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超能力を使える女の子が俺を落とそうと必死に動いているけど、一人と付き合った時点で俺の人生が終了な件について。加えて世間は物騒です…… 作者:くろい

一章

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波乱万丈(プロローグ的な何か)

神田好木かんだよしき君。好きです。付き合って下さい!」
 放課後の校舎裏、俺は同じクラスの黒髪でセミロングの髪、それなりに豊満な胸をした若田部若菜わかたべ わかなさんに呼び出されていた。これで何度目だろうかすでに数えきれないほどに呼び出されている。

「ごめん、俺ホモなんだ」
 そして、俺は断るために自分がホモだとカミングアウトをした。
「嘘です。神田君はホモじゃありません。私の力がそれを教えてくれます!」
 そう、若田部さんは超能力者で嘘が分かるという能力を持っている。
 だから、俺がホモだと嘘を付いたことはお見通しというわけだ。

「いや、俺がホモなのは重大な秘密があるんだ。だから、若田部わかたべ 若菜わかなさんとは付き合えないんだ。信じてくれ、嘘じゃないんだ……」
 だが、嘘に引っかからないように話をすればいい。俺には若田部さんと付き合えない理由がある。
 ゆえに、なんとしても断らなくてはいけないのだ。
 もし、告白を受けてしまったら俺はたぶん社会的に死ぬ。いや、殺されるだろう。
「それは本当のようですね。じゃあ、その秘密を一緒に解決します。だから、私と付き合ってください」

「それは無理だ。君に秘密を言った時点で俺は死ぬ」
 死ぬと言ったが社会的にだ。実際に死ぬわけではないのだが、ある意味嘘はついていない。こうやって俺は若田部さんの能力から逃れているのだ。

「え、そんな……。神田君が嘘を言ってない……。そんな秘密があったなんて私どうすれば……。あ、そうです。恋人じゃなくても良いです。友達としてデートに行きましょう。今はそれで満足します。だから、付き合ってください」
 だが、若田部さんは折れない。
 いつもそうで、毎回折れないのだ。

「っく。実はデートすると死ぬんだ。俺……」
 これまた、事実だ。そう、俺はデートしたら社会的に死ぬのだ。

「え、また嘘を言ってない? とでも言うと思ったんですか? どうせ、社会的に死ぬとかそう言う意味なのはもうお見通しですけど」
 何度も嘘ではないように逃げの発言をしている内にそのことを気が付かれてしまっている。
 そう、死ぬという事が実際の死を意味していなくて、ちょっとずれたところでの死であるとすでに分かられているのだ。
 簡単に言い換えれば、社会的に死ぬということがばれているという事に相違ない。

「いや、それは……」

「やっぱりそうですか。じゃあ、さっさと責任を取ってください。私、もう神田君のことが好きすぎて色々危ないことをしちゃいそうなんです。例えば、こんな感じに……」
 若田部さんは豊満な胸に俺の手を押し付けた。
 細い腕からは信じられない力で俺の手を押さえつけ放そうとしない。
 一見、嬉しそうに見えるこの光景。 
 しかし、全然うれしくない。感触は気持ち良いけど嬉しくはない。

「くそ、やられたっ!?」

「ええ、そうです。今、ここで叫んでも良いんですか? そして、私の能力は嘘を見分ける能力。この能力は百パーセント的中します。だから、制度が導入されてからは警察に参考人としてよく呼ばれるんです。 それが意味すること分かってます?」
 最近超能力者を事件の捜査に加えるという試験的な制度が始まった。その制度は例えば若田部さんの場合犯人が嘘を付いていないかの重要な証拠として扱われるという事だ
 つまり、彼女が嘘を付いていないと言ったら、ついていないし。嘘を付いていると言ったらついているという事になってしまうのだ。

「あ、ああ。若田部さんが犯人が嘘をついていると言ったらそれは重要な証拠になるってことだろ」
 そして、胸を揉まされている俺がいくら揉む気はなかったと言ったとしても若田部さんが、それを嘘だと言えば、俺はその証言からお縄に着くという事だ。

「そこまで、分かってるなら早いです。早く結論をください」

「いや、それは」
 そんな時だ、さりげなくもう片方の手で操作していた携帯で呼び出した人物が登場した。俺のピンチを救ってくれる人であり、俺のピンチを作る人だけど。

「そこまでよ。若田部さん。強引に迫るのは辞めなさい! この私、寒河江かんがえ調しらべが止めさせてもらうわ。そう、あなたは今好木君を自身の能力を使い冤罪犯に仕立て上げようと考えているわ。そして、私も良く警察に協力している。その意味が分かるかしら?」
 胸は小ぶりながらの黒髪ロングで顔が綺麗な女生徒が若田部さんの胸から俺の手を引きはがす。

「っく、私が能力を悪用していることをチクる気ですか?」

「ええ、そうよ。好木君のためなら私はなんだってするわ! そう、あなたが今考えているのは好木を自分の物にするため脅しているとお見通しよ」
 お察しの通り、調先輩は相手の考えていることが分かるのだ。彼女もまたつい最近導入された制度警察に参考人として呼ばれる人でもある。
 犯人が考えていることを証拠にできる人物という事で、これまた彼女が考えていることをねつ造すればそれが事実となる。

「っち。わかりました。今回は引きます」
 そう言って、離れていく若田部さん。
 どうやら、若田部さんから逃げることに成功したようだ。

 そして、この場に残ったのは俺と調さん。

「ねえ、助けてあげたんだからお礼をしてくれてもいいんじゃないかしら」
 だが、調先輩を呼んだからには対価を差し出さなければいけない。俺は彼女からも好かれているゆえに助けを求めればこういう事態になるという事だ。
 まあ、調先輩は一番扱いが楽だ。
 例えば、こうやって靴を脱ぎ、今さっきまで俺の履いていた靴下を思いっきり向こうに投げる。

「それっ!」

「あれは好木の靴下!」 
 匂いフェチな調先輩は靴下に一目散だ。
 そして、俺はその間に逃げることが出来るというわけだ。
 あ、もし逃げなかったら若田部さんと同じように脅されるから要注意だ。

「ふう、なんとかなった」
 校舎裏から校内に逃げ込むとそこにはこれまた俺のことが好きな後輩、海田かいた 加奈かなが目の前に現れる。ポニーテールが良く似合うスポーティーな女の子だ。でも、胸は調先輩よりはある。

「どうかしましたか先輩?」

「あ、うん」
 汗が止まらない。彼女もまた超能力者だ。そして、彼女の厄介な所それは

「先輩、昨日の夜○○ちゃんで抜きましたよね?」
 相手がつい最近に最も興奮を得た瞬間を見ることが出来るのだ。そのせいで、よほどな快感を得ない限り俺の昨晩の性事情を握られているという事だ。

「そ、そんなわけ」

「とぼけても無駄ですよ。私は人が最も興奮していた最近の記憶を見ることが出来るんです。ちなみに、良く警察に力を貸すくらいです。」

「な、なにを言いたい」

「みんなに○○ちゃんで抜いたことをばらして良いんですか? 私と付き合ってくれれば言わないであげますけどどうですいいですよね?」
 そう、彼女の質の悪いのは捕まるようにねつ造はしないが、周囲に俺の恥ずかしいことをバラし、恥辱的に陥れようとしてくるところだ。
 それは警察に捕まると等しいくらいの社会的死を意味する。

「来い、エミル」
 俺は叫んだ。そう、いつも俺をストーカーしている、波豆はず エミルを召喚する。ハーフで金髪碧眼美少女。くびれがすごい可愛い女の子を呼び出した。

「珍しいね。ヨシ君から呼ぶなんて」

「おい、奴の恥ずかしい過去を読み上げろ」
 そう、エミルは相手がつい最近した恥ずかしい経験を知ることが出来る。彼女は別に警察に力を貸していない。だって、俺をストーカーしてるから警察の目を気にしているからだ。

「○○ちゃんを想像して抜いていたヨシ君の快感時の記憶を恥ずかしくて顔真っ赤にしてたなんて、ほんとうぶ?」

「っく、エミルさん。それ以上言わないでください。引きます。この場は引きますから」

「ふっ、分かればいい。だって、私は人が恥ずかしい過去を知れる。それを他人にばらされるのが恥ずかしいのは言わなくても分かる?」

「っく」
 顔を真っ赤にして去っていく後輩の加奈。
 よし、とりあえず退治に成功だ。

「じゃあ、ヨシ君。もらうものは貰っておくから」
 そう、ストーカーのエミルさんは助けてもらうたびに少しづつ価値のあるものを俺から奪っていく。
 おそらく、最後は俺を奪う。


 そんな、地雷な女の子達。

 もし誰か一人と付き合ったら俺がどうなるかわかってるよな?
 答えは簡単だ、絶対に皆が俺を社会的に殺しに来る。ストーカー思考なエミルさんは実際に殺しに来るかもしれない可能性もあるという事だ。


 ああ、どうしてこうなったんだろうな……。
 こうして、俺は今日も頭を悩ませ続けるのであった。

 あ、ちなみに俺は対象と相手を決めることによって対象が相手に抱いている好感度を知ることが出来る。
 その能力によって度が行き過ぎ来たほど俺を好きなのを知っている。
 いやさ、こうなったのは俺にも責任があるんだけどな……。

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