントと言って。
 先ほど、キッチンで何やら確認していたカレーが入った鍋について言ってきた。
 具材の大きさが違うわけ、それは俺と調先輩二人で作ったから。
 待てよ? 普段、一人でキッチンに立っているからそう言うのが羨ましい。
 だから、一緒にお料理をして埋め合わせとする。
 いや、焦るな間違えたら何をされるか分からないし、ゆっくりと考えるんだ。

「まだ、悩んでいる様子なので、さらにヒントです。料理を一緒にすることではありません」
 っつ。危なかった。
 早とちりして答えなくてよかった……。
 てかさ、そうなったら本当に何を埋め合わせとして求めているんだ?

「5、4、3、2、1、0」
 若田部さんのカウントダウンが始まる。
 それが俺に焦りを与え、お仕置きと罰を受けることを避けるためにゼロと発言した瞬間に口走る。

「ごめん、分からない。なんでもするから、許してくれ!」

「今、何でもするって言いました?」
 あ、やばい。
 もしかして、若田部さんの狙いは……。

「いや、言葉の綾で……」

「何でもするって言ってくれたので今度一緒にお出かけしましょうね?」
 先ほどまで漂わせていたどす黒い何かを引っ込めて若田部さんは満面の笑みで言った。
 あ、うん。
 これ、答えなんて無くて、俺になんでもするから的なことを言わせることが目的か……。
 普通に掌で踊らされていただけでまんまと嵌められたというわけだ。

 こうして、一緒にお出かけをする約束を強引に取り付けられてしまうのであった。
 え? 断らないのかって。そんなことしたら、どうなるかわかったもんじゃない。断れないにきまってるだろうが。

「でも、少し遅かったのでお仕置きです」
 若田部さんはリビングにある若田部さん専用の棚の一角に行き、裁縫セットを取り出しその中から針を一本取りだし話して来た。

「私、思うんです。やっぱり、自分を知ってもらうには自分の味を知ってもらうのが一番だと。だから、髪の毛やらを料理に入れて来たんです。まあ、ダメと言われたので仕方がなく遠慮していますけど、でもやっぱり私のことを神田君に知ってほしくて……」
 そう言った若田部さんは自分の指に針を痛みもいとわず突き刺した。
 突き刺した箇所は血だまりが出来上がっている。
 指を俺の前に出し、気味が悪いほどの笑顔で言った。

「舐めてください」

「いや、
 嫌だと言おうとした時、強引に口の中に指が突っ込まれる。
 口の中は血の味が広がり気持ち悪い。
 これを興奮するとか言った調先輩の気持ちは全くもって分からない。だって、俺は普通だからな。
 普通なら他人の血を味あわされたら嫌悪するに決まっている。

「どうです? 私の味覚えてくれました?」

 はあ、どうして俺の回りはこうも地雷しかいないのだろうか……。
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