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超能力を使える女の子が俺を落とそうと必死に動いているけど、一人と付き合った時点で俺の人生が終了な件について。加えて世間は物騒です…… 作者:くろい

一章

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超能力者とは付き合うな! 闇が深いぞ気を付けろ!2

 無事に蝶野高校にたどり着いた俺と若田部さん。クラス発表を確認したところ、どうやら同じクラスにはなれなかったらしい。
 しかも、教室がある階も違う。ちょっとした災難だ。
 せっかく仲良くなったのに。

「別のクラスみたいです」

「ああ、そうだな。じゃあ、ここでお別れか……」

「ですね」

「でも、また機会があればこっちから話しかけても良い?」
 こうしてできた縁は手放されてしまうことが多い、でもせっかくの縁だどうにか繋いでいけたら良いと思ってさりげなく発したのだが。

「本当です? どうせ、そんな事言って話しかけてくれないって事よくありますし……」
 あくまで機会があればという事である。もし、機会がなければ話さない可能性があるという事だ。そのことを理解している若田部さんの顔はちょっと悲しげであった。

「よし、またの機会だなんていわずに今機会を作ろう。ほら、連絡先を交換しよう」
 またの機会を確実な機会へ変える。
 その瞬間に俺に対しての好感度が少し上がった。こんな女の子と一緒に高校生活を送るのなら、手間は惜しまない。
 俺の輝かしい青春のためだ。積極的に行こうじゃないか。

「ありがとうございます。では、こちらから必ず連絡します!」
 そして、俺と若田部さんはそれぞれのクラスへと向うのであった。必ず連絡しますか……。重い女とか言ってたけど連絡位は普通だよな。きっと、冗談的であるのは分かってるし、連絡が来るのがたのしみだな。

 そんなことを考えながら歩いていたら、すれ違いざまに誰かとぶつかってしまう。

「あ、すみません」

「ええ、前はしっかりとみるものよ? 新入生さん」
 目の前に現れたのは胸が小ぶりで長い黒髪を持った綺麗という言葉が相応しい女子生徒がこっちをしっかりと見て注意してきた。

「本当にすみません。えっと、先輩」
 胸元のリボンの色は二年生の色をしていたので、ぶつかってしまったのが先輩だと知り、年上という事もあり丁寧に謝る。上下関係をしっかりとする。
 これまた、俺が最近読んだ本に書いてあったので実行しているわけだ。

「ええ、そう言うしっかりと謝るところ好きよ。でも、本の受け売りは少し関心しないわ。少しは自分で考えるなさい」
 え? なんで俺が本の受け売りで丁寧に謝ったのを知られているんだ?

「ふふ、その顔はどうして本の受け売りで謝ったのを知られているんだって考えているわね?」

「えっと、もしかして先輩は超能力者なんですか?」

「ええ、そうよ。だから、近づかない方が良いわ。じゃあ、またどこかで会いましょ?」
 そう言った先輩は去って行ってしまった。
 世間一般的に超能力が当たり前になった世界ではあるけど、数はそこまで多くないはずなのに早速新しい学び舎で二人の超能力者と出くわすなんてな。

 そして、自分のクラスの前に着いた俺は当然のように自分のクラスに入るのだが、

「うわ、同じクラスだね」

「うん、おひさー」

「おいおい、またお前と同じクラスとかせっかく小学校からの腐れ縁を断ち切れると思ったのにな」

「ああ、まったくだぜ」

 あれ? なんかもう人間関係が完成してない?
 俺は新しい友達と仲良くできたらなあとか思っていたのだが、どうやら俺のクラスは中学校の時に友達であった人同士がかなり塊あっているようなのだ。

 そして、極めつけは

「あ、もしかして絵里さんですか?」

「そうそう、私絵里。初めまして」

「うわー、まさか蝶野学校のSNSグループの人と同じクラスになれるとは思っていなかったです」

「うんうん、私も」

 と言ったように中学のころから交流がなかった人同士もネットのつながりを経て仲良くなっていた。
 俺の相手への対する好感度指標の力は友達関係くらいの好感度を示している。

 だが、だれとも話さないでひっそりとしている人もいて、その人をみたら

「デュフフフ、コレキター。ぼ、ぼきゅの嫁、サイコー」
 とあまり話したくないような奴である。多汗症なのか汗を飛ばしながらスマホの先にある画面にひたすら萌えているのだ。
 正直に言おう、別にオタクなのは悪いことじゃない。ただ、限度は考えようってことだ。

 さらに俺は一人でいる人を見つける。

「ああ、この狂乱。俺にふさわしい」
 中二病過ぎて皆から避けられているこれまた話したくない。

 他に一人でいるような奴は……。

 俺だ。

 だが、ここでめげないのが俺。楽しそうに話しているグループがいたのでちょっと話に混ざろうと近づいたのだが、

「はい、皆さん。おはようございます。ちょっと早いですけど。皆さんの顔が見たくて早く来ちゃった担任でーす」
 と俺のクラスの担任が入ってきたことにより、クラスの皆は会話をやめ自分の席に戻る。
 少し早いが、クラスの担任は敬うべき存在であり、自分の席に戻り、担任の話を聞くのは当然だ。

 そして、俺はこの日。誰とも話さずに気が付けば家に帰っていたのだ。
 当然、行きも長ければ帰りも長く、慣れない環境にさらされたせいか、帰ると自分の部屋に倒れこむように眠ってしまった。




 ちゅんちゅんと小鳥が泣いている。ああ、もしかして帰って来て、そのまま寝て朝になってしまったのか?
 寝ぼけ眼をこすり、目を開ける。

「なあ、京香。どうして、俺のベッドで寝てるんだ?」

「おにいが悪夢見てたから? だって、お兄。学校でボッチになるかもしれないって言う恐怖抱いてんでしょ?」
 なぜか、俺のベッドで寝ていた妹の京香がそう言ってきた。
 京香も俺と同じく超能力を持った超能力者で相手がつい最近経験した恐怖を知ることが出来る力を使うことが出来る。

「いや、そうだけどさ。でも、さすがにもう子供じゃない。ベッドにもぐりこむのは辞めろって」

「うん、わかってるけどさあ。つい癖で。それより、おにい携帯が何度も何度もブーブーうるさいから電源切ってあるから。じゃ」
 と言って俺の部屋から出て言った。
 こうして、俺のベッドにもぐりこむのはまああれだ。俺が家庭崩壊させて寂しい思いをしない様にと俺がかなり甘やかしたからに違いないわけで……。
 だから、少しブラコン気味でも俺は強く言い返すことが出来ない。
 なにせ、家庭崩壊を引き起こしたのは俺だからな。

「って、勝手に携帯の電源を切るなよ」
 携帯の電話を入れる。
 そして、その瞬間に俺は身の毛がよだつ思いをした。

 不在通知200件と今までに見た数のない不在通知とコミュニケーションアプリ『ツーズル』の未読コメント数1000というあり得ない数が画面に映ったせいだ。

「うん、やべーよ。これ。文字通り、若田部さん。滅茶苦茶、重い子だ」
 そう、なども電話をかけ、『ツーズル』にもたくさんのコメントを書いた犯人は若田部若菜その人であった。

 ちなみにコメントの方はこんな風だ

《言われた通り、こっちから連絡しました。見たら、返事を下さい》

《あの、無視は酷いです》

《ああ、寝てしまったんです? じゃあ、後で返事下さい》

《そろそろ起きました?》

《起きました?》

《本当は起きてて無視してるんです?》

《早く、何かしら返事を下さい》

《そろそろ怒りますよ?》

 と言ったようなコメントが永遠と続いていた。

「やばいな。これ、本当に重いぞ。てか、これどう対処すべきなんだろう。さすがに無視してたら何をされるかわからない。とりあえず、連絡をするのが遅くなってしまったのを謝ってから、少しづつ距離を話していこう。付きまとわないでくれと言って逆上されても困るしな」
 思いったたが行動、俺は重い指を携帯の通話ボタンを押し、朝早くだが彼女が起きていることを見越して若田部さんに電話を掛けた。

 prprrrと電子音が一往復する前に若田部さんは電話に出る。

『おはようございます。やっぱり、寝てただけです?』

『そ、そうなんだ。今、若田部さんが連絡して来てくれてたことに気が付いたんだ』

『そうですか、てっきり無視されているかと思いました。そうでなくて安心です』

『あ、ああ。ほんと悪かったよ。埋め合わせは今度する』
 あまり、関わりたくないが、埋め合わせをしなかった方が何か怖い気がしてならなくてついそう言ってしまった。

『本当ですか?』

『ほ、本当だ。じゃあ、学校の準備があるから電話を切るな』

『はい、では失礼します』

 自分の部屋で俺は呟く。

「俺、とんでもない奴と仲良くなってしまったのか?」
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