きらなちゃんってかわいいなあ。いいなあ
「長袖着るの? 暑くない?」
「きらなちゃんこそノースリーブは寒くない? 風邪ひいたらダメなんだよ?」
「大丈夫よ。まだ暑いわ。袖なんていらないわ!」
「私は袖欲しいなあ。あ、きらなちゃんあっち向いてて」
「え? 何で?」
「着替えるから!」
「まだそんなこと言ってるのたかしちゃん」
「だって恥ずかしいもん。だからあっち向いてて」
「わかったわかった」
「いいよっていうまでこっち見ちゃダメだからね?」
「はーい」
私はセーラ服を、スカートから順に脱いでいった。
「いいよー」
きらなちゃんが勝手にいいよって言った。
「まだー!」
「あはは、たかしちゃんすっぽんぽんだー」
「もうー! 下着はつけてるもん! はい! 着た! もういいよ! ばか!」
「バカとは心外だなあ」
「だって勝手にこっち向くんだもん。恥ずかしいって言ってるのに」
ああもう。恥ずかしかった。
「恥ずかしがってるたかしちゃんがかわいいんじゃん」
「ばかばか。可愛くないよう」
「忠には下着姿見せた?」
「何言ってんの! 見せるわけないよう」
「エッチとかしないの?」
「ばかばかばかー! きらなちゃんがいじめるよう」
「よーしよしよし、かわいそうにかわいそうに」
「えーんきらなちゃああん。って、きらなちゃんのせいだよう」
「あっはははー」
きらなちゃんはあっけらかんと笑った。
「ね、ねえ、きらなちゃん……」
きらなちゃんって。やっぱり、したいのかな。
「あ、あのね。えっとね。え、ええ、えっちて、やっぱりしないとだめかな」
ただしくんもしたいって思ってるのかな……。
「たかしちゃんはしたくないの?」
「えっと、えっちなことってあんまり得意じゃなくて、その、よくわかんないっていうか、なんていうか……。まだ早いっていうか……」
「でも、ちゅーはしたんでしょ?」
「う、うん。ちゅーは……しないと恋人じゃないっておもって……」
「なるほどねえ。たかしちゃん純情だもんねえ。一人でえっちとかもしたことなさそうだし」
「ひ、一人でって?」
「い、いいのよ知らなくて。たかしちゃんは純情なままでいなさい。穢れなんて許さないわ」
「で、でも。ただしくんいるし、そういうことも知らないとって思う……かな」
「いやに勉強熱心ね。ほんといい子ねたかしちゃんは」
勉強……。えっちなことは苦手だけど、今後絶対知らないといけないことだと思う。教えてもらうならきらなちゃんがいい。
「き、きらなちゃんは、その。一人で? えっちしたことあるの?」
「うっ、たかしちゃん?」
私はきらなちゃんをじっと見つめた。
「あ、あるわ! 私はエッチだからね!」
「そうなんだ。それってどんな感じなの? 怖くない?」
「え、えと。気持ちいっていうか。なんていうか。怖くはないわ」
「ね、それってどうやってやるの?」
「た、たかしちゃんは、子供がどうやったらできるかは知ってるわよね?」
「う、うん。知ってる」
それはそれはえっちなことをして、子供ができるんだ。知ってる。
「それとは違って、えっとね。こう……」
きらなちゃんは手を股間のところに持っていった。
「ってばか! そんなの教えません! 知りたかったら忠に聞きなさい! 私はたかしちゃんはそのままでいいと思うわ!」
「そっか。でもこんなお話しきらなちゃんにしかできないよう」
「たかしちゃん顔真っ赤よ? 別のお話しましょ、別のお話し」
「きらなちゃんもお顔真っ赤。ふふふ」
「はうっ。なんてかわいい顔するのよ! 私が男だったら絶対押し倒してたわ!」
「押し倒して何するの?」
「もう! この話はなーし! たかしちゃんちょっとわざとでしょ!」
「えへへ、ちょっとわざとだった。あー恥ずかしかった! でもこんなお話も出来ちゃうなんてきらなちゃんはすごいなあ」
「ふっふっふ。私はすごいのよ? 知らなかったの?」
「知ってた! 私のきらなちゃんはすごいんだー!」
「わっ!」
私はきらなちゃんに飛びついた。きらなちゃんは後に倒れて私はきらなちゃんに乗っかった。
「わたし、えっちなこと教えてもらうならきらなちゃんにだと思ってる」
「そっか……。それは責任重大ね……」
きらなちゃんの顔が近い……。
「…………」
「…………」
「おっもーい! どきなさーい!」
「はあい」
ドキドキした……。ふう。きらなちゃんってかわいいなあ。いいなあ。
「ふう、全く」
「ごめんなさーい」




