表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。
この作品には 〔ガールズラブ要素〕〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

聖院世界シリーズ R15

春は引っ越しシーズン? リュネ族の異世界転居大作戦!

作者: 雀のお宿

聖院世界シリーズの読者の皆様には、お久しぶりとなりますね。


そして…初見の皆様には、はじめまして。


…私がいたリュネ世界においては、王や剣聖を多数輩出したヤスニ氏族の出身であり、リュネ王国の第一王女でもあります、エマネ・ヤスニと申します。


(エマネ、あなたの見た目ですが、ひやけぼーいっしゅぱつきんしょーとかっとえろふと申すのですよ)


(イリヤおばさま、いらんこと言わんでください。どりるへあでかちちはねつきえろふおばはんと形容し返しましょうか?)


…のっけから、要らぬ心話を投げ込まれましたね。


ええとですね。


我が不肖の叔母にしてリュネ剣聖であるイリヤ・ヤスニおばさまについての行状や悪行の数々、後でじっくりお伝えさせて頂きますので、今はおばさまについての詳細、「剣聖に任じられたがために生涯、リュネの女王にはなれない立場」程度にご認識ください。


で。


私は目下、祖国を遠く遠く離れた異世界とやらになるNBとかいう星に連れて来られております。


と申しますのも、長年にわたって私たちリュネ族、種族の存亡を賭けたいくさに明け暮れておりました。


それも、相手を攻め滅ぼす事が困難であったために、民と土地を守る戦いだったのです。


なるべくご理解が早まるようにお話いたしますと、魔王が率いる魔族という種族と戦いを繰り広げて来たのです。


が、ある時に魔王の企てた総攻撃の結果、淫化帝国なる国にイリヤおばさまと従者が逃れたのです。


で、魔族がおばさまを追った結果、その淫化帝国の建国を助けた痴女皇国を率いる上皇マリアリーゼ陛下の介入を招きました。


そして、一瞬に近い強力な介入行為の後の、半ば強引にも取れる仲介の結果、魔族との和睦が成ったのです。


(ありゃ魔王様の機嫌の居所が悪いせいでキレたようなものだったからな…我ら幹部にしても正直、いい迷惑ではあった…)


(それに私、一旦は苗床にぶち込まれてたんですよ…ですから攻防戦はまだしも、魔族大陸で起きたことは全て知ってる訳じゃありませんしね…)


(ちなみにリュネ語を聖院第二公用語…現代日本語に翻訳した上で、あたしらが持ってる魔王や魔族のイメージをイリヤさんやエマネちゃんに見せて「これどう見ても魔王だよね」とか言って決めたんだよね、魔王や魔族の呼称…)


(まぁ魔王はもちろんですけど、ロッテさんもマリアリーゼ陛下の世界でいう悪魔そのものの姿ですよね…)


(言ってはなんだが、他人の空似とかいうそちらの言葉まんまの状況だったよな、あの画像の数々…)


ただ…ですね。


和睦が成立したのは良しとしましても、私たちの住む場所に居続ける未来を見出すのが難しいこと、マリアリーゼ陛下から教えられたのです。


その時、マリアリーゼ陛下の計らいで私たちの住む世界を遥か空の上に上がって離れて眺める機会に恵まれたのですが…で、遠くから見ますと銀の大きなお皿が、光る星に向かって底を向けている状態だったのです。


そして、お皿の面に私たちが住んでいた大きな陸や、魔族の住んでいた陸地を囲む海が盛られておるような状態でした。


しかし、それでは星の光が届かず草木も生えぬことになってしまうでしょう。


で、私たちの住まうていた大地の皿と向かい合わせにされた、とても大きな鏡が日の光を届けていたのです。


その光景たるや、私の目からしても決して勝手に出来たものではなく、人か何かが我らの住む世の基盤基礎を築いたとしか思えぬ異様な状況に映ったのです。


更には、痴女皇国のある世界では本来、陸や海は丸い球の上にあるものだとも、実際の地球なる青い球を見せられて教えを受けたのです。


で、我がリュネの世に未来がないという理由、直感でも理解できましたが、それ以前に魔族、ひいては私たちにとって毒ではありますが必須の事象が枯渇する可能性についても教えを受けたのですよ。


ええ、私たちと魔族が争っていた理由ですけど、魔族の食物は生き物、特に人だったのです。


そして、猟をするかの如く、私たちの住まうリュネ側の陸に時折襲撃を仕掛けては、人々を攫っていたのです。


そればかりか、魔族が蹂躙していった後の地、魔毒苔という昏い赤色の藻が生えて来ます。


この魔毒苔に汚染された土地には、作物が生えなくなるのです。


ただ、マリアリーゼ陛下から教えられた事実でもあり、リュネに伝わる伝承でもあるのですが、魔毒苔を完全に枯らしたら枯らしたで、私たちは魔法を使えなくなるのです。


(厳密に言うと魔法っていうよりはさ、超能力だよね、雅美さん…その魔毒の正体が放射性物質粒子だってのが判明してるし、リュネの人々や魔族の皆さん、一種の核分裂や核融合現象に近いことを引き起こしてるようなもんなんだよな…)


(それにマリアちゃん…リュネの人たちが羽根を生やすプロセスって、痴女種の股間にあれが生える状態に近いんじゃないの?単純に羽根が生えるんじゃなくて、生えた体の部分に置き換わるような動きじゃない…)


(そそ、だからこそ研究対象にもなると思ったんだよね…)


で、私たちと敵対する魔族や魔王という言い方ですが、実は私が今は使っている言葉でリュネ語を置き換えると、そういう言い方になるとお考えください。


そして魔王というものがどういう存在なのかを教えて頂いた田中雅美・痴女皇国内務局長のお言葉によればですね、私たちリュネ族の見た目はですね。


「斜め耳のエルフ。ただ、背中に翼を生やせるのはまだしも、全裸に近い格好で戦うのを見てると、エロフという方がしっくり来ます」


ええええええ。


確かに、私たちリュネ族、特に戦士階級は男女問わず、裸に近い姿です。


しかし、それはリュネ族が使って来た武器や、敵対する魔族との戦いの歴史の中で培われた必然のような慣わし。


なぜならば、魔族というものは一般の兵士と幹部…私の隣にいるアスタロッテ・痴女皇国南米行政局副局長兼淫化帝国ワイナピチュ支部長兼月神官長様のような幹部魔族とでは、見た目はともかくその能力は全く異なるのです。


ロッテさん…アスタロッテ副局長はリュネ語や、今は私たちの公用語となった日本語こと聖院第二公用語も話せますし、高度な知能と人に近い感情をお持ちです。


しかし、魔族大陸側の苗床と言われていた地下の血の色の湖から生み出される兵隊魔族は、幹部魔族によって制御されないと延々と人を襲い焼き殺すか食い殺すだけの、人に近い姿の獣と思って頂きたいのです。


そしてこの兵隊魔族、いくつかの種類があるのですが、おおむね人よりも遥かに力強い上に口から火を吐いたり、先ほども話に出ておりました魔毒といわれる不可視の瘴気を撒き散らすのです。


ですので、魔族と戦う私たちが、普通に剣を振るって魔族と切り結ぶのは自殺行為。


そして、防具の類、魔族相手では役に立たないも同然でした。


甲冑ごと焼き殺されたり、力比べをしても弾き飛ばされるか、手足や首をもがれるのです。


ですので、魔族を撃破するために使っていた私たちの武器…炎剣は、皆さんが想像する剣の使い方ではない方法で魔族に向けられることがほとんどだったのです。


この炎剣、切先を相手に向けて念じると、高熱の炎線を撃ち出します。


で、リュネ剣聖でデカパイえろふとでも申し上げるべきババ…いえ、イリヤ・ヤスニおばさまがお持ちの聖剣ですと、魔族の炎の届く遥か先…向こうの姿が全く見えないほどの遠距離から炎線攻撃を行えます。


いえ、リュネ族が魔族を退治るにはこの炎剣の炎をいかにして魔族に先んじて放ち、連中を焼き払うかにかかっていたのです。


そして、このわたくしエマネも、爆炎剣という剣を振るう立場でした。


私の爆炎剣を強い打ち込みで振るった場合ですと、撃ち込んだ先で大きな爆発を起こして周囲1歩里ほどを焼き払うのです。


そして、剣から出る炎、仮に私たちがちゃんとした服や鎧をつけていた場合、その服や鎧を熱するどころか焼いてしまう危険があったのです。


更には、魔族相手に鎧や甲冑で身を守っても、ほとんど意味がありません。


連中との力比べに意味がないのはもちろん、吐き出される炎の前には、甲冑の重さやつくりが邪魔になるだけだったのです。


それに、魔族の吐く炎や毒の瘴気、甲冑を使うよりも私たちの体に防御魔法をかけて防ぐ方が手っ取り早かったのですよ。


ですので、これまた田中内務局長のお言葉で表現しますと、びきにあーまーなる姿で、私たちは戦っておりました。


それも、お尻むき出し…日本の皆様にわかりやすい形容がありますけど、Tバックとか褌という言葉で出てくる情景そのものだと思って頂けますと幸いです。


で。


戦いとしては、私の爆炎剣や剣豪四天王の持つ炎剣で魔族の主力を焼き払い、イリヤおばさまが魔族軍を率いる幹部魔族を討つか撃退することで、魔族を退けておったことが大半。


この、炎飛び交い燃え盛るいくさの場で、熱や炎から魔法で身を守りながら飛び回り魔族を焼くのが、私たちの日常だったのです…。


で、ここからは大人の話。


イリヤおばさまには、異世界の日本という国…田中雅美局長やマリアリーゼ陛下がお住まいだったという、連邦世界の日本とは少し異なるそうですけど、その日本という国から呼び出されたフユキという少年が付き添っています。


この、フユキ少年や…私の場合はリュネ戦士家系の男児でしたけど、いくさの場では、少年たちはとても重要な役目を果たしていたのです。


有り体に申し上げますと、魔法を使ったり飛ぶと、私たちの体に対して魔毒が悪さをします。


私など、数発の爆炎を放てば動けなくなるくらいに。


で、侍従として随伴する少年から、新鮮な子種を頂きまして、それを用いて魔毒の汚れを抜くのです。


と申しましても、少年の子種さえ頂ければ、勝手に私なら私、イリヤおばさまならおばさまの体も浄化されるのです。


そして、いくさをする力も戻ります。


ええ、お分かりでしょう。


緊縛…いえ、緊迫した戦場で本来はやるべきではない事なのですけど、それは、とっても気持ちのいいことなのです。


そして、これをしないと、魔毒で穢れた戦士は、戦う力を失うどころか、魔毒の穢れに冒され倒れてしまうのです…。


あ、男性は男性で魔毒を抜くために、別のことをしますよ。


ただ、それについての詳細こそ、是非にエロフのエロフたるやというべき、イリヤおばさまに語って頂くのが相応しい内容なのです。


(いえいえ、エマネこそエロフの称号に相応しい女。それにあなたが今やリュネの女王も同然でしょうがっ)


(その称号、謹んでおばさまに)


で、痴女皇国の仲介時に、私たちの体には改良が入りました。


まず、痴女皇国の女官で千人卒以上とみなされる状態に、昇格。


これによって、魔毒の影響を減らすか、位階が上になればなるほど魔毒の影響を受けなくなるそうです。


ただ、リュネ族や魔族特有の力を使う場合は、相変わらず少年の子種が必要とはなるとも。


そして、心話と呼ばれる方法で、例えその場におらず数百歩里離れていようとも、会話ができるようになりました。


更には、位階が同格か格下の女官や男たちの頭の中味…すなわち、思いや考えばかりか、過去の記憶までもが筒抜けになるのです。


いわば、嘘がつけない状態。


更には、私は厳しい試練に耐えて、黒薔薇騎士という痴女皇国の皇帝親衛部隊の資格を得る昇格処置を受けましたが、この黒薔薇騎士に任じられる昇格処理を受けた後ですと、翼を出さなくても飛ぶのに近い速さで地面の上を駆けることもできるようになったのです。


(ただし、地上で超音速を出すと被害甚大だから、緊急時以外はリュネの人と魔族の人は飛んでね…)


(雅美さん雅美さん、淫化帝国や苗床設置対応地域以外で飛べないのも言ったげてよ…)


(えええええ、マリアちゃんが言ってよ…)


これ、何かと申しますと、私たちが空を飛べたり炎剣の炎を出せるのはもちろん、魔族の行動や攻撃のためにある程度は必須らしいのです、魔毒苔の噴き出す瘴気で穢れた空気。


ですが、この魔毒を撒き散らすと作物や森が枯れ果てます。


そこで、私たちの力…特に、翼を出して空を飛ぶ件については、その利点を最大限に活かせる場所…そして、魔毒の悪影響を最小限に抑えられる場所で使って欲しいとの希望が寄せられたのです。


更には、私やおばさまやロッテさんの姿を、神々しいと崇めて下さりそうな民の目星がついた場所で、新たなる暮らしを始めて欲しいとのマリアリーゼ陛下のご提案。


それが…淫化帝国の地だったのです。


この地、おかしなことに…海沿いに雨が全くと言って良いほどに降らぬ特異な土地です。


(南極から流れてくる寒流の影響でね…淫化北部のマンコラの近くまでは砂漠が延々と海岸沿いに続いてるのよ…)


(古代文明の痕跡も、煉瓦や土で造られていましたね…)


そして、淫化の人々、雨が降って作物を実らせたり、あるいは獣が草を食む地を…なんと、高く高く険しい山の中に求めたのです。


それも、リュネ世界では存在しないくらいの高さの。


そうですね…私が淫化帝国で当初、支部長として統治を任されておった離魔(りま)支部。


海沿いにあるのですが、この離魔の町はごく稀に起きる海霧以外に、建物や道が濡れることは滅多と起きないのです。


ですので、煉瓦を焼いて引き締めなくても良い…日干しのままで使えると聞いて、私は絶句したことがあるくらいなのです。


逆に、雨が降る山の中では石組みが主流。


それも、淫化帝国の石組み技術を用いた精密で堅牢な石垣や壁の建物が立ち並んでおるのです。


いえ…建物ばかりでなく、淫化の全土にくまなく張り巡らされた街道も下水を流す管を内蔵した石組み。


そして、私たちリュネ族の使っていた建物と似通うところも多かったのです。


聞けば、リュネ族の歴代剣聖が伴侶としていた勇者という呼称の従者少年。


淫化帝国の地から求める代わりに、リュネ由来の技術…金属の精錬製造技術を渡すことで取引をしておったようなのです。


そして、リュネや西方諸族の中から、時折、殖民目的で人を送り出していたとも。


で。


私が普段は往来しない場所に来ております理由。


殖民にあります。


と申しますのも、リュネ王国の西に所在する西方所属の国々やリュネ王国民をもってしても、長期の魔族大陸苗床維持には困難という事態が明らかになったせいなのです。


現在の魔族の食料、人の受精卵とか申す孕み子種を苗床の中で培養したものを主に用いております。


つまり、人に孕んで貰わねば困るのです。


ですが、普通の女であれば子作りして子を産むのは年に一度が限界。


そこで、痴女皇国の女官と同じ体に作り替えて子供の種を苗床に与えることになったのですが…ええ、お分かりでしょう。


これをすると、痴女皇国流の()()()()が必要となるのです。


淫化帝国では既にそれを実施しておりますが、これを実施したが最後、とんでもない事が起きるのは既に発覚しております。


そして、聖母教会…淫化では太陽神殿または月神殿となるのですが、尼僧や女の神官によって餌の供給がなされる代わりに、男も女も聖母教会または神殿の管理下に置かれてしまうのですよ…。


そう、淫化でも俗地と呼ばれる海岸沿いの土地、特に保養地のマンコラやヌエボ・チンボテでは積極的に行われているのですけど、人をさながら一種の家畜のごとく扱い、頻繁に大人の行為をさせる必要が生じてしまうのです。


こんなこと、全ての土地でさせるのはまずいというのは私も認識しておりまして、淫化の地においても普通の生活をさせる人々とはある程度居住地を分けております。


更には、痴女皇国の統治下にある土地で運用している苗床、改良種となって魔毒の放出をぎりぎりまで低めてはいるのですが、原種である魔族大陸の…魔王と繋がっている苗床については、なるべく原種に近いものを維持しておく方が良いともされました。


そこでリュネ族と西方諸族はもちろん、魔族と苗床を将来にわたって安定して居住させることが可能な大地を求めた結果、マリアリーゼ陛下のお父様がかつて治めていた国の女王とでも申すべき存在が、苗床とその技術の移転と引き換えに、大きめの陸地を用意してもよいと申し出て来られたのです。


で、私はその、えぬびーとか申す国の民選女王に該当する方…アグネス・ワーズワースと名乗られた方やその従者たちと共に、該当する地の視察に来ております。


で。


わたくしエマネも痴女皇国の幹部となっております。


いわば、二重三重の身分を有する立場。


そして、東方聖母教会や南洋慈母宗と並ぶ立場の罰姦(ばちかん)聖母教会にあっては、枢機卿と称される重臣職を拝命しております。


この聖母教会とやらは、実のところは痴女皇国がでっち上げた聖母を崇める建前の統治組織であり、痴女皇国の外郭団体とでもいうべき存在なのですが、共通する信仰対象に聖父という存在がおられます。


で、その聖父様…クリス・ワーズワース様は、マリアリーゼ陛下の実のお父上。


そして、聖父様の義理の母親となる方が、そのアグネス様だそうです。


いわば、私としても敬意を払うべき立場なのです、ワーズワースという氏族一門の方々…。


(プリンセス・エマネ…ベラちゃんもいるわよ)


(マリアヴェッラ陛下は東方聖母様のお子様で罰姦聖母ですからねぇ)


(ジーナさん…高木ジーナ下院議員様に首相の座をさっさと譲りたいのだけど、本人が承諾してくれないから…)


そう、痴女皇国関係者とこのワーズワース氏族、婚姻関係や血縁で密接に繋がっておる模様。


そして、ご自身が若返っておられるにも関わらず、私やロッテさんの体をしげしげと観察されるのです。


「You look like a typical Japanese elf, Maria-chan...」


「英国に伝わるエルフの姿じゃないのは確実ですよ、おばさま」


で、アグネス様ですが、私の知る限りで一番、この方に近い印象なのは南米行政局のすぐ上の明日輝(あすてか)と魔屋の地を仕切る中米行政局のフランシスカ局長。


いえ、実際に若い頃のお姿も拝見しましたが、痴女皇国の女官、それも淋の森に出没するような姿かと見紛うような過激なお召し物がお似合いの模様。


「まぁ、NBでも皆さんのお姿に違和感を感じないように報道機関を通じて浸透するようにしましょう。ジーナさん、スクル…ミス・ヨシムラ、それでよろしいかしら」


「うちに異存はありませんな。エマネちゃんもロッテさんも今日が初めての面合わせやおまへんし」


…初代聖母様と私は多少は顔を合わせておりまして、あのそのまぁその。


(大人にしかできへん話題は避けよ、な、エマネちゃん…)


(ええ、エロフはイリヤおばさまだけで)


しかし、初代聖母様のお隣におられる方、不服そうです。


「私は異論ありまくりなのだけど…リュネ世界の住民って、苗床に溶けてない分だけでも百万は存命だったっけ?」


「淫化に移住した人も入れれば、そんくらいですね…あーそうか、NBに移住した分、そっくりスクルドさんが未来を決め直す担当になっちゃうのか…」


「マリアリーゼ…移住者は女官化してよ…あなたたち痴女種と同等の存在なら私が細かく決めなくてもいいからさ…」


と、痴女皇国関係者にしては肌の色が白い…日焼けしてはおられぬお方が口を尖らせて申されます。


このエイリーン・ヨシムラ・ダレスという偽名をお使いの方、その正体は人が生まれた際に、その未来を定める特別な神様なのだそうです。


で、担当の区割りに、このエヌビーの地が入ると。


つまり、元来ならばこの地にリュネ出身者が移住した後は、この方の厄介になると考えるべきなのでしょう。


「男性もいるんですよ…なるべくスクルドさんの厄介にならないようにしたいんですけど、ほら、痴女皇国関係の男性だと偽女種化しないと色々弊害があるでしょ…」


マリアリーゼ陛下が申された、偽女種(おかま)という種別にも言及しておきましょうか。


淫化帝国では実のところ淫化人のクシ帝と、リュネ王国の王族であったクシー皇子…そして、魔族とリュネ族の合いの子である勇者エイモン…アキラ・ヤスニという者が該当します。


しかし、この3人は偽女種(おとこの娘)が偽女種たるやの外観ではなく、男性…それも成人してはいない外面なのです。


理由は、偽女種となった者は偽女種特有の思考に走りがちであり、男が本来すべき考えや理念を失う可能性があるとされるからです。


で。


正直、この偽女種や従者の問題は私にとっては触れて欲しくない件ではあるのです。


と申しますのも…あ、ちょっと失礼。


腰の帯に巻きつけた缶に管を差し込み、その管の先に取り付けられた吸い口をすーはーしております私とロッテさん。


この缶、実はリュネや魔族大陸…そして淫化の地を離れた場合には携行必須である、魔毒電池と称されておる代物です。


魔毒を完全に浄化した空気では具合が悪い私たちのために、痴女皇国が開発したそうですが、この缶の中の魔毒苔が発する微量の瘴気を吸うことで、魔毒の少ない地での飛行や活動を助けるのです。


「これがあるから隔離の必要があるんやな、マリア…」


「だけど今は以前よりは強烈な濃度を必要としないよ。それにさ、NBでも女性の痴女種化が進行してるんだし、原種苗床の付近だけ厳重にすればいいと思うんだよね」


「で、このネオアイルランド大陸を提供させて頂こうというのが、内閣決定なのよ。リュネの皆さんの移住に伴って改名してリュネ自治県という扱いにしようとは思ってるけど…」


つまり、目の前に広がる荒漠たる荒地ですが、今後はリュネ民と魔族に合わせた改良が施される予定なのです。


それと、NBへの移住に当たって、交換条件の形で強く要望されている件があります。


それは、淫化帝国を始めとする南米行政局管内では既に多数の実績を挙げている、農業魔族の提供です。


この農業魔族、名前の通りに百姓仕事を代替するしろものです。


特に大量の木を伐採するような林業や、あるいは灸場(きゅうば)と称されている島での砂糖きびや、淫化・明日輝名物でもあるとうもろこしの収穫。


むろん、山の中の段々畑ばかりの淫化帝国では自ら飛んで耕作や収穫に従事できる農業魔族の運用を抜きにして、月に一度の収穫をさばくことは今や不可能に近いのです。


「今や二毛作三毛作どころか、十二毛作だもんね…」


「あの卑猥な名前の肥料の商品名を口に出さぬようにな、マリア…」


「威力は認めるんだけどね…マリアちゃん、改名の要請、出してもいい?」


ええ、アグネス様のこの発言で涙目になるマリアリーゼ陛下。


そもそも、淫化帝国という国名、聖院第二公用語でどういう意味なのか、今や私の理解の範囲内。


そして淫化の高地であっても人を元気はつらつとさせる薬用植物である効果(こか)の木から取れる元気の源である効果淫(こかいん)、これの意味も私は知ってしまいました。


ええ、文字通りの効き目があるのです。


そしてそればかりか、隣国である尻出国支部の名産品たる木の実を用いた健康飲料の触れ込みである雁良男(がらな)枯無(がらな)に、効果淫を混ぜた淫化コーラとかいう炭酸飲料を普及させたのもマリアリーゼ陛下です。


「効果コーラ、NBでも売れてるのよね…しかもアメリカの会社のNB支社に製造を委託してるし…」


「マリア。あれゲゲボドリンクとかいう分類にされとるねんけど…」


私たちを救って下さった恩人には申したくないのですが、エロフと言われるような行為を助長する飲料を開発するマリアリーゼ陛下、どうも癖のある命名を何かしらに行う悪癖をお持ちのようなのです。


そしてこの新天地でも、エロフという単語に相応しい行為をお求め…いえ、苗床と農業魔族の維持には必要ですよ。


しかし、もうちょっと…もうちょっとこう、色々とお考え頂きたいです。


でないと、これから移住する者を募るにも一苦労することも予想できるのです。


「エマネちゃん…うちが叱る、叱るから何とかしてリュネの人を説得して…」


「エマネ、私も協力はする、しようと思うんだ…」


ええ、この場の全員が涙目でした。


ですからマリアリーゼ陛下、たまには親御さんやご親類の方の意見も組み入れて、ネタに走る命名をちょっとは控えましょうよ!

マリア「いやや。あれはあたしの存在価値なんや!」


じーな「そこだけ関西弁で駄々こねんな。だいたいうちの娘というのが嫌なせいで意地でも関東弁で通してるやろが普段のお前はぁっ」


あぐねす「それにマリアちゃん、本当ならミセス・クレーゼの娘さんでもあるのを隠したがってるわよね…」


じーな「確かにクレーゼさんも聖院金衣ヤンキーの姉ちゃんワースト5に入る性格やゆうのん、うちも知ってるけどな…」


あれーぜ「ジーナ、そもそもあの妹のクレーゼの悪影響を防ぐために、マリアは一時期私の部屋で寝起きしてたろ…」


じーな「あんま効き目なかった気もしますけどな。それよりアレーゼさん、南米も管轄でっしゃろ。このNBへの移民計画、NBでの農地開発も絡んでますんで一つよろしうに…」


あれーぜ「まぁ、その辺はアスタロッテ副局長とエマネ顧問次第でもあるからな…よろしく頼むぞ」


まさみ「という訳で、聖院世界シリーズという私たちのお話の一幕でもあるのですけど、科学的に開発していると数百年はかかる惑星開発と可住地域拡大、1年で終わらせようとか恐ろしい話を進めてるんですよ」


えまこ「建物や鉄道施設とかだけやったら、うちが一瞬で終わらすんですけど、そこから先の人の暮らしは頑張って体制作ってもらいませんとな…」


えまね「ええええええ」


ろって「つまりだな、エマネは当面、このエヌビーという星に赴任することになるかも知れないのだが…問題は淫化の統治でな…私もエマネも、本当はイリヤをここに来させたいんだよ…」


えまね「ただ、おばさまを来させると、いくさの才能はともかく統治に不安が…」


じーな「あの人、戦争させるのはまだしも、政治家向きやないからな…」


マリア「ただ、エマネちゃんを南米から抜くと後釜が大変で」


こい「淫化帝国皇妃のコイリュルです。エマネ様の留守中は私とクシが頑張りますし、クシー殿下もおつけしますから頑張って行ってきてくらはい」


えまね「こいちゃあああああん!(泣)」


--------------------------------


Emanne Runr Inty エマネ・インティ Thousand Suction (Limited million) 千人卒(限定百万)Slut and elof Visual, angel wing Equipment. 好色妖精外観(天使翼装備・痴女種互換)Black Rosy knights, Imperial of Temptress. 黒薔薇騎士団 Peru branch, South-America Americas Regional Headquarters, Imperial of Temptress. 痴女皇国米大陸統括本部・南米行政支局 qurimanta caballerokuna 黄金騎士団 rune knight, Swordswomen level 9.リュネ剣豪認定者 Rune body fluid kingdom state person association chair-women. リュネ体液国民会長


Astaroth Mama-Kilya アスタローテ Thousand Suction (Limited million) 千人卒(限定百万))Slut and Succubus Visual, deamon wing Equipment. 淫魔外観(悪魔翼装備・痴女種互換)Purple Rosy knights, Imperial of Temptress. 紫薔薇騎士団 Peru branch, South-America Americas Regional Headquarters, Imperial of Temptress. 痴女皇国米大陸統括本部・南米行政支局副局長 qullqimanta caballerokuna 白銀騎士 Demon kingdom former emperor,Prime Minister 魔王国前帝・宰相


Ilya Yasuni Inty イリヤ・インティ Thousand Suction (Limited Ten million) 千人卒(限定一千万)Slut and elof Visual, angel wing Equipment. 好色妖精外観(天使翼装備・痴女種互換) Black Rosy knights, Imperial of Temptress. 黒薔薇騎士団 Peru branch, South-America Americas Regional Headquarters, Imperial of Temptress. 痴女皇国米大陸統括本部・南米行政支局 qurimanta caballerokuna 黄金騎士団長 rune knight sword saint.リュネ剣聖


Agnes O'Connell Wordsworth. アグネス・ワーズワース Million Suction(Limited Ten million) 百万卒 Slut Visual. 痴女外観 Special Advisor, Ian Lancaster Fleming Memorial Research Institute, New-British. イアン・フレミング記念情報研究センター特命顧問 Purple Rosy knights, Imperial of Temptress. 紫薔薇騎士団 New-British, Commonwealth realm. prime minister, Leader of the Liberal Labour Party. 英連邦王国NB首相・自由労働党党首


Eileen Yoshimura Dulles. (Skuld) エイリーン・ヨシムラ・ダレス Ten Million Suction. (Limit variables.) 千万卒-可変能力制限者- Slut Visual. 痴女外観 George Bush Center for Intelligence - United Galaxtica of humanity. (McLean, VA 22101 U.S.A.) ジョージ・ブッシュ記念連邦政府統合情報センター Purple Rosy knights, Imperial of Temptress. 紫薔薇騎士団


Masami Tanaka. 田中雅美 Million Suction(Limited Ten million)百万卒(限定億卒) Slut Visual.痴女外観 Purple Rosy knights, Imperial of Temptress. 紫薔薇騎士団 Secretary of the Interior Bureau. 内務局長 Sumerian Goddess of Mercy lineage of holy temple. 原初海洋神族系譜縁者


Mariabella Borgia Wordsworth Takagi. 高木マリアヴェッラ(マリアヴェッラ・ボルジア・ワーズワース) Ten billion Suction. 百億卒 Slut Visual. 痴女外観 Empress, Imperial of Temptress. 痴女皇国皇帝 Our Marie 2nd. 聖母


Marialiese Wordsworth Takagi 高木マリアリーゼ (マリアリーゼ・ワーズワース・タカギ)Ten billion Suction. 百億卒 Slut Visual 痴女外観 Empress Emerita, Imperial of Temptress. 痴女皇国上皇 Saint. 聖女 Imperial lineage of holy temple. 金衣皇統


Arieze Takagi 高木アレーゼ Trillion Suction 兆卒 Pure female Visual 女性外観 Minister of North and South America continent Headquarters, Imperial of Temptress. 米大陸統括本部長 Imperial lineage of holy temple. 金衣皇統


Immanuel Borgia Takagi 高木エマニエル infinitum Suction. 無敵卒 Slut and Angel Visual 天使外観 Construction department Director, Land Bureau, Imperial of Temptress. 国土局建設部長 Savior (M-IKLA-22) インマヌエル型救世主兵器・M-IKLA22型人間形状・MIDIシリーズ全領域迎撃機動戦闘機 Deus promissiones suas semper servat. 対人類契約救世使者

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ