それ五倍盛りなの
「はいはい、そんな手はいりません。どけましょう。ふーん、たかしちゃんいい体してるじゃん。胸はちょっと小さいけど」
「うっ」
私はより隠すように腕で胸を覆った。
「うんうん、しっかり生えてるようね。大人の証だわ。私だけだったらどうしようってちょっと不安だったけど、よかった」
「うう」
股間も手で隠す。見られたくない。見られてもいいけど、でもやっぱり見られるのは恥ずかしい。
「でね、たかしちゃんさ。いつもスポブラでしょ。私の、カップ数が違うからうまくいくかわかんないけど、ほら、つけてみ?」
きらなちゃんの、花柄の大人がつけるようなブラを手渡されて私はつけてみた。
「わあ!」
いつもより胸が大きく見えた。
「いいでしょ、それ五倍盛りなの、谷間が強調されるでしょ。たかしちゃんもこういうのつけたらおっきく見せれるわよ」
「そっか、だからきらなちゃんのお胸ちっちゃくなったように見えたんだ」
「そうそう。ってかやっぱりそんなこと考えながら私の胸みてたのね」
「う、うん」
「まあ流石に私でも自前だけじゃそんなに谷間できないしねー。セーラー服の隙間から見せたいからこれ使ってんの。今度たかしちゃんのサイズにあったやつ買いにいく?」
「う、羨ましいし、いいなって思うけど、おっきくなるのもそれはそれで恥ずかしい」
「まあいいならいいんだけど。忠は? デカいのかちいさいのどっちが好きなの?」
「そ、そんなこと知らないよう」
「流石にまだちゅー止まりか。まあたかしちゃんだしね。もし買いたくなったら言って、おすすめの店連れてってあげるから」
「うん、ありがとう」
私はきらなちゃんの少し大きなブラジャーを外して洗濯カゴに入れた。
「さ、背中の流しあいでもしますかー。ほらほら、入るよー」
「う、うん」
「いつまで隠してんのさ! 女同士でしょ!」
「で、でもお」
「つめたっ」
きらなちゃんがシャワーを出したら水が出た。最初の方がいつも水が出る。最初から暖かいのが出ればいいのにっていつも思う。冷たいシャワーがかからないようにきらなちゃんが離して持っていると、シャワーはどんどん温かくなってきて、湯気がお風呂場に立ち込めてきた。ちょっと体を隠さなくても恥ずかしくないかなって思ってきた。
「うわああばば」
きらなちゃんが私の顔にお湯をかけてきた。
シャワーを独占された。これはしまった。
「あはは、ずぶ濡れー」
きらなちゃんは私の顔目掛けてずっとシャワーをかけてくる、もう胸や股間を隠すことになんて構ってられない。私はきらなちゃんに捕まってシャワーを奪い取ろうとした。
「ふふふ、そう簡単に渡すと思ったか」
きなちゃんはするりとくぐり抜けて、私にシャワーを浴びせ続けた。私はもうしっかりとぐっしょり濡れていた。
「はいつぎ、たかしちゃんかけてー」
「むうー! おりゃー!」
私はきらなちゃんの顔めがけてシャワーをかけた
「あははは、あったかーい」
きらなちゃんは楽しそうに笑っている。何でだ、私はむっとしたのに。きらなちゃんは楽しんでる。
「ふわー、おっけーおっけー。もう十分濡れたから、髪洗おう」
「おりゃー!」
私は無視をしてきらなちゃんにかけ続けた。
「こらー! たかしちゃんこらー!」
「ひゃ」
私の胸をきらなちゃんが鷲掴みにした。
「髪洗うって言ってるでしょーがー!」
胸を揉まれてしまった。もうお嫁に行けない。きらなちゃんが貰ってくれるだろうか。あ、でもただしくんとちゅーしてるし。どうしよう。どっちと結婚しよう。